4.パーツ分け
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1.キャラの下塗りをコピー
下塗りが終わったら、本格的に塗っていくためのパーツ分けをします。
まずは、キャラの描かれた前景部分の選択範囲を作成します。
[マジックワンド]ツールを使って、キャラの外側の領域を選択します。その後[選択]メニュー→[選択範囲の反転]でキャラを含めた前景の領域が選択されます。さらに[選択]メニュー→[選択範囲レイヤー]→[選択範囲から作成]を選んで、[選択範囲レイヤー]を作ります。
緑色で表示された部分が、[選択範囲レイヤー]です。
キャラを含めた前景が選択範囲として保存されました。ここで作成した選択範囲をそのまま保存しておくと、作業の終盤で、キャラだけにフィルタをかけたり、色調整をしたりするときにそのまま使うことが出来ます。
[選択]メニュー→[選択範囲レイヤー]→[選択範囲に変換]を選ぶと、[選択範囲レイヤー]を選択範囲に変換できます。
選択範囲を作成し、さきほど下塗りをした下塗りレイヤーを選んで、[編集]メニューから[コピー]、[貼り付け]を行います。
「下塗り」レイヤーのキャラと前景の部分だけコピーされた、新しいレイヤーができました。これを「キャラ塗り」レイヤーとします。
このレイヤーを元にして、キャラの中の細かいパーツを作成していきます。
2.パーツ分け
細かくパーツをレイヤー分けする前に、[塗りつぶし]ツールの[ツールオプション]の設定を確認しておきます。
[すべてのレイヤーを参照]および[隙間を閉じる]にチェックを入れておきましょう。この設定をすることで、細かい隙間があっても閉じた領域として塗りつぶしてくれます。
[隙間を閉じる]の数値は大きければ大きいほど感知する隙間も大きくなるので、必要に応じて数値を変更します。
髪の毛など、細かい線のある場所は、数値が大きいと塗り残しが多くなってしまうため、あまり数値を大きくしないほうがいいでしょう。
まずは髪の毛のパーツを塗ります。
「キャラ塗り」レイヤーを非表示にして、「ペン」レイヤーだけを表示します。新規レイヤーを作成し、「髪の毛」レイヤーとします。[塗りつぶし]ツールを使って、茶色で髪の毛を塗ります。
塗り終えたら、「髪の毛」レイヤーを右クリックし、メニューの[レイヤーから選択範囲]→[選択範囲の作成]を選びます。
髪の毛の選択範囲を作った状態で、先ほどの「キャラ塗り」レイヤーを表示、選択し、[編集]メニューの[コピー]、[貼り付け]で髪の毛の部分を新しいレイヤーにコピーします。
コピーしたレイヤーは、合成モードを[乗算]にして重ねます(1枚目)。塗りつぶしで塗った茶色に加え、下地の段階で塗っておいた影が加わり、髪に陰影がつきます。
これだけでは少々コントラストが弱いと感じたので、さらにコピーしたレイヤーを複製し、重ねました(2枚目)。
下塗りのイメージを活かした髪の毛ができました。
他のパーツも同じ方法で着色していきます。各パーツには下塗りの色が乗算で加わってきますが、最初の段階で淡い黄色を基調にしているため、すべてのパーツにこの色合いが重なり、全体の色味に統一感が出るのです。
この方法では、[編集]メニューの[コピー]、[貼り付け]の作業を多用しますが、[選択範囲ランチャー]を表示しておくと、ランチャーから [コピー]→[貼り付け]の作業が一度で出来るので便利です。
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