POSE STUDIOを使い、難しいポーズも楽々作画2 ~オリジナルのポーズを作成する~
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使用したバージョン | |
:ComicStudioEX Ver.4.5.6 | |
:POSE STUDIO Ver.1.0.2 |
今回は図のようなポーズで構図を作成します。単純なポーズで調整するための要素を把握します。
[1]ComicStudioからPOSE STUDIOを呼び出す
[2]アングルストッカー
[3]関節の固定とポーズのドラッグ調整
[4]マニピュレータで細かく調整
[5]ポーズ作成時の注意点
[6]ハンドセットアップで指の調整
[7]作ったポーズを保存する
[1]ComicStudioからPOSE STUDIOを呼び出す
ComicStudioでラフを描きPOSE STUDIOを呼び出します。
ラフは細かな位置関係よりもイメージ先行で用意します。
[コマ作成]ツールで[コマフォルダ]を作成します。
コマフォルダを開きます。
メニュー[ファイル]から[読み込み]→[POSE STUDIO]を選択します。
ComicStudioがいったん非表示になり、入れ替わりでPOSE STUDIOが起動します。
[2]アングルストッカー
カメラアングルを一時的にストックできるのが[アングルストッカー]です。
1~4のアングルボタンを選択、[現在のアングルを保存]をクリックするとアングルがストックされます。
[選択されたアングルを反映]ボタンをクリックすると、ストックしたアングルが操作画面に反映されます。
ラフを元に大まかなアングルを設定したら、アングルストッカーを利用して登録しておきましょう。ポーズを調整する際にカメラアングルを回転させても、後からストックした構図を呼び出せます。
[3]関節の固定とポーズのドラッグ調整
POSE STUDIOのモデルはドラッグで調整できます。ドラッグでポーズを調整するために必要な[関節の固定]の要領を掴みましょう。
ドラッグでモデルのポーズを調整する際は、[移動ツール]を選びます。
前腕をドラッグして動かします。
関節固定を設定をしない状態だと、前腕につられて体幹の向きまでが変化してしまいます。
今回は体幹の位置を固定して腕だけを操作したいので[関節の固定]を活用します。
関節の固定を行うために、メニュー[シーン]から[ボーン]を選択して、モデルの[ボーン]を表示させてみましょう。
表示されている青い線が「ボーン」です。モデルの骨とも言える部分です。これらを操作することで、モデルを動かせるようになっています。関節の固定は、このボーンの部分で行われるので、慣れないうちはボーンを表示した状態で関節の固定を行います。
今回は肩から腕全体を動かしたいので、体幹から肩につながるこの部分を固定します。
マウスポインタを移動させると、各パーツ(ボーン)が黄色くハイライトされます。
ボーン上で[右クリック]または[Shift]キーを押しながらクリックします。ボーンが固定されると、赤い四角マークが表示されます。これで関節を固定することができました。
ツールから[固定]ツールを選び、ボーンをクリックで選んで関節を固定することも可能です。
関節の固定の操作が終わったら再び [移動]ツールを選ぶ必要があるので、[右クリック]か[Shift]キーを押しながらクリックする方法に慣れておくと素早く操作できます。
ショートカットが [右クリック]か[Shift]キーを押しながらクリックの2種類用意されているので、ペンタブレットのサイドスイッチを外している場合なども対応できます。
前腕部をドラッグします。固定された関節があるので、動かしたい腕だけが動き、他の身体の部分は動きません。
ドラッグするときは動かしたい身体のパーツを縦横方向に引っ張れる(ドラッグできる)ようにカメラの向きを回転させながら操作します。
腕を大きく動かすと肩も連動して回転していることに注目しましょう。今回のモデルでも関節の固定は体幹部分だったので、腕につられて肩も自然に回転しています。
反対側の手は前腕を回転するようにドラッグすると、肘が「くの字」に曲がります。
カメラを回転しながら、手首が腰の位置に移動するように調整します。ここで手首から先が体幹(胴体部分)に入り込んでしまいますが、後で手首から先を調整するので、今はこの状態で構いません。
固定したパーツの解除方法
関節を固定した場合は、もう一度[右クリック]か[Shift]キーを押しながらボーンをクリックします。何カ所か固定していて、一度に総ての関節固定を解除したい場合は、[Shift]キーを押しながらモデルの外側でクリックします。
[4]マニピュレータで細かく調整
