描画ツールの [ベクターレイヤー]上での操作について

提供者 : セルシス    更新日 : 2016/01/05    作家 : 平井 太朗
閲覧数 : 6889回 総合評価 : 6件

使用したバージョン:CLIP STUDIO PAINT Ver.1.4.2

ここでは、CLIP STUDIO PAINTで増えたベクターレイヤー上で操作できるツールについて、ComicStudioと比較しながら解説していきます。

[1]ベクターレイヤー上で利用できる描画系ツール
[2]消しゴム/透明色の扱いについて
[3]線つまみツールについて
[4]線編集ツールについて
[5]ベクター線を選択して操作する

[1]ベクターレイヤー上で利用できる描画系ツール

まず、ベクターレイヤー上で利用できる描画系ツールについて比較していきます。

ComicStudioでは、以下のようになっています。

・[ペン]ツール

・[マジック]ツール

・[消しゴム]ツール

・[図形]ツール(直線/曲線/折れ線/矩形/楕円/多角形)

CLIP STUDIO PAINTではさらに使えるツールが増え、表現の幅がひろがりました。

・[ペン](ペン/マジック)ツール

・[鉛筆](鉛筆/パステル)ツール

・[筆](水彩/油彩/墨)ツール

・[エアブラシ]ツール

・[消しゴム]ツール

・[色混ぜ]ツール

・[デコレーション]ツール

・[直接描画](直線/曲線/折れ線/連続曲線/長方形/楕円/多角形)ツール

※[色混ぜ]ツールのサブツール[コピースタンプ]と[直接描画]ツールのサブツール[投げなわ塗り]は使用できません。

コラム~ベクターレイヤーとラスターレイヤーの描画の差について

CLIP STUDIO PAINTでは[鉛筆]ツールや[筆]ツールなどもベクターレイヤーで使えるようになりました。
ここでベクターレイヤーとラスターレイヤーの描画の差について説明します。

[筆]ツールのサブツール[透明水彩]のように「既に塗られている色」を混色しながら着彩するタイプのツールであっても、ベクターレイヤー上で使用すると色は混ざりません。「混色」を行わない為、ラスターレイヤー上での作画とは色合いが変化することに注意しておきましょう。

[2]消しゴム/透明色の扱いについて

CLIP STUDIO PAINTでは、[消しゴム]ツールの[軟らかめ]をつかって線画を消すことができます。


CLIP STUDIO PAINT

サブツール[軟らかめ]では、ベクターで描いた線画でも少しだけ薄くなるような消し方が可能です。

この時、ベクターレイヤー上では「透明の線画が描かれている」状態になっています。

[操作]ツールのサブツール[オブジェクト]などで選択すると、消しゴムをかけた軌跡がベクター線になっていることが判ります。これは[ペン]ツールなどを[透明]カラーにして線画を消す作業でも同じです。

[消しゴム]ツールの[サブツール詳細]パレット→[消去]→[ベクター消去]がOFFになっているとこのような状態になります。


CLIP STUDIO PAINT

[3]線つまみツールについて

ComicStudioの[線つまみ]ツールは、CLIP STUDIO PAINTでは[線修正]ツールのサブツール[ベクター線つまみ]です。
ComicStudioのツールオプションの、以下の項目は、CLIP STUDIO PAINTでは[サブツール詳細]パレット→[線つまみ]にあります。

①[両端固定/一方の端を固定/両端自由]

③効果範囲

④つまみ加減

⑤すべてのレイヤーを対象にする


ComicStudio


CLIP STUDIO PAINT


②[線全体を平行移動]
ComicStudioの[線全体を平行移動]は、CLIP STUDIO PAINTでは[操作ツール]のサブツール[オブジェクト]を使います。


ComicStudio


CLIP STUDIO PAINT


[オブジェクト]でベクター線を操作するときは、ハンドルが表示されます。このハンドルで位置の移動と拡大/縮小/回転も行えるようになりました。→詳細は[■ベクター線を選択して操作する]


CLIP STUDIO PAINT

[4]線編集ツールについて

ComicStudioの[線編集]ツールは、CLIP STUDIO PAINTでは[線修正]ツールです。

①[効果範囲]
ComicStudioの[効果範囲]は、CLIP STUDIO PAINTではComicStudioの[ペン]に相当するものしかありませんが、[サブツール詳細]パレットの[ブラシサイズ]でComicStudioよりも10倍の設定まで大きくできるようになっています。

②[線をつなぐ]
ComicStudioの[線をつなぐ]は、CLIP STUDIO PAINTでは[サブツール詳細]→[線編集]→[線つなぎ]です。

③[滑らかにする]
ComicStudioの[滑らかにする]は、CLIP STUDIO PAINTでは[サブツール詳細]→[線編集]→[単純化]です。

④[ゴミを消去]
ComicStudioの[ゴミを消去]は、CLIP STUDIO PAINTでは[サブツール詳細]→[線編集]→[短い線の消去]です。


ComicStudio


CLIP STUDIO PAINT

POINT

ComicStudioでは、[ベクターレイヤー]と[ラスターレイヤー]で「ゴミ取り」/「ゴミを消去」という言葉が使われていましたが、同じ「ゴミ取り」であっても不明瞭な部分がありました。ラスターレイヤーでは[透明]インクを選ばなければ消去できず、ベクターレイヤーには[透明]インクがなかった、などです。
CLIP STUDIO PAINTでは、明確に[ラスターレイヤー]では「ゴミ取り」、[ベクターレイヤー]では「短い線の消去」と使い分けられるようになりました。

[5]ベクター線を選択して操作する

CLIP STUDIO PAINTでは、[操作]ツール[オブジェクト]で線単位で選択することができるようになりました。

[操作]ツール[オブジェクト]でベクターレイヤーの線を選択すると、線上に制御点と線単位で操作ハンドルが表示されます。

[制御点]をドラッグすると、[線つまみ]ツールとは違う方法で線画のカーブを変更できます。

操作ハンドルの緑の●をドラッグすると拡大縮小します。

操作ハンドルの青の●をドラッグすると回転します。

ハンドルの黒い線部分をドラッグすると移動します。

ベクター線を選択した状態で[編集]メニューから[コピー]→[貼り付け]を行うと、同じレイヤー上に線画をコピーできます(同じ位置に貼り付けられるので移動を忘れない様にしましょう)。

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作者プロフィール:平井 太朗  (サイトURL:http://heytaroh.com/

元ITメーカー勤務の商売マンガ歴20年(くらい)ComicStudio歴14年CLIP STUDIO PAINT歴3年(2015年9月現在)のマンガ描き。ComicStudioEX/CLIP STUDIO PAINT EX公式ガイドブック(アスキー・メディアワークス刊)書いてます。見た目はオヤジ心はヲトメ。

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