[5]カラーの表紙を準備する

同人誌に表紙は付きものですが、今回はフルカラーの表紙を例に、作成時のポイントを説明します。

解像度

通常印刷所に製本に出す場合、カラー原稿は解像度350dpiで作成します。
これより低いと画質が落ち、高いとデータが重くなりすぎてしまいます。

※印刷所によっては推奨解像度を350dpiに限定していないところもあるので、利用する印刷所に準拠してください。
※一度低解像度で作成した画像を高解像度に変換しても、画質はそのままです。

CMYKカラー表示について

グラフィックアプリケーションでは、よく[RGB]や[CMYK]といった表記を見かけることがあると思います。
これらは、色の表現方法の一つで、下記のように使い分けます。

■RGB
赤(Red)、緑(Green)、青(Blue)によって表現される色空間です。
モニタ、スキャナに使用される画面表示用、つまりWEBなどでイラストを発表する際に使用します。

■CMYK
藍色(Cyan)、深紅色(Magenta)、黄色(Yellow)、黒(Keytone)によって表現される色空間です。
こちらは印刷物用のイラスト作成時に使用します。

RGBとCMYKでは、下図のように色味が大きく変わってきます。

RGBの方が鮮やかで、CMYKの方がやや淡白な印象です。特に肌の色は、CMYKだとくすんだ感じになります。

多くの印刷所では、CMYK方式で出力して印刷にかけるため、上図の左側のように彩色を完成させても、最終的な仕上がりは右側の色味に近くなります。そのため、同人誌表紙用のカラーイラストを作成する場合は、CMYK表示の状態で彩色すると、仕上がりの色味を確認しながら作業できます

■CMYK表示にするには？

あらかじめCMYK表示にした状態でイラストに彩色すると、製本時にイメージのズレが出にくくなります。下記の設定で、CMYK表示にしてから作業に入りましょう。

例：IllustStudioの場合

[表示]メニュー→[CMYKカラー]→[CMYKカラー表示]にチェックを入れると、CMYK表示に出来ます。

上記はCMYKの説明でしたが、最近はRGBでの印刷を受け付けている印刷所もあります(ただし追加料金がかかる場合があります)。
入稿予定の印刷所で調べておきましょう。

原稿が準備出来たら、次は作品を編集します。
BOOK LINERで作品を編集する(汎用データの場合)
BOOK LINERで作品を編集する(ComicStudio作品ファイルの場合)