腕を動かす際はドラッグで大まかに動かすことができましたが、パーツの向きを調整する場合などは[マニピュレータ]を利用します。マニピュレータを利用するとパーツ一つずつの角度を調整できるので、関節固定はすべて解除していても構いません。関節固定を総て解除したい場合はモデルの外側で右クリックまたは[Shift]キーを押しながらクリックします。
マニピュレータはメニュー[シーン]から[マニピュレータ]を選び表示/非表示を切り替えられます。
マニピュレータが表示されると、青・緑・赤のガイドリングが表示されます。関節固定はあらかじめ解除しておきます。
それぞれのカラーのリング上にマウスポインタを重ねると、リングが黄色く表示されます。その状態でリングをドラッグすると、それぞれの方向にパーツが回転します。それでは、本格的にモデルのポーズを調整してみましょう。まずは胸部の向きを回転します
胸部を回転すると肩の上に載っている首と頭部も一緒に回転します。現実のデッサン人形などを動かすときと同じように、関連するパーツが一緒に動いてしまうので、順番に調整していきます。
頭が前を向くように首を調整します。赤リングと青リングを調整して、まっすぐ前を向くように調整します。
頭も少しあげて、元気を出しましょう。
肩を回転させると腕も回転しますが、腕の向きも再調整します。
腰に当てた手のひらは大きく外側に開かれます。
また、腕の重さを手先に預けて、親指側に手の甲が横に回転します。これで指先以外のポーズが調整できました。
[5]ポーズ作成時の注意点
1.関節角度制限について
関節の回転を自然なものにします。
人間の関節は可動範囲に制限があります。モデルのパーツは[関節角度制限]がonになっていれば、人体の関節の回転を模した状態で操作できます。メニュー[シーン]から[関節角度制限]を選択して[関節角度制限]のON/OFFを切り替えることも可能です。
[関節角度制限]がOFFの状態では、あり得ない方向に関節が曲がってしまうこともあります。デフォルメされた動きの場合はあえてこの機能をOFFにすることも考えられますが、使い方には注意を払っておく必要があります。
2.腰のパーツ
腰のパーツは身体の中心の位置づけです。
どのパーツも固定されていない場合は、ドラッグで腰のパーツを回転や移動させることはできません。
マニピュレータで回転させることはできますが、腰のパーツを回転させると身体全体が回転します。このパーツは他のパーツとは少し違う役割も担っています。
[6]ハンドセットアップで指の調整
ハンドセットアップを利用すると手の「握り」を調整できます。ポーズをより完成度の高いものにするために、指の先まで整えていきます。ハンドセットアップで調整できる指の形をまず確認しましょう。
ハンドセットアップは、指先の動きを簡単に調整できるパレットです。まず、握りの調整の様子を確認します。
指の「握り」を[+]マークの位置で調整できます。
また、握り具合のパターンも4種類から選べます。
指の力を抜いた自然な握りは[+]マークをエリアの中央付近に移動させて調整します。
たとえば、チョキのような握りは指ごとに関節を回転させなくても、指固定の設定を使えばハンドセットアップで設定することができます。
一度指を開いたパーの状態にします。指が開かれている状態で[人差し指]と[中指]を固定しておきます。
[+]マークを下に移動して、手を握ります。握り(グー)のパターンを選んでよりイメージに近い形に指が曲がるように調整してみましょう。
手だけを調整したい場合は、[左手をクローズアップ編集]/[右手をクローズアップ編集]ボタンをクリックして、それぞれの手を素早くクローズアップすることができます。
今回のポーズでは腰に当てた向かって右側の手を丸みのある指の形に調整しました。操作したい手のパーツ(手の甲や指など)を選択してから[ハンドセットアップ]で調整することで、片手だけの握り具合を操作することができます。
掲げた,向かって左側の手は、ぎゅっと握ったグーの形に調整しました。
[7]作ったポーズを保存する
ポーズの作成が終わりました。
作成したポーズは[ポーズファイル]として保存しておきましょう。
メニューの[ファイル]から[ライブラリにポーズを保存]を選びます。
[全身ポーズをライブラリに追加]ダイアログを表示されるので、必要項目を入力します。
・[キャプション]モデルのパターン名を入力します。
・[カスタムタグ]後から検索するときに判り易いキーワードを入力します。
・[プリセットタグ]一般的なタグはボタンとして一覧されています。
入力が終わったら[OK]をクリックするとポーズが保存されます。
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