2.ペン入れ

1.キャラクターを描く

次はペン入れです。ペン入れはキャラと背景を別のレイヤーに分けて描きます。まず、キャラを先に描いていきます。[ペン]ツールを使い、下描きの線をなぞるように描きます。ペンはさまざまな種類が用意されているので、いろいろ試してみて自分が使いやすいものを選んでおくとよいでしょう。今回はやわらかいタッチを出したいので、線の抑揚を出しやすい[ペン]ツールの[G]を選びました。

ペン入れは落ち着いて慎重にやります。ただし、髪の毛などはさらっとした軽い印象を出すため、線の勢いを重視して、素早くさらさらと引いていきます。

2.背景を描く

キャラクターが描けたら、次は背景のペン入れです。今回の背景は部屋の中なので、パースにあわせてペンを入れます。

[レイヤー]メニュー→[新規レイヤー]→[定規レイヤー]を選択します。[レイヤー]パレットで[定規レイヤー]を選択し、[定規]メニュー→[パース定規]→[2点透視を作成]を選びます。定規を作成したら、[定規]メニューの[スナップ]にチェックが入っていることと、[スナップ先を設定]が[定規]に設定されていることを確認します。この設定で[ペン]ツールが定規に吸着し、パースに沿った線が引けるようになります。

背景のペン入れをしている間は、キャラを描いたレイヤーの不透明度を下げておくようにします。ただし、不透明度をゼロ(もしくはレイヤーの表示をオフ)にしてしまうと、背景だけを意識してしまうため、薄くてもキャラが見えるようにしておきましょう。少しでも見えていることで、「キャラに合った背景を描こう」という意識が生まれます。

線を引き終えたら、[定規]メニューから[スナップ]のチェックははずします。

3.線画の修正

線画を部分的に修正します。背景とのバランスを考えながら、主にキャラの線を修正していきます。部分的に線を太くするなど、主線に幅をもたせ、イラスト全体を見たときにやわらかな印象になるように修正します。

他におかしいと感じた部分があれば、[編集]メニューの[移動と変形]→[拡大・縮小]などを使い、形を修正します。キャラの顔がやや面長に見えたので、縦方向に縮小しました。

また、手前の食べ物を少し大きめにして目立たせました。お皿も描き足しています。

下描きのときと同様に、[ナビゲータ]パレットの[左右反転]や[指定角度回転]を使って絵全体のバランスを再確認し、問題がなければこれでペン入れは完了、線画の完成です。

次回は色を塗っていきます。