CLIP STUDIO ACTION レガ… > TIPS for CLIP STUDIO AC… > ファンクションカーブ編集

ファンクションカーブ編集

提供者 : セルシス    更新日 : 2016/07/28   
閲覧数 : 6114回 総合評価 : 5件

CLIP STUDIO ACTION Ver.1.0.2で追加された、ファンクションカーブ編集を解説します。

ファンクションカーブは、キャラクターモデルの胸や手足といった部位の、向きや位置を時系列順に表した曲線を操作して、ポーズやモーションを編集するための機能です。


[1]ファンクションカーブの概要

1.ファンクションカーブ編集モード

モデルトラックに1つでもキーフレームが設定されている状態で、[タイムライン]ビューの[ファンクションカーブ編集開始]ボタンをクリックするか、[編集]メニュー→[ファンクションカーブ]→[ファンクションカーブ編集モード]を選択すると、[タイムライン]ビューが[ファンクションカーブ編集]に切り替わります。


ファンクションカーブ編集に切り替わった直後は、カーブは何も表示されません。


左側の[編集項目]で、カーブを表示したい項目名をクリックすると、赤、青、緑の3つのファンクションカーブが表示されます。


赤、青、緑の3つのファンクションカーブは、それぞれX軸、Y軸、Z軸のパラメータを表します。
選択している部位によって、パラメータはその部位の位置や向きを表します。
またそれぞれのファンクションカーブは、[タイムライン]ビューと同様に、キーフレームが設定されています。


2.ファンクションカーブでのポーズ、モーション編集の基礎

[編集項目]のそれぞれの項目は、それぞれがモデルのアニメーションコントローラーの位置や回転量(向き)を表します。

例えば、「目線」のX軸(赤)のキーフレームをプラス方向(グラフ内の上の方向)に動かすと、画面に対して右に、マイナス方向(グラフ内の下の方向)に動かすと、画面に対して左に、目線のアニメーションコントローラーが動きます。


このように、ファンクションカーブ内のキーフレームを上下に動かすことで、モデルのポーズを変更できます。

また、キーフレームを左右に動かすことで、時間軸上のキーフレームの位置を変更できます。


このように、モデルの各部位の位置、向きを特定の方向に絞って、時間軸も含めてきめ細かく編集できるところが、ファンクションカーブの利点です。

POINT

アニメーションコントローラーをクリックすると、[詳細]ビューの[体編集]の項目のうち、操作できる項目の[キーフレームの状態]の下地が水色になります。


ファンクションカーブで操作できる項目も同様なので、操作したい項目がどれかを確認することができます。

[2]ファンクションカーブの基礎操作

ファンクションカーブ編集の基本的な操作を解説します。

1.カーブの表示

[X値]、[Y値]、[Z値]のすべてのボタンがクリックされていない状態(下地が白色)では、X軸、Y軸、Z軸のすべてのファンクションカーブが表示されます。


それぞれのボタンをクリックすると、クリックされた軸が表示されます。


2.編集項目の切り替え、複数選択

[編集項目]の項目名をクリックすると、編集する項目が切り替わり、その項目のファンクションカーブが表示されます。


項目名の横の升をクリックすると、眼のアイコンが表示され、その項目のファンクションカーブが表示されます。この方法では複数の項目のファンクションカーブを一度に表示できます。


3.グラフ内の拡大、縮小

マウスホイールを回転させると、ファンクションカーブのグラフ内の表示を拡大、縮小できます。


[編集]ツールを選択して、マウスの右ボタンを押しながら、左右にドラッグすると横方向の、上下にドラッグすると縦方向の表示倍率だけを拡大、縮小できます。



[ズーム]ツールでも同様の操作ができます。[ズーム]ツールの場合は、左ボタンでドラッグします。


拡大して表示している時に、マウスホイールボタンを押しながらドラッグするとグラフ内をスクロールできます。


[編集]メニュー→[ファンクションカーブ]、もしくは[メニュー表示]ボタンをクリックして、[クリップ全体にフォーカス]をクリックすると、クリップの全体が表示されるようにグラフ内の表示倍率が調節されます。


