4.セリフの作成

提供者 : セルシス    更新日 : 2016/07/28   
閲覧数 : 3361回 総合評価 : 1件

使用したバージョン:CLIP STUDIO ACTION Ver.1.1.4、CLIP STUDIO COORDINATE Ver.1.1.4

[1]はじめに
[2]カメラの位置を決める
[3]吹き出しを作る
[4]吹き出しを表示する
[5]表情のアニメーション

[1]はじめに

動く漫画メイキング講座第4回です。

CLIP STUDIOでなにか面白いことができないかと考えACTIONやPAINTの機能をつかって、動く漫画というものを作ってみました。 今回は漫画の吹き出しで、セリフを作ります。 アニメであれば、声優さんがキャラの個性に合わせて演技しますが、動く漫画の場合は、そこを漫画の吹き出しで表現します。 どのような感じになるのかサンプルをご覧ください。

「動く漫画」の第一話です。

http://isi-game.com/?p=192

ということで、今回はCLIP STUDIO ACTIONとPAINT、COORDINATEを使って、セリフを作っていきます。まずは、サンプルデータのzipファイルをダウンロードして解凍してください。

サンプルデータ

動く漫画メイキング講座第4回サンプルデータ(20.3MB)

※サンプルデータについて
サンプルデータは、この講座のレッスンのためだけに使用してください。
商用利用、非商用利用、転載、再配布、改変しての利用などは禁止です。

[2]カメラの位置を決める

(1)最初にカメラの位置を決めます。おじぎをして、カメラに近寄り、画面から退場する。こんな感じにしたいので、モーションをチェックしながら、ステージビューでカメラを適切な位置に配置します。


(2)次に、今設定したカメラの配置をキーフレームとして登録します。[タイムライン]ビューで「カメラワーク」を選んで、[キーフレームを追加]ボタンをクリックします。


これで、ステージのカメラを移動させても、アニメーションを再生すると、今登録した位置にカメラが移動します。

[3]吹き出しを作る

拭き出しの画像はCLIP STUDIO PAINTで作成します。

(1) 今回は、キャンバスを512×512ピクセルの正方形で作りました。 こんな感じで吹き出しを作って、セリフを入力します。 フキダシにシッポを付けるには[テキスト]ツールの[フキダシしっぽ]サブツールを使用します。


フキダシは[素材]パレットに収録されているフキダシ素材を利用しても良いです。


(2)作成したフキダシを「png」形式で保存します。それぞれ「セリフ1.png」、「セリフ2.png」というファイル名で、保存してください。

(3)画像データのままではACTIONに読み込むことができないので、COORDINATEで吹き出しのオブジェクトを設定するのですが、その元となる正方形のオブジェクトをBlenderで作成します。Blenderで下図のような板を作ります。スケールはCOORDINATEで設定するので、適当な大きさでかまいません。


(4)UVを設定して、「fbx」形式でエキスポートしましょう。サンプルデータ内の「Serifu.fbx」が出力したデータです。

(5)COORDINATEを起動して、[ファイル]メニュー→[新規オブジェクト]を選択します。

(6)[ツリービュー]パレットの[+(追加)]ボタンから、先ほど出力した「Serifu.fbx」を読み込みます。

(7) [マテリアル]タブの[+(追加)]ボタンでマテリアルを追加します。

サムネイル部分をクリックしてテクスチャーの設定を選び、先ほどPAINTで作った「セリフ1.png」を読み込みます。 吹き出しが、表示されたのを確認して、[3Dオブジェクト情報]パレットでスケールを「20cm」に設定します。今回は20cmに設定しましたが、場面に合わせてその都度ここでスケールを調整してください。


(8)わかりやすいようにサムネイルを撮影して、「セリフ1.c2fc」と名前をつけて保存します。

(9)「セリフ2」も同じ手順で作成し、「セリフ2.c2fc」という名前で保存します。

[4]吹き出しを表示する

先ほどカメラを設定したACTIONに作業を戻します。

(1)[ファイル]メニュー[読み込み]→[モデル]から、「セリフ1.c2fc」を読み込みます。


(2)[マニピュレータの表示・非表示]ボタンをクリックして、回転や移動のマニピュレータを表示します。


(3)マニピュレータをドラッグして吹き出しを適切な場所に配置しましょう。


(4)フキダシを配置する場所が決まったら、カメラの時と同じようにキーフレームを追加します。


(5)シーンの途中で吹き出しがセリフ1からセリフ2に切り替わるので、オブジェクトの表示、非表示を切り替えるキーフレームを追加していきます。


(6)チェックボックスで表示、非表示を切り替えて、キーフレームを追加します。「セリフ1」の最初のフレームに表示状態でキーを打ちます。


(7)アニメーションを再生して、セリフが消えるタイミング(サンプルでは00:05:10)のところでいったん再生をとめます。「セリフ1」オブジェクトを非表示にしてキーフレームを打ちます。これで、セリフ1の設定ができました。

(8)同じように「セリフ2」も設定します。「セリフ2」は最初に非表示、00:08:20で表示、00:12:00で再び非表示、と言ったタイミングに設定しました。このようにして、任意のタイミングでフキダシを表示していきます。


どうでしょう、吹き出しが表示されましたか?次は、セリフに合わせて口を動かしましょう。

[5]表情のアニメーション

(1)タイムラインでキャラクターを選択します。[詳細ビュー]内のこの部分で口の形状を選択して、キーフレームを登録していきます。


口の形は、あ・い・う・え・お、と閉じるの6種類しかないのですが、テンポよくつなげていくとそれっぽくなります。いろいろ試行錯誤してみると面白いですよ。口を動かさないタイミングでも、瞬きを入れると、表情に変化がつきます。効果的に瞬きを入れましょう。

CLIP STUDIO ACTIONには[リップシンクモーションを作成]コマンドがありますが、サンプルの動く漫画ではセリフをフキダシで表現しているため、利用できません。 合成音声などを使用している場合は自動で「口パク」させることができます。

サンプルデータ内の「あいさつとセリフ.capj」は、吹き出しと、表情を入れた完成サンプルです。参考にしてください。

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