1.イラストラフの作成
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1.ラフの作成
[1]新規キャンバスの作成
[2]パース定規の設定
[3]構図・線画ラフの描画
[4]色ラフの作成
[1]新規キャンバスの作成
CLIP STUDIO PAINTを起動し、上部の[ファイル]メニュー→[新規]を選択します。
表示される[新規]ダイアログの[作品の用途]から[すべてのコミック設定を表示](青いアイコン)を選択します。
よりシンプルなイラスト用の設定もありますが、トンボと内枠があったほうが画面を構成しやすいのと、画面外まで描かないとバランスが取りにくいときがあるため、こちらを選びました。
[プリセット]→[A4判カラー(350dpi)]を選択し、[用紙色]→[白]、[漫画原稿設定]に設定されているのを確認したら、最後に[OK]をクリックして新規キャンバスを作成します。
[2]ラフ用のペンの設定
[ツール]パレットの[ペン]ツールから[ペン]グループ→[Gペン]サブツールを選択します。
イメージを掴むために、探りながら描いていくので、[ツールプロパティ]パレットの[手ブレ補正]を「0」にします。ブラシサイズは[17px]ぐらいにします。
※[手ブレ補正]の表示がインジケーター表示の場合は、一番左のブロックをクリックすると「0」になります。
[3]構図・線画ラフの描画
画像検索や雑誌などから資料を収集しながら描きたいイメージを固めていきます。
テーマは自由だったので、まずは好きな雑誌をパラパラ見ながら雰囲気や構図やパーツなど、気に入ったページに付箋(ふせん)を貼ったり、写真を撮っておいたりして視覚的なイメージを収集していきます。
それらをまとめて眺めながら浮かんだ言葉や描きたくなった情景などを描いていきます。
結果、今回は「ガールズパーティ」「神秘的」「小物いっぱい」などにイメージ・テーマが収束しました。
メインのキャラクターは、とにかく絵の中に対比とほんの少しの意外性があるほうがお互いが引き立つと思うので、女の子二人に関しては、まず黒髪清純・金髪元気、という風に分けました。
意外性を持たせるために、清純のほうをボーイッシュ気味な服装(袖なし・短パン)にし、元気のほうをガーリーな服装(ひらひら袖・スカート)にしました。
盛り込みたい要素、大体の構図が決まったら、まずは人の構図・ポースをざっくりと描きます。
二人の人物を中心に、体の向き・視線が画面全体に広がりを与えるような流れを作るよう意識します。
そこから形・色・大きさの対比がおもしろくなるように、周りを埋めていくように描いていきます。
①人物→②人物周りの食べ物→③一番遠景の順で描いていき、そこから手前に向かって④空→⑤木→⑥鹿・自転車→⑦ピクニックバスケット・蓄音機、というように描いていきます。
最後に全体を見渡して、バランスよく収まっているかそれぞれの位置を微調整します。
大体の構図が決まったところで、すべての要素の完成状態が予想できるよう、ある程度具体的にラフを描き込みます。
ラフを描くときは、考えながらじっくり描くので、ペン先をゆっくり動かし、消しゴムもあまりつかわないで描いていきます。
レイヤーは後で要素同士のバランス調整をしたいときに困らない程度に適当に分けておきます。
[4]色ラフの作成
線画ラフが描けたらその下層にレイヤーを作成し、色を塗っていきます。
細かく色を塗りすぎると思いきりが悪くなり、何色に塗るべきなのかわからなくなっていくので混色せずに、[Gペン]のブラシサイズだけを大きくしたり小さくしたりしながら塗っていきます。
POINT
描画ツールのブラシサイズの変更方法は以下の方法があります。やりやすい方法で変更してみましょう。
<p> ・[ツールプロパティ]パレットの[ブラシサイズ]スライダーを調整するか、または数値を入力する。・[ブラシサイズ]パレットに登録されているブラシサイズのプリセットをクリックして選択する
・ショートカットキー「[」「]」で[ブラシサイズ]パレットのプリセットを選択する
・キーボードの[Ctrl]+[Alt]キーを押しながらドラッグして調整する
広い面積にべた塗りするときは[塗りつぶし]ツールも活用して時間短縮します。
次回は人物、背景の線画の工程を解説します。
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