5.ペン入れ
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使用したバージョン:CLIP STUDIO PAINT EX Ver.1.3.1
[1]ペンの設定、ペン入れレイヤーの作成
[2]ペン入れ
[3]ベタ入れ
[4]キャラの白ヌキ
[1]ペンの設定、ペン入れレイヤーの作成
1.ペンの設定
ペン入れには[ペン]ツール→[ペン]→[Gペン]を使います。
設定は下図のとおりです。
・ブラシサイズ:15 ※[ブラシサイズ影響元設定]の[筆圧設定]は下図参照
・手ブレ補正:0
2.ペン入れレイヤーの作成
ペン入れをするレイヤーは第1回の[2]で作成した「ペン」フォルダーの中に作ります。
[2]ペン入れ
第2回で描いた下描きをなぞりながらペン入れしていきます。
ペン入れをするときは、あまり下描きの線に囚われすぎないように気をつけ、全体を見ながら描いています。
そのため、下描きの線はかなり薄めに表示しています。
また、原稿を拡大して表示しすぎると、紙に印刷したときにキレイ過ぎる絵になってしまうため、あえてあまり拡大しないようにしています。拡大・縮小率は、25%~50%を目安にしています。
・直線のペン入れ
直線を描くときは[図形]ツール→[直接描画]→[直線]を使用します。
[直線]ツールでキャンバス上をドラッグすると直線が引けます。
直線を描く
直線を描きたいときは、[直線]ツールを使用する以外にも、[ペン]・[筆]・[水彩]・[エアブラシ]・[デコレーション]・[消しゴム]ツール選択時に[Sift]キーを押しながらドラッグする操作でも描画できます。
・枠線外側のペン入れ
3コマ目のキャラクターの下部は枠線の外側にあります。
このような場合は[選択範囲]を活用してペン入れをします。
①はじめに、枠線の外側を[自動選択]ツールで選択します。
フキダシを非表示にし、1コマ目のキャラクターと4コマ目の枠線だけを表示したまま選択します。
②次に[図形]ツール→[直接描画]→[直線]で4コマ目の枠線が描かれたレイヤー に白い線を引きます。
これは完成原稿では表示されませんが、描画する範囲を選択する時の目安になります。
③再び[自動選択]ツールで選択すると、描画したい範囲が選択できます。
3コマ目のキャラの下部はこのままペン入れすればOKです。
[3]ベタ入れ
僕の場合はペン入れをする際に、ついでにベタも入れています。
ベタを入れる方法は、ごく普通にベタ塗りしたい範囲を[塗りつぶし]ツールで塗りつぶします。
キャラの髪のツヤベタ(光沢を表現するベタ塗り)は、[Gペン]の[入り抜き]を使って描きました。
[サブツール詳細]パレットの[入り抜き]を選択し、[入り][抜き]それぞれの値を「200」にします。
キャラの髪・服が重なっているところや内側など、少しでも影になるような部分はベタで思い切って塗りつぶし、画面にメリハリを出しています。
[4]キャラの白ヌキ
メインキャラクターのペン入れが終わったら、1コマ目と3コマ目のキャラを白ヌキします。
白ヌキとは、キャラなどの周囲を白でフチドリすることです。
1コマ目と3コマ目は枠線から飛び出ているので、白ヌキ処理をするとキャラが目立ち、見やすくなります。
白ヌキは、白ヌキしたい範囲を選択してから、[編集]メニュー→[選択範囲をフチ取り]を使いますが、選択する範囲が細かいのと、単に選択するだけでは分かりづらく、何かの拍子に選択範囲をキャンセルしてしまうとやり直しが面倒なため、今回は[選択範囲レイヤー]を作成します。
・選択範囲レイヤーを使用した白ヌキ
①はじめに、[選択範囲]ツール→[投げなわ]選択でキャラの周囲を大雑把に選択します。
②次に[自動選択] ツールで[Alt]キーを押しながら、不要な選択範囲の部分をクリックします。
するとキャラ部分だけを楽に選択できます。
※[自動選択] ツールで[Alt]キーを押しながらクリックすると、選択範囲を部分解除できます。
③キャラ部分の選択範囲ができたら、[選択範囲]メニュー→[選択範囲をストック]を選択します。
すると、選択していたレイヤーのすぐ上に選択範囲が緑色に塗りつぶされた、[選択範囲レイヤー]が作成されます。
この[選択範囲レイヤー]は通常のレイヤーのように扱えるうえに選択範囲を保存しておけるので、手間のかかる選択範囲を作るときや選択範囲を見やすくしたいとき、後からまた同じ選択範囲を使いたいときなどに便利です。
④[選択範囲レイヤー]から再び選択範囲を作ります。
[選択範囲レイヤー]を右クリックし、表示されるメニューから[レイヤーから選択範囲]→「選択範囲を作成」を選択します。
これで、再びキャラが選択された状態になります。
⑤白ヌキ用に、レイヤーパレットの「ホワイト」レイヤーフォルダーに、新規レイヤーを作成します。
[描画色]に「白」を選択しておきます。
⑥キャラが選択された状態で、[編集]メニュー→[選択範囲をフチ取り]を選択します。
[選択範囲をフチ取り]ダイアログで、「外側に描画」をチェックし、[線の太さ]を12pxにしました。
[OK]をクリックするとキャラの周りがフチ取りされます。
※下図では、フチ部分がわかりやすいように「用紙」レイヤーを非表示にしています。
⑦作成されたフチには不要な部分があるので、細部を調整します。
不要な部分は消し、髪の毛の先等、丸くなっている部分は尖らせます。
使用した[選択範囲レイヤー]は、第1回で作成した「選択範囲」レイヤーフォルダーに移動しておきます。
最後に、先ほどの選択範囲レイヤーを利用し、キャラにかぶっている枠線を消しました。
以上でペン入れは終了です。
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