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筆ペンツールで描き文字を極める

提供者 : セルシス    更新日 : 2015/06/30   
閲覧数 : 38067回 総合評価 : 4件

ComicStudioのツールの中でも描き文字を描くのに適した、[筆ペン]ツールを取り上げます。
[密度]・[インク量]など、このツールならではの設定があります。

※ 使用したバージョン : ComicStudio Ver.4.5.2

 

[1] 筆ペンツールとは

描き文字など、普段のペンと違うかすれた表現を使いたいときには[筆ペン]ツールが便利です。

(1)[ツール]パレットで[筆ペン]ツールを選択します。

 

(2)[ツールオプション]パレットでツール設定を選択します。

 

(3)描画します。

 

描き文字など他のツールと違った描き味が表現できます。

 

[2] 密度とインク量

[筆ペン]ツールには他のツールにないツールオプション[密度]と[インク量]があります。
これらの機能をご紹介します。

密度
筆の毛先の数を調整できます。

 

インク量
筆の毛先1本あたりの太さを調整できます。

 
 

[3] 描くコツ

それぞれのツールセットを使い、描くコツをご紹介します。
既存のツール設定の設定を変えず描画します。
そのまえに、環境設定により描き味が変わってしまう場合があるのでチェックしましょう。

 

(1)[ファイル]メニューから[環境設定]を選択します。

 

(2)[環境設定]ダイアログ→[ツール]→[1Bit・2Bitのラスターレイヤーにディザリングで描画する]のチェックが外れていることを確認します。

(3)[OK]ボタンをクリックします。

 

これで、1Bit・2Bitのラスターレイヤーに[筆ペン]ツールで印刷に適した描画が行えます。

1. かすれ

ツールセット[かすれ]はかすれた線が描けます。

 

では描き文字を描いてみましょう。

(1)[レイヤー]パレットから[新規レイヤー作成]アイコンをクリックします。

 

(2)[新規レイヤー]ダイアログの設定をして、[OK]を選択します。
・[レイヤー名]:任意の名前
・[表現色]:黒白(2bit)

 

(3)[レイヤー]パレットに新しいレイヤーが作成されました。

 

(4)[筆ペン]ツールの[ツールセット]「かすれ」で文字を描画します。

 

(5)線が細く迫力に欠けるので、何度かストロークして線を太くします。
この時、太い筆で描いたような形に描くと、それらしく見えます。

 

(6)同様に他の線も太く強調します。

 

(7)他の文字も描き描き文字を完成させましょう

 

筆で描いたような描き文字が描けたでしょうか。
では、違うツールセットも試してみましょう。

 

2. 速度対応

「速度対応」はストロークの速度が遅いほど線が太く、速いほど線が細い線が描けます。
線の太さの調節はストローク速度のみで、筆圧では調整できない設定になっています。

 

では描き文字を描いてみましょう。

(1)[レイヤー]パレットから[新規レイヤー作成]アイコンをクリックします。

 

(2)[新規レイヤー]ダイアログの設定をして、[OK]ボタンをクリックします。
・[レイヤー名]:任意の名前
・[表現色]:黒白(2bit)

 

(3)[レイヤー]パレットに新しいレイヤーが作成されました。

 

(4)[筆ペン]ツールの[ツールセット]「速度対応」で文字を描画します。

 
 

■「抜き」のPOINT

「抜き」が細くなるように、ストロークの速度に注意しながら描きます。

 
 

■「入り」のPOINT

ただ線を引くと入りはすべて同じ形になってしまい単調です。
描き始めは、ほんの少しジグザグにストロークすると雰囲気が出せます。

 

(5)線が細く感じる場合は何度かストロークして線に強弱をつけます。
この時、太い筆で描いたような形に描くと、それらしく見えます。

 

(6)他の文字も描き、描き文字を完成させましょう。

 
 

3. 濃

「濃」はレイヤーによって描き味の違いが顕著にでます。
レイヤー:[グレー (8bit)]、[減色手法]:「閾値」を使えば、弱い筆圧でかすれた線が描けます。

 

今回はレイヤー:[グレー (8bit)]、[減色手法]:「閾値」で描き文字を描いてみましょう。

(1)[レイヤー]パレットから[新規レイヤー作成]アイコンをクリックします。

 

(2)[新規レイヤー]ダイアログの設定をして、[OK]ボタンをクリックします。
・[レイヤー名]:任意の名前
・[表現色]:グレー(8bit)
・減色手法:閾値

 

(3)[レイヤー]パレットに新しいレイヤーが作成されました。

 

(4)[筆ペン]ツールの[ツールセット]「濃」で文字を描画します。

 

筆圧を弱めると線が細くなり、かすれることを意識しながら描きます。

(5)他の文字も描き、描き文字を完成させましょう。

 

ひらがななどの曲線が多い文字は、このツールセット「濃」が一番描きやすいと思います。

 

[4] オリジナルブラシの作成

まずは[筆ペン]ツールの特徴をつかみましょう。

1. サイズとインク量

[筆ペン]ツールの特徴の一つに、サイズを大きくすると、描き味が変わるというものがあります。

例:ツールセット「かすれ」

 

これはサイズを大きくすると毛先の一本一本も太くなるのが原因です。
毛先の一本一本の太さを調節できる[インク量]を変更することで、同じような描き味にすることができます。

 


2. オリジナル筆ペンの作成

ではオリジナルの[筆ペン]を設定しましょう。

(1)[ツール]パレットから[筆ペン]ツールを選択します。

(2)[ツールオプション]パレットの[メニュー表示]を選択し、[新規設定]を選択します。

 

(3)[新規ツールオプション設定]ダイアログが表示されるので、任意の[設定の名前]を入力し[OK]ボタンをクリックします。

 

(4)新規の[ツール設定]が作成されました。


※[不透明度]は「グレーレイヤー」や「カラーレイヤー」を選択していないとグレーアウトします。

 

この[ツール設定]の設定を変更し、新しいペンを作成します。

(5)設定を変更します。
サイズ:10.00mm
密度:70
インク量:70%

 

(6)描画します。

 
[密度][インク量]ともに「70」と高い数値なので、かすれ具合がなくなりハッキリとした線が描けます。


3. オリジナル筆ペンの保存

設定が決まったら設定を保存しましょう。

(1)[ツールオプション]パレットの[メニュー表示]を選択し、[初期設定に登録]を選択します。

 

初期設定に登録しておけば、設定を変更しても[初期設定に戻す]を選択すれば、いつでも登録した設定に戻すことができます。

 

その他にも設定例をいくつか紹介します。

A.でこぼこ筆

ブルブルと震えたような線が描けます。

 

■設定
サイズ:5.00mm

 

影響元:ペンの筆圧

 

密度:80
インク量:80%
厚み:50%/影響元:ランダム
向き:0.0°/影響元:ストロークの方向

 

B.強弱筆

「かすれ」と「濃」を足したような筆です。
細い線と太い線が描けるため、いろいろな描き文字がこのツールセットで描けます。
「レイヤー:グレー(8bit) 減色手法:閾値」でご利用ください。

 

■設定
サイズ:10.00mm

 

影響元:ペンの筆圧

 

不透明度:100%/影響元:ストロークの速度
密度:50
インク量:30 厚み:100%/影響元:ペンの筆圧

 

向き:0.0°/影響元:ストロークの方向

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