線画のコツ
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一般的なアニメーションでは、描かれた線の太さをセルによって変わらないように、そろえて描きます。線の太さや強弱をほかのセルと合わせながら描くのは、慣れないうちはなかなか大変です。思い通りの線が描けるよう繰り返し練習しましょう。
[1]ラフの作成
[2]トレスしてみよう
[3]線をあとから調整してみよう
[1]線を描くツール
アニメーションの現場では、鉛筆を使って原画を描き、トレスマシンという機械でセルに転写しています。しかしCLIP STUDIO PAINTでは、[鉛筆]ツールより、[ペン]ツールのほうが余計な濃淡が出ないので向いているでしょう。
[2]トレスしてみよう
アニメーション作りでは、線をほかのセルからトレスする作業があります。ここでは長い線をトレスする過程を見ていきましょう。
1. 図の服のラインをトレスします。ツールは[ペン]ツール→[Gペン]サブツールを使用します。
2. [ナビゲーター]パレットで[右回転]や[左回転]をクリックして、キャンバスを回転し、線を引きやすい角度にします。
3. 長いストロークの線を何度かに分けて引いていきます。まずは1ストローク目。線に“入り抜き”が出るように描きます。“入り抜き”を入れることで、次の線がつなぎやすくなります。
※「描きにくいな」と感じたら、線を引く前に1~2回素振りをして、カーブを手に覚えさせるとよいでしょう。
POINT
線の引き始めを細く、だんだん太くしていき、線を抜くときはまた細くなるように描くことを“入り抜き”といいます。
3. 1ストローク目の“抜き”で細くなった線に2ストローク目を描き、太さを揃えます。
4. 続いて3ストローク、4ストローク目も、同じように作業しやすい角度にキャンバスを回転させつつ、線の太さを揃えながら描いていきます。
・3ストローク目
・4ストローク目
5. 線が引けました。
[3]線をあとから調整してみよう
線幅修正
ツールやフィルターを使って、線幅を調整することができます。
1. ツールを使って線幅を調整するときは、[線修正]ツール→[線幅修正]サブツールを選択し、変更したいところを塗るように指定します。
[ツールプロパティ]パレットで設定をすると[線幅修正]サブツールを使ったときの結果を調整できます。
2. [フィルター]メニュー→[線画修正]→[線幅修正]からも線幅の調整を行うことができます。
ベクターレイヤーで調整する
CLIP STUDIO PAINT PROやEX版では、ベクターレイヤーを使って線を引くことができます。ベクターレイヤーに描かれた線は、制御点を持ちます。この制御点を編集することで線の形や太さなどを変えることができます。
1. 描画する前に、ラスターレイヤーのセルをベクターレイヤーにします。
2. [レイヤー]メニュー→[レイヤーの変換]を実行。[レイヤーの変換]ダイアログが開いたら[種類]から[ベクターレイヤー]を選択します。これでベクターレイヤーに描画できるようになりました。
3. ベクターレイヤーでもラスターレイヤーと同じように線が引けます。
4. [線修正]ツール→[制御点]サブツールは、制御点を移動したり削除したりとさまざまな編集をすることが可能です。
[制御点]サブツールは[ツールプロパティ]パレットで[処理内容]を変更しながら使うとよいでしょう。
5. [ベクター線つまみ]サブツールは、描いてある線をつまんで調整できます。
6. [ベクター線つなぎ]サブツールは、離れた線と線とをつなぐことができます。
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