6.背景の彩色
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・建物の塗り
背景の彩色に入ります。建物と木の幹を、人物と同じ要領で塗っていきます。近くの物ほど色を濃く、遠くの物ほど白っぽく、少し青味がかった色にすると、遠近感が出ます。
建物は全体的に色ムラがあるように塗ります。背景の場合、色ムラがある方が素材感が出て良いと思います。今回はやっていませんが、雲模様フィルタ等で色ムラを付けると、自然な感じの色ムラができます。下の方など葉っぱで隠れてしまうところは、塗らなくても大丈夫です。それから、木の幹も一緒に塗っていきます。
奥の方にある木を塗ります。奥の木は、主線がありませんので、適当な位置に木を描きます。奥へ行くほど青白っぽい色に変えて彩色します。色を変えただけなのに、奥行き感が出てきましたね。
・葉っぱの塗り
さて、いよいよ今まで放置していた木の葉っぱ部分にとりかかりますよ!
まずは、[ツール]パレットから[パターンブラシ]ツールを選択します。[ツールオプション]パレットの[形状]リブの一番上の項目(カーソルを重ねると[ブラシパターンを設定します]と表示)をクリックすると、[ブラシパターン変更メニュー]が表示されます。
[ブラシパターン変更メニュー]の[パターン素材集の一覧]を[スタンプ]に変更します。表示されるブラシ素材一覧から[葉っぱ1]を選択します。
[葉っぱ1]ブラシをそのまま使います。お好みで、自分で描画した葉っぱを新規にブラシ素材に登録して使っても面白い表現ができると思います。それから、描画方向をランダム、ブラシサイズと不透明度を固定にするために、[ツールオプション]を設定します。
まず、[すべてのパラメータを表示する]をクリックします。
以下のように[ツールオプション]を変更してください。
葉っぱ用のレイヤーを作成します。適当に緑色を選択し、背景ラフのレイヤーを参考に葉っぱを描画してください。描画が終わったら、背景ラフは非表示にします。ここでのポイントは2点。
ポイント1:遠くにある葉っぱは小さく、近くにある葉っぱほど大きくする。
ポイント2:葉っぱの大きさごとにレイヤーを分ける。
「葉っぱレイヤー」は、4~6枚ほど使います。最初に、遠くにある葉っぱを描画し、その上に新規でレイヤーを重ね、ブラシの大きさを少し大きくして描画、さらに上にレイヤーを重ねブラシを少し大きくして描画……を繰り返しましょう。 分かりやすいように、レイヤーごとに色分けしてみました。葉っぱらしくまばらに配置するのがコツ?
・葉っぱの色調整
葉っぱが描画できましたら、「葉っぱレイヤー」を1枚ずつ選択して、緑色をつけていきます。レイヤーの[透明部分をロック]して、塗りつぶせば簡単ですね。それぞれ「葉っぱレイヤー」の不透明度を変えたり、合成モードを変更するなどして、レイヤーごとに違う緑色になるように変化を付けるとよいです。そして、全体のバランスをみながら、[水彩]ツールや[エアブラシ]ツールで葉っぱの色に変化を付けます。
すると、一気に森らしくなりましたね!
参考までに今回の絵では、以下のようにレイヤーに変化を付けました。
合成モードのオンパレードですね!一番下の「葉っぱレイヤー1」は、下地になるレイヤーですので、不透明度を100%、合成モードを[通常]で、全体的に葉っぱを描画するとよいです。その他のレイヤーは、特にルールはありませんが、影になっている部分がわかるように変更するとよいと思います。頭で考えるより実際に試しながらやっていくのが一番です。 同じ要領で、足元の草も描画します。こちらはレイヤーを3枚使いました。 これで、背景の彩色が完了です!
次回は、木漏れ日を描いて仕上げます!
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