提供者 : セルシス    更新日 : 2015/06/29    作家 : 鳴海(なるみ)
閲覧数 : 5911回 総合評価 : 0件

下塗りとは各パーツごとに塗り分けて、他のパーツに色がはみ出さないようにするための下準備です。この工程で私が使用するツールは以下の通りです。

・ [塗りつぶし]
・ [マジックワンド]
・ [閉領域フィル]
・ [ペン](筆)

まずは、前回作成した「配色設定」画像を[サブビュー]パレットに呼び出します。
[パレット]メニュー→[サブビュー]を選択し、[サブビュー]パレットを画面に表示させます。[サブビュー]パレット内右上にあるフォルダアイコンをクリックして、任意の場所に保存した画像を呼び出します。画像が表示されたら、[サブビュー]パレットの上部中央あたりにある[フィッティング]ボタンを押して、画像をパレットサイズに合うよう調節します。

サブビューパレット

次に、[レイヤー]パレットの「線画」レイヤーを右クリックし、[参照レイヤーに設定]をクリックします。
こうする事によって、下塗り作業の時に[線画]レイヤーではないレイヤー上でも、[線画]レイヤーの「線の境界」を参照しながら塗りつぶし作業をする事が出来ます。

参照レイヤーに設定

その後、「線画」レイヤーのすぐ下に、[レイヤー]メニュー→[新規レイヤーフォルダ]から、着色用の[レイヤーフォルダ]を作成します。フォルダ名は、キャラごとに「着色- キャラ名」といった名前をつけるとわかりやすいと思います。

フォルダを作り終えたら「下書き」レイヤーの上に新規レイヤーを作り、「仮背景」レイヤーと名付け、そのレイヤーの全面に目立つ色を塗ります。この「仮背景」レイヤーを作っておくと、下塗り作業の際に塗り残した部分があったとしてもすぐに発見できます。

仮背景

仮背景に色を流し込んだら、先に作った着色フォルダ内に各パーツの新規レイヤーを作成して、塗り分けしていきます。この作業では、[塗りつぶし]ツールを使ったり、[マジックワンド]ツールで塗る部分を選択してから塗りつぶしたり、自分に合った方法で塗りつぶしていきます。

[塗りつぶし]ツールの場合、クリックした場所だけを塗りつぶしますが、[マジックワンド]ツールは、[マジックワンド]で塗りたい場所を複数選択した後、[選択範囲ランチャー]の右端にある「塗りつぶし」ボタンを押すと、選択した範囲全部を一気に塗りつぶすことができます。

マジックワンドツール

隙間が空いた所は[閉領域フィル]ツールで流し込み、それでも塗り残しのある場合には、[ペン]ツールの [筆]などで丁寧に塗りつぶしていきます。

閉領域フィル

後の作業で塗り残しを見つけると修正が面倒なので、この段階で頑張って塗りつぶしておきます。

■下塗りレイヤーの分け方
普段は「パーツ別」に分けますが、今回のイラストは同じ配色が多いため、一気に塗れて便利なように「配色別」に塗り分けました。

下塗りレイヤー

また同じ配色のパーツでも、パーツの奥行きに合わせて「手前」と「奥」でレイヤーを2つに分けると、互いに色がはみ出ず着色出来るのでオススメです。

パーツ別に塗り分け

作者プロフィール:鳴海(なるみ)  (サイトURL:http://siesta.sunnyday.jp/

駆け出しのイラストレーター。憧れる絵描きさんは多数で、自身も挿絵イラストレーターなどを目指し勉強中。現在はトレーディングカード『東方雅華乱舞』シリーズや同人CDのジャケットなどに参加。

コメント
コメントはありません