9.仕上げ(トーン・グラデーション)
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※本講座はDEBUT版ではご利用いただけない機能を使用しています。
モノクロ印刷のマンガ原稿では、トーン(黒い細かな網点)を使って、グレーの中間調を再現します。CLIP STUDIO PAINTでは、トーン、グラデーションにそれぞれ専用のレイヤーがあります。これらを使って、人物の服の色や影を表現していきます。
ベタ塗り・トーン・グラデーションレイヤーとは
CLIP STUDIO PAINTには、下記のように専用のレイヤーがあります。
・[べた塗り]レイヤー:指定した色で塗りつぶされた状態で作成されるレイヤー。
・[トーン]レイヤー:指定したトーンを貼り付けた状態で作成されるレイヤー。べた塗りレイヤーをトーン化したものです。
・[グラデーション]レイヤー:グラデーションが描かれた状態で作成されるレイヤー。
[1]トーンレイヤーを貼る
[2]グラデーショントーンを貼る
[1]トーンレイヤーを貼る
選択範囲を作成して、トーンレイヤーを貼ります。
1. [レイヤー]パレットで、トーンレイヤーをまとめて管理するために、[レイヤーフォルダー]を作成します。
[レイヤー]パレットの[新規レイヤーフォルダー]をクリックし、レイヤーフォルダーを作成します。レイヤーフォルダー名は「仕上げ」に変更します。
2. [自動選択]ツールを選択し、[サブツール]パレット→[自動選択]→[他レイヤーを参照選択]を選択します。[ツールプロパティ]パレットは、下図のように設定します。
3. トーンを貼りたい箇所をクリックし、選択範囲を作成します。
4. [選択範囲ランチャー]の[新規トーン]をクリックします。
5. [簡易トーン設定]ダイアログで、トーンの線数や濃度を下図のように設定し、[OK]をクリックします。
6. トーンが貼られました。トーンが貼られると、[レイヤー]パレットにトーン化された[べた塗りレイヤー]が作成されます。
[選択範囲ランチャー]でトーンを作成すると、自動的に[選択範囲]が解除されます。その他の場合、[選択範囲]の解除は、[選択範囲ランチャー]の[選択範囲の解除]をクリックするか、[選択範囲]メニュー→[選択を解除]を選択します。
7. [レイヤー]パレットで、作成された[べた塗りレイヤー]を選択し、同じトーンを貼りたい部分を、[塗りつぶし]ツールや[ペン]ツールで描き加えていきます。
[レイヤー]パレットで[べた塗りレイヤー]を選択する際は、サムネイル部分ではなく、レイヤー名の部分、またはレイヤーマスクのサムネイル部分をクリックして選択します。
8. 手順2から手順7の操作を繰り返し、キャンバスの他の部分にも、濃度や線数が異なるトーンを貼ります。
手順5の[新規トーン設定]ダイアログで[濃度]や[線数]の値を変更すると、設定の異なる[べた塗り]レイヤーを新規に作成できます。
マスクの階調
[ベタ塗りレイヤー]などをトーン化した場合、[レイヤープロパティ]パレットの[マスクの表現]は[あり]になっています。[消しゴム]ツールで[軟らかめ]サブツールで消した場合など、[マスクの表現]が[あり]と[なし]では表示結果が異なります。また、印刷する場合も[印刷設定]→[表現色]の設定が[モノクロ2階調(トーン化)]か[モノクロ2階調(閾値)]によって、印刷結果が異なります。
[2]グラデーショントーンを貼る
グラデーショントーンは、色の濃淡にグラデーションがあるトーンです。作例では、奥行きを出したい場合や、光の向きを表現する場合などに使います。
1. [ツール]パレットで[自動選択]ツールを選択し、[サブツール]パレット→[他レイヤーを参照選択]を選択します。
2. グラデーショントーンを貼りたい箇所をクリックし、[選択範囲]を作成します。
ひと続きのグラデーションにしたい部分は、[Shift]キーを押しながら追加選択して、まとめて選択範囲を作成します。
3. [ツール]パレットで[グラデーション]ツールを選択し、[サブツール]パレットで[グラデーション]→[マンガ用グラデーション]を選択します。
4. グラデーションをかけたい方向にドラッグします。
5. [選択範囲]メニュー→[選択を解除]で選択範囲を解除します。
6. [ツール]パレットで[オブジェクト]ツールを選択し、キャンバス内の操作ハンドルをドラッグし、グラデーションの向きや位置を調整します。
[ツールプロパティ]パレットで設定すると、さらに詳細なグラデーションを作成できます。グラデーションの作成について詳しくは、『CLIP STUDIO PAINTツール設定ガイド』→『ツール・サブツールのカテゴリー』→『グラデーション』を参照してください。
他の部分も同様に、グラデーショントーンを貼りたい箇所の選択範囲を作成し、グラデーションを貼っていきます。
網点以外のトーン
CLIP STUDIO PAINTでは、網点やグラデーション以外にも様々な種類のトーンを利用できます。簡易トーン設定などでトーンの[種類]を変更すると、万線やノイズ(砂目)のトーンが使用できます。
また、[素材]パレットには、模様やカケアミ、背景など、複雑な柄のトーンも収録されています。
[素材]パレットのトーンは、キャンバスにドラッグ&ドロップすると、使用できます。選択範囲を作成してあれば、その範囲内にトーンが貼られます。
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