3DLT【EX】/3D下描き【Pro】の基本的な使い方
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※ 使用したバージョン : ComicStudioEX Ver.4.5.6
[1]3Dワークスペース
[2]3Dファイルを読み込む/操作する
[3]モデルを操作する
[4]カメラを操作する
[5]3Dグリッドと「+」マーク
[6]影を調整
●3D機能を活用
3DCGではモデルを色々な角度から自由に見ることができます。この特性を、マンガ原稿を描く時に活用してしまおうという機能があります。ComicStudioPro4.0には3DCGを下描きとして活用できる3D下描き機能が、ComicStudioEX4.0には、3DCGからペン入れ+トーン処理した絵を自動で描いてくれる3DLT機能が3DCGを活用するための機能です。
今回はComicStudioPro4.0/EX4.0共通の3Dファイルを読み込んで、自由な角度やアングルに設定する手順を紹介します。難しい立体物を様々な角度で正確に確認することができる機能なので、イザという時に本当に役立ちますよ!
[1]3Dワークスペース
3DCGをComicStudioの原稿上で扱うためにはまず「3Dワークスペース」を作ります。
この[3Dワークスペース]の領域内で、3Dを扱うことができます。
3Dワークスペースの作り方には何種類か方法があるのでケースバイケースで使い分けましょう。
①原稿用紙全体を使って3DCGを扱いたい場合
(1)[ファイル]メニューから[3Dファイル]を選択します。
すると原稿全体に[3Dワークスペース]が作成され、[ファイルを開く]ダイアログが表示されます。
(2)[ファイルを開く]ダイアログから、必要な3Dファイルを選びます。
オブジェクト(3Dモデル)が[3Dワークスペース]上に表示されます。
②原稿用紙の一部で3DCGを扱いたい場合
コマの中など、一部分にオブジェクト(3Dモデル)を読み込みたい場合は、[3Dフレーム]ツールを使って[3Dワークスペース]を作成します。
(1)[ツール]パレットから[3Dフレーム]ツールを選択し、ドラッグして3Dワークスペースの領域を指定します。
この場合ページの一部、ドラッグで指定した領域に[3Dワークスペース]が作られます。
コマ枠にあわせてオブジェクト(3Dモデル)を操作したい場合はこちらの方法の方が扱いやすいですよ。
3Dワークスペースはハンドルをドラッグして大きさを変更することも可能です。
3Dワークスペースが作られると[プロパティ]パレットの[3Dワークスペース]タブが開いて、オブジェクト(3Dモデル)を読み込みや操作ができるようになります。
※[①原稿用紙全体を使って3DCGを扱いたい場合]で3Dファイルを直接読み込んだ場合はオブジェクト(3Dモデル)が既に読み込まれています。
[2]3Dファイルを読み込む/操作する
3Dワークスペースの中にオブジェクト(3Dモデル)を読み込む場合は[プロパティ]パレットを操作します。
(1)[読み込み]ボタンをクリックして、[ファイルを開く]ダイアログから必要な3Dファイルを読み込みます。
(2)[ファイルを開く]ダイアログから読み込みたいモデルを選択します。
読み込まれたモデルはここに一覧されます。
オブジェクト(3Dモデル)として読み込める形式は下記になります。
・AutoCAD | *.dxfファイル |
・LightWave | *.lwoファイル |
・LightWave Scene | *.lwsファイル |
・Wavefront | *.objファイル |
・Shade | *.shdファイル |
・Shade to ComicStudio | *.csdファイル |
・ComicStudio 3dObject | *.csoファイル |
・ComicStudio 3dDialog | *.csdファイル |
*.lwoファイル形式の3Dモデルを作成できる「Metasequoia」や、「Google SketchUp™」で作成した3DモデルをComicStudioで利用できるようにするプラグインソフト「ExportCSD」などを利用することもできますよ!