4.キーフレームの操作

[編集]ツールを選択して操作したいファンクションカーブをクリックして選択すると、キーフレームが表示されます。


キーフレームは[編集]ツールでドラッグすると、グラフ内の位置を変更できます。


Shiftキーを押しながら上下、もしくは左右にドラッグすると、平行、もしくは垂直に移動できます。

5.複数のキーフレームの選択

[編集]ツール、もしくは[選択]ツールで囲むようにドラッグすると、複数のキーフレームを選択できます。複数のフレームを一度に移動できます。


[編集]ツール、もしくは[選択]ツールで、Shiftキーを押しながら別のキーフレームをクリックするか囲むようにドラッグすると、追加して選択できます。


キーフレームが存在しない箇所をクリックすると、選択は解除されます。
また、Ctrlキーを押しながら選択したキーフレームをクリックすると、個別に選択を解除できます。

6.複数のファンクションカーブの選択

ファンクションカーブを選択している状態のとき、[編集]ツール、もしくは[選択]ツールでCtrlキーかShiftキーを押しながら他のファンクションカーブをクリックすると、複数のファンクションカーブを選択できます。


この状態では、ファンクションカーブをまたいでキーフレームを選択できます。


キーフレームが存在しない箇所をクリックすると、キーフレームの選択を解除できます。

また、Ctrlキーを押しながら、ファンクションカーブのキーフレームが存在しない箇所をクリックすると、そのファンクションカーブにあるキーフレームだけ選択を解除できます。

7.複数のキーフレーム限定の操作

複数のキーフレームを選択している状態では、特殊な操作が可能です。

[編集]ツールでCtrlキーとShiftキーを両方押すと、カーソルが変化します。


CtrlキーとShiftキーを押し続けながら右にドラッグすると、間隔は広がります。
左にドラッグすると、キーフレーム間の横方向の間隔が狭まります。
複数のキーフレーム間の動きの速さを一度に調節できます。


上方向にドラッグすると、グラフ内の「0」の線との間隔が広がります。


下方向にドラッグすると、間隔は狭まります。「0」の線と重なるまで狭めることができます。


POINT

一旦「0」の線と重ねると、上方向にドラッグして「0」の線との間隔を広げることはできません。

8.キーフレームの追加と削除

[編集]ツールでAltキーを押しながらファンクションカーブをクリックすると、キーフレームを追加できます。


また、キーフレームをAltキーを押しながらクリックすると削除できます。


[3]ファンクションカーブの便利な機能

[編集]メニュー→[ファンクションカーブ]、もしくは[メニュー表示]ボタンをクリックすると、ファンクションカーブ操作に便利な機能を利用できます。


(1)X軸方向にスナップ、Y軸方向にスナップ

メニューを選択すると、ファンクションカーブのキーフレームをドラッグして動かす際に、グラフ内の横軸(X軸)方向と縦軸(Y軸)方向にスナップします。

(2)選択中のキーフレームにフォーカス

選択中のキーフレームを拡大表示します。

(3)補完方法の選択

キーフレーム間のモーションを補完する方法を選択できます。

[スプライン補間]は、キーフレーム間の動きを滑らかに補完します。

[リニア補完]は、キーフレーム間の動きが直線的になる補完方法です。

[コンスタント補完]は、キーフレーム間でモーションを補完せず、キーフレームごとにポーズを切り替える補完方法です。


(4)キーフレームのブレーク切り替え

補完方法が[スプライン補完]のキーフレームに有効です。
選択しているキーフレームのスロープを、左右の制御点を別々に操作して調整できます。


コメント
翠河 2014/03/31 19:22
勉強になります
博龍 2013/08/24 05:40
参考にさせていただきます