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4. アニメーションスタンプの作成

提供者 : セルシス    更新日 : 2019/04/10    作家 : オカヤマ
閲覧数 : 17152回 総合評価 : 7件
使用したバージョン:CLIP STUDIO PAINT Ver.1.6.3

CLIP STUDIO PAINT Ver.1.6.3より、アニメーションスタンプ(APNG)が書き出せるようになりました。
今回はアニメーションスタンプの作成と書き出しについて紹介します。

[1]初期設定
[2]下書き
[3]書き出し

<完成イメージ>


※実際はAPNG形式で書き出しますが、APNGは表示できるブラウザが限られるため、WEB用にアニメーションGIFを表示しています。

アニメーション機能自体については、CLIP STUDIO PAINTマニュアルページ内、[アニメーション制作ガイド(PDF)]をご覧ください。

[1]初期設定

[ファイル]メニュー→[新規]→[プリセット]→[アニメーションスタンプ×1(原寸)]を選択します。
大きめのサイズで描きたい場合は、[アニメーションスタンプ×2(2倍)]を選択すると、最大サイズの2倍に設定できます。

アニメーションスタンプのサイズは幅(W)320 × 高さ(H)270pxが最大サイズなので、その範囲内で書きやすいサイズにすることもできます(その場合、幅か縦のどちらかが必ず270px以上になるようにしてください。)

プリセットを選んだ場合、[うごくイラストを作る]に自動的にチェックが入ります。
セルの枚数とフレームレートを指定します。

イラストは最低5~最大20フレームに収めるように、ガイドラインにて指定されているので、5~20の範囲で指定してください。

また、ガイドラインでは再生時間が1、2、3、4秒のいずれかになるように指定されているため、その中で指定します。

[新規ダイアログ]での設定が終わり、[OK]ボタンをクリックすると新規キャンバスが開きます。

[ウィンドウ]メニュー→[タイムラインを表示]をクリックして[タイムライン]パレットを表示状態にします。
タイムライン上の数字をクリックすることで、その数字のレイヤーを編集することができます。

[2]下書き

テーマを決める前に、注意することがあります。
アニメーションスタンプは1個300KB以下で制作しなければなりません。ガイドラインでも…

・ベタ塗りでなく、グラデーションを多用したイラスト
・アニメーションエリアの大半に動く背景があるもの
・炎や集中線、キラキラする光や花びらなど、広い範囲で細かいアニメーション効果があるもの

このようなものは、容量オーバーしやすい例として挙げられています。

逆にベタ塗りで色数が少ないもの、アニメーションの中で同じフレームを使いまわしているものは容量オーバーしにくいとも書いてあるのですが、複雑な動きをさせようとすると容量オーバーとなってしまいます。

せっかく作り上げた後で画像を減らしたり書き直しになるのは心が折れるため、始めは簡単なアニメーションスタンプを作ってみて、容量が300KB以下かを確認してから徐々に動きや色数を増やしたスタンプを作る方法をおすすめします。

(1)[レイヤー]メニュー→[フォルダーを作成してレイヤーを挿入]し、フォルダーの中に[新規ラスターレイヤーを作成]で下書きレイヤーを作ります。
※[ファイル]メニュー→[ショートカットキー設定]で、[フォルダーを作成してレイヤーを挿入]をショートカットキーに登録しておくと便利です。

(2)下書きを書いていきます。
1フレーム目から順々に書いていくやり方と、要所要所の動きだけ決めて間を埋めていくやり方など色々あるかと思います。

このとき気をつけなければいけないのが、「1フレーム目は必ずそのスタンプの趣旨がハッキリわかるイラストにする」ということです。

実際にアニメーションスタンプを販売したとき、スタンプ選択画面では1フレーム目のみが表示されます。
1フレーム目に趣旨の見えないイラストを置いた場合はリジェクト対象となってしまうのでお気を付けください。
(徐々にキャラクターが出てくるもの、最後に文字が表示されるものなどはリジェクト対象です)

今回はこちらの絵を1フレーム目に設定します。

また、[オニオンスキン]機能を使うと、タイムライン上の前と後ろにあるセルを表示しながら作業を進めることができます。
[タイムライン]パレット→[アニメーションセルを表示]→[オニオンスキンを有効化]で、前後のセルが表示されます。

前後の表示される枚数、色などは[オニオンスキン設定]にて変更できます。

POINT
例えば、2枚の画像を交互に動かすアニメーションを作る場合は[アニメーション]メニュー→[セル指定]→[セルを一括指定]→[終了番号]を「2」に指定、[最後まで繰り返す]にチェックを入れると、3枚目以降のセルは描画しなくても1枚目と同じ動きになります。


(3)でき上がった下書きを動かしてみます。
[タイムライン]パレットの[▸(再生)]ボタンを押して、動きが思った通りになっているか確認します。


※WEB講座用にアニメーションGIFで書き出したものです。

再生してみて想定していたより動きが早かった、遅かった等があれば、[アニメーション]→[タイムライン]→[フレームレートを変更]でフレームレートを変更できます。

POINT セル・タイムラインの操作について
[アニメーション]→[タイムライン]→[設定変更]でフレームの指定、[アニメーション]→[タイムライン]→[新規アニメーションセル]でセルの追加、[レイヤー]→[レイヤーの削除]でセルを削除できます。

また、タイムラインを直接クリックしたりドラッグすることで感覚的に簡単に編集することもできます。
※タイムラインに手を加えた場合、最後に必ず再生時間が1、2、3、4秒のいずれかになっているかを確認してください。


[3]書き出し

第2回第3回で紹介した機能を使って、イラストと同様に、一枚ずつ仕上げていきます。
こまめに再生して確認するとミスが出なくなるかと思います。

でき上がった画像は、[ファイル]→[アニメーション書き出し]→[アニメーションスタンプ(APNG)]で出力します。
出力するファイル名は、スタンプを並べたい順番で「01」等にしておくと後で審査に出す時に便利です。

[アニメーションスタンプ(APNG)出力設定]ダイアログで、[ループ回数]→[指定回数]で1もしくは繰り返し再生させたい場合は回数を指定します。([無限]を指定するとリジェクトになってしまうので注意してください。)

そして再生時間が1、2、3、4秒のいずれか、画像枚数が20枚以内になっていることを再度確認してから[OK]ボタンをクリックして出力します。

出力後に、「ファイルサイズは○○です。」といったダイアログメッセージが表示されるので、画像のサイズとファイルサイズが300KB以下であることを確認します。

もしメッセージで表示された画像サイズが規定外になっていたり、サイズが300KBを超えてしまっていた場合は、フレーム数を減らすなどして300KB以内に収まるようにします。

これを8~24個作って、メイン画像幅(W)240 × 高さ(H)240pxとトークルームタブ画像幅(W)96 × 高さ(H)74pxを合わせた26個の画像で審査に出すことができます。

作者プロフィール:オカヤマ  (サイトURL:http://okayamaline.jimdo.com/

LINEスタンプの販売をきっかけに、イラストレーターとして活動しております。
趣味でギャグ4コマ漫画も描いております。

コメント
ぬっきぃ 2017/01/25 22:40
とても参考になりました!初めてアニメーション触りましたが難なくできました。 ありがとうございます
さすあいらいこう 2016/11/27 18:08
アニメスタンプの2個目以降を作るとき、[1]初期設定からですか? それとも漫画のページを増やすように、一覧でほかの作ったスタンプを見ながらの作業ができるのでしょうか?
おんじょ 2016/10/28 09:13
勉強になります