4.背景の描き込み
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人物に色がのったところで、今度は全体に色を塗っていきます。細部は後で描き込んでいくことにし、おおまかに背景から塗ります。
1.空の描き込み
新規[ラスターレイヤー]を作成し、レイヤー名を「空」に変更します。レイヤーを[レイヤー]パレットの一番下に移動し、空を塗っていきます。ここからは[水彩]ツールの[不透明水彩]を使います。[不透明水彩]で夕日のベースになる色味をのせます。「画面の左に行くほど、夜が深まっていく」というイメージで塗っていきます。
[水彩]ツールの[ツールオプション]の設定です。
2.色を混ぜていく
[水彩]ツールを選択し、[ツールセット]パレットの[色混ぜ]を使って色を混ぜていきます。[ツールオプション]の設定は初期設定のままで、ブラシサイズは大きめにします。塗っていく課程で、全体を見ながら[ツールセット]パレットの設定を切り替え、[不透明水彩][色混ぜ][塗り&なじませ]で空を作っていきます。また、光が当たる一番明るい色を[雲にじみ]で描きました。
3.空完成
あまり色を混ぜたくない部分も[雲にじみ]で描きます。空はひとまず作業終了です。
4.木々を描く
新規[ラスターレイヤー]を作り、下描きを参考に右下に「木々」を描き込みます。葉の部分は[水彩]ツールの[不透明水彩]でトントンと叩くように描きます。
次は、背景の洋館を描いていきます。
1.屋根
下塗りした「建物」のレイヤーを[レイヤー]メニュー→[クリッピングフォルダ化]で[クリッピングフォルダ]にします。[クリッピングフォルダ]では、一番下になっているレイヤーの着色部分以外はマスクされるため、フォルダ内に作成したレイヤーに色を塗る場合に、はみ出すことがなく便利です。
「下書き」レイヤーや「定規」レイヤーの[パース定規]を表示させ、建物を描く際の補助に使います。[クリッピングフォルダ]内に新規作成したレイヤーに、[水彩]ツールの[不透明水彩]で屋根の境界線を描きます。
2.屋根色塗り
屋根になる部分を[鉛筆]ツールの[中芯]で塗りつぶします。塗りつぶした後、レイヤーに[透明部分をロック]の設定を行い、[水彩]ツールの[不透明水彩]で影や光のあたる部分を描き込んでいきます。くっきりしすぎた部分は、[水彩]ツールの[色混ぜ][塗り&なじませ]でぼかします。
3.窓、影付け
[クリッピングフォルダ]内に新規[ラスターレイヤー]を作成し、レイヤーの合成モードを[通常]、影は[乗算]に設定し、窓を描きます。ここでも[パース定規]を表示させ、パースに沿ってそれぞれ描きます。建物をすべてパースに沿って描いてしまうと、ガチガチのビルのような建物になってしまうので、一部はフリーハンドで描き、建物に丸みや柔らかさが出るようにします。
細部の描き込みや調整は後ですることにして、ざっくり仕上げます。建物の下の方は後で暗くする予定なので、簡単に描いておきます。
4.グラデーションの利用
グラデーションを使い、手前の人物と建物の距離感を出します。また、建物は、上の方から光が当たっているため、下の方が暗くなります。グラデーションで建物自体の影も表現します。[クリッピングフォルダ]内に新規[ラスターレイヤー]を作成し、合成モードを[乗算]にします。
レイヤーの順序は、クリッピングフォルダ内で一番上に配置します。[グラデーション]ツールを選択し、下から上へ、描画色から透明になっていくグラデーションをかけます。重ねる色は、藤色を良く使用します。重ねた色が濃すぎる場合はレイヤーの不透明度を下げて調整します。
この時点で背景部分のレイヤー分けはこのようになっています。
次は、人物と背景の細部を塗っていきます。
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