第5回 「気まずさ」
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これまで皆さんに送っていただいた数々のイラストを添削していきましたが
今回で最終回です。今回はいつも以上に気合を入れて取り組みたいと思います。
これを描いてくれた魚の味噌汁さんからのコメント
「うっかりカップルの間に座ってしまった時の気まずさを,女の子の表情にしたかったのですが難しかったです。」
とのことですが、ちょっとカップルの間に座ってしまった居心地の悪さを描ききれていないかな~、と思いました。
この絵だとカップルの2人が別々の事をしているので、それほどプレッシャーを感じなくてもいいような状況なのではないかと。
ですので
2人が楽しく会話をしている風にしましょう。
どうでしょうか?
かなり居心地の悪さが強調されたと思います。
女の子の表情はとても上手に描けているのでそのままでいいと思います。
それと魚の味噌汁さんは大きく勘違いしている部分があるんですけど
もしかしたら最近外に出たりテレビを観たりしていないのでしょうか…?
現在地球はゴリラに支配されていません。
魚の味噌汁さんは絵を描く前に今地球がゴリラに支配されていないことを意識して
描くともっともっと良くなっていくんじゃないかと思います。
優秀な作品だったので
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「同じチワワですね」というタイトルのこの作品。パッと見るだけで状況がすぐに
分かってとても良いと思います。イラストを描く上で、見る人に伝わりやすいものを描くというのはとても大切なことです。
ですが、このイラストには良くないところもあります。それはこれまでこの添削企画を読んでくれた人ならすぐに分かると思いますが
怖すぎます。ベンチの奥の花壇だか芝生だかの所にただただ佇む顔の無い者達。
こいつらここで何をしているのでしょうか?
これでは怖くて私も泣いてしまうので、こうしましょう。
ニコニコさせてあげましょう。
怖かったので
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コメント「初めて投稿させていただきました。汗の一つでも描けば良かったかなと
少しばかし後悔しております。。。。」
とのことですが
描きましょう。
こうしたらもっと良くなるんじゃないかな…? と思ったことは全てやっていくべきだと思います。
これまでこの添削企画では技術的なことばかり言ってきたのですが、漫画家さんやイラストレーターの方に、「上手くなるには」という話を伺うと、大抵技術的なことよりも心構えとかそういう話をされます。そしてそれを要約すると、皆さん、「いいからやれ」ということをおっしゃるのです。
私が漫画の連載を持つよりもっと前、ある漫画家さんと話している時に、いくつかアイデアはあるもののいまいちピンと来なくてなかなかネームに取り掛かれず、まだネタ出し中なんです、と言うと、「ネタ出しって言ってる奴ってだいたい何もやらないよね」と言われました。
ジャンプに載っていた赤塚賞の募集記事の中で、うすた京介先生が、「まず自分がおもしろいと思うものを信じて描いて、で、一旦それを疑って、それでまた自分を信じて描いてください」というような事を書かれていました。
尾田栄一郎先生はワンピースの作中で、本当は海賊になりたいけど勇気がなくてその一歩がなかなか踏み出せないチョッパーに対して、「うるせぇいこう!」とルフィに言わせています。
どの方も言葉は違えど、「(自分を信じて)いいからやれ」ということを言っているのです。
「こうした方がいいんじゃないかと思うけど、なんかできない」ということが多々あると思いますが、そこを一歩踏み出すことが、イラストでもなんでも一番の上達法なのではないでしょうか?
いい事を言った風になったので
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