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6.彩色③塗りに深みを加える

提供者 : セルシス    更新日 : 2018/12/05    作家 : 芳村拓哉
閲覧数 : 5129回 総合評価 : 8件
使用したバージョン:CLIP STUDIO PAINT Ver.1.5.4

塗りに深みを加えるための手順を紹介します。

[1]グレースケールでコントラストを上げる
[2]彩度を戻して色を乗せる
[3]色味の最終調整

[1]グレースケールでコントラストを上げる

まず、深みのある色合いにするためには、画面全体のコントラストをはっきりさせる必要があります。

(1)[レイヤー]メニュー→[新規色調補正レイヤー]→[色相・彩度・明度]を選択し、表示されたダイアログで[彩度]を[-100]に設定。一度画面をグレースケールのような状態にします。

(2)線画を描いたレイヤーをはさむように、上と下にそれぞれ新規レイヤーを作成し、そこに描き込みを加えていきます。

基本は「下」レイヤーに描き込み、線画の上に描き込みたい場合は「上」レイヤーで描いて形を整えます。

(3)陰影を描き加えていきます。

(4)線画より上に色を乗せたいときは「上」レイヤーに描きます。

女の子の顔も、より細かく陰影を描き込みました。

[2]彩度を戻して色を乗せる

グレースケール状態で加筆していない部分(遠景など、あまり描き込みを増やしたくない部分)は、彩度を元に戻します。

「色相・再度・明暗」色調補正レイヤーにマスクを適用し、[消しゴム]ツールでグレースケールにしたくない部分の効果を消していきます。

グレースケールで加筆した部分は、レイヤー合成モードを[オーバーレイ]と[乗算]に設定したレイヤーを重ねて色を付けていきます。
[乗算]レイヤーに[塗りつぶし]ツールなどでパーツの形に塗りつぶせば、グレースケールの絵に色を乗せることができます。

今回の場合は、パーツごとに塗りつぶしたレイヤーがすでにあるので、それをコピーし合成モードを[乗算]にして、上に配置します。

このままでは彩度が低く暗すぎるので、合成モードを[オーバーレイ]にしたレイヤーを上に作り色を乗せます。先の[乗算]レイヤーと同じように、彩色したパーツをコピーしたものを利用します。

コントラストが強すぎてギラギラしているので、ちょうど良い明るさになるよう、レイヤーの不透明度を調節します。

[乗算]レイヤーを41%、[オーバーレイ]レイヤーを73%にしました。

同じように、他のパーツにも[乗算]と[オーバーレイ]レイヤーを重ねる作業を繰り返し、グレーになったすべてのパーツに色を乗せました。

[3]色味の最終調整

全体を見直すと、まだ色のギラつきが気になったので、[レイヤー]メニュー→[新規色調補正レイヤー]→「トーンカーブ」を選択し、色味を調整していきます。

グラフ内の左が暗い部分、右が明るい部分です。
左を少し持ち上げると、暗い部分が全体的に明るくなり、右を少し下げると明るい部分が少し暗くなります。

上図のようにS字になるように設定するとコントラストが下がります。
画面に効果がプレビューされるので、それを見ながら好みの色味になるまで調整します。

さらに、細かい部分を見直しながら加筆を繰り返し、納得できたところで完成です。

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作者プロフィール:芳村拓哉  (サイトURL:http://www.pixiv.net/member.php?id=10951161

ラノベ表紙、ゲームイラストなどを描いています。

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