モデルのファイル名が表示されている左側にあるアイコンをクリックして、オブジェクト(3Dモデル)の表示非表示を切り替えることができます。
モデルによっては「親子関係」で繋がった複数のモデルの組み合わせのものがあります。その場合は親モデルを非表示にするとツリー表示の下にあるモデルもすべて表示が消えます。
それぞれのアイコンの役割は以下の通り。
[読み込み] |
:オブジェクト(3Dモデル)を読み込みます。 |
[書き出し] |
:プロパティパレットで設定した内容をすべて保存します。 |
[コピー] |
:選択したオブジェクト(3Dモデル)をコピーします。モデルの向きや大きさなどの設定も一緒にコピーします。 |
[貼り付け] |
:コピーしたオブジェクト(3Dモデル)を貼り付けます。 |
[削除] |
:読み込んだオブジェクト(3Dモデル)を削除します。 |
「カメラ」はカメラマンからの視点を操作するものです。オブジェクト(3Dモデル)ではないので、削除やコピーなどはできません。
[3]モデルを操作する
読み込んだオブジェクト(3Dモデル)の見え方を操作するとき、大きく分けて「カメラ」と「モデル」の操作に別れます。まずオブジェクト(3Dモデル)を操作する方法を紹介します。
[3D選択]ツールでモデル上をドラッグすると、モデルの位置/向き/大きさを操作できます。
ドラッグした時にどの操作をするかは[3D選択ツールオプション]パレットで[移動][回転][拡大縮小]を切り替えて指定します。
オブジェクト(3Dモデル)は[プロパティ]パレットのスライダーと数値入力で操作することも可能です。
※[パース]の項目は[カメラ]を選んだ時の項目なので、オブジェクト(3Dモデル)を選んだ時には操作できません。
操作したモデルを元に戻すには[リセット]ボタンを。モデルの大きさを3Dワークスペースの大きさにあわせて自動調整するには[自動調整]を。[接地]ボタンではモデルが3Dワークスペース上の「地面(0地点)」に接地するように配置します。
3Dマニピュレーターを操作することでもオブジェクト(3Dモデル)を操作できます。これは[3D選択ツールオプション]の[3Dマニピュレーターの表示]で表示/非表示を切り替えられるので、操作しやすいように設定しましょう。
[4面図]ボタンをクリックすると、4面図ダイアログで操作ができるようになりますが、この操作はより細かな操作を行うためのものです。普段は使用しなくても大丈夫ですよ。[ESC]キーを叩くと[4面図]ダイアログは消えます。
[4]カメラを操作する
カメラを操作すると、カメラマンが移動または回転します。オブジェクト(3Dモデル)を操作するときとは働きが変わってくるので注意しましょう。
3Dワークスペースに見えているオブジェクト(3Dモデル)は、カメラマンが右に移動すると、画面内のモデルは左に動きます。[移動]のスライダーで動かした方向と、実際に見えているモデルの移動する方向が逆になるのです。この点に充分気をつけておきましょう。
[3D選択]ツールで、オブジェクト(3Dモデル)に触れないようにドラッグすると、カメラの位置が調整できます。
ドラッグした時にどの操作をするかは[3D選択ツールオプション]パレットで[移動][回転][拡大縮小]を切り替えて指定します。
3Dワークスペースをドラッグして操作するときは、表示されているモデルに触れないように気をつけてください。モデルをクリックすると操作する対象がカメラからモデルに切り替わってしまいます。
そのままドラッグすると操作の対象となったモデルだけあらぬ方向に向きを変えてしまいます。
[5]3Dグリッドと「+」マーク
3Dワークスペースには、初期状態で横グリッドが表示されています。
グリッドは[正面/縦/横]の3種類の向きがあります。グリッドを表示すると、オブジェクト(3Dモデル)のおかれる空間がどのような向きになっているのかが判りやすくなります。一番操作しやすいグリッドを表示しながらカメラを操作するといいですよ。
3Dワークスペース上にはオレンジと赤青緑の「+」マークがあります。オレンジはカメラの中心位置を示します。
※「+」マークは[3D選択]ツール選択中のみ表示され、操作することができます。
赤青緑の「+」マークは消失点を示します。消失点をドラッグしてアングルを変更することもできますよ。
オレンジの「+」マークを移動すると、アングルそのものが移動するので、消失点も移動します。
カメラの「移動]では消失点は移動しません。中心点を移動する場合との違いを理解しておきましょう。
中心点(オレンジの「+」マーク)を画面の中心から大きく外しすぎると、オブジェクト(3Dモデル)が歪んでしまいます。こういった歪みを敢えて求めるのでなければ、オレンジの「+」マークは画面の中心から大きくずらさないでおきましょう。
[6]影を調整
3Dモデルには光の位置を決めて影を設定することができます。
[陰影]のチェックをONにしておくと、オブジェクト(3Dモデル)に影がつきます。[階調化]がOFFであれば上図の様に影がなめらかなグラデーションで表現されます。
[階調化]をONにすると、影を指定するスライダーが表示され、影が階調化されます。
光源の位置を調整して、影の方向を変更することも。
また、[輪郭線]では表示/非表示を切り替える、または線の太さを調整することができます。
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