[2]作品を作る前に(ページ数のルール)
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さて、もう一点作品を作る前に気をつけなければならないのが、作品のページ数です。
マンガのストーリーを最優先にして、好きな量を描ければそれが一番良いのですが、印刷所で製本するときはページ数の調整が非常に大事になってきます。
試しに、いくつかの印刷所のホームページで、同人誌制作の料金表を見てみましょう。
多くの印刷所がページ数16や20から受け付けており、4ページごと、あるいは8ページごとに値段が加算されていると思います。
これは、原稿4ページ分・あるいは8ページ分を1単位として取り扱っている印刷所が非常に多いためです。
通常、無線綴じで製本をするときは、1枚の大きい紙に数ページ分両面印刷をし、それをページが合うように折ってから断裁するという方法がメジャーです。そのため、4ページや8ページなど、2で割って偶数になる数字のページ数で一括りとしているのです。
例えば、8ページを1単位としている場合、まず下図のように表裏に4ページずつ印刷します。
これをページ順が合うように折って、断裁をしています。
そのため、「20ページの予定だったけどやっぱり2ページだけ追加したい…」と思っても、上記の方法で製本するため、どうしても余りのページが出てきてしまいます。もしマンガの本編が中途半端なページ数で終わってしまった場合は、あとがきやおまけページを多く作ったり、目次を入れるなどして帳尻を合わせると良いでしょう。
どうしてもページ数の都合が付かない場合、印刷所によっては対応してくれる所もあるかもしれませんが、手間がかかる分、料金がかさんだり、納品が遅れる可能性があります。
ページ数は、必ず印刷所指定のものに合わせておくようにしましょう。
表紙の扱いについて
印刷物の表紙は、計4ページとして計算されます。
原稿そのものを用意するのは、表表紙と裏表紙のみであることが多いですが、実際はページカウントの都合上、
■表表紙(表1)
■表表紙の裏(表2)
■裏表紙の裏(表3)
■裏表紙(表4)
の4種類がそろって「表紙」扱いになります。
※カッコ内は印刷業界での一般的な呼称です。
BOOK LINERでは下図のように表示されます。
表表紙の裏・裏表紙の裏は、基本的には白紙のままです。何か印刷することも可能ですが、印刷所によっては追加料金などかかる場合もあるので、あらかじめ確認が必要です。
印刷所の料金表にあるページ数指定は、ほとんどが表紙込みの表記なので、マンガ本文のページ数を設定するときは、必ず表紙4ページ分があることを前提に調整しましょう。
POINT
表表紙と裏表紙を一枚の画像(見開き)に描画
BOOK LINERでは、下図のような表表紙と裏表紙を1枚に描いた画像を扱うことができます。
その際、本の厚みにより変わる「背幅」の設定をすることができます。
※見開きの表紙データの作り方は「[6]見開きの表紙を準備する」をご覧ください。
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