1.ブラシパターン素材:バラの制作
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[パターンブラシ]ツールは好きな画像をブラシにして描画できる、非常に便利なツールです。IllustStudioには、あらかじめブラシパターン素材がたくさん登録されていますが、自分で好きな素材を作ることも可能です。凝ったイラストや模様なども、一度ブラシパターン素材として登録してしまえば、後から何度でも使うことができます。
今回のイラストで使用したブラシパターンのうち、「バラ」「アイビー」「柵」の3種類のブラシパターンは自作したものを使用しました。
はじめに新しいキャンバスを開き、バラを描いていきます。キャンバスサイズは、描きたい素材が収まるならどんな大きさでも構いません。まずは[ペン]ツールを使って、やや太めの線でバラの線画を描きます。
線画をもとに、バラを着色します。[投げなわ選択]ツールを選択し、[ツールセット]パレットで「内部選択」を選択します。
線画全体を選択範囲で囲うと、線画の内側の透明部分だけが選択されます。
このままでは選択範囲が狭いので、拡張します。選択範囲の下に出る[選択範囲ランチャー]の、左から2番目の[選択範囲の拡張...]アイコンをクリックし[拡張幅]を1pxに設定して、選択範囲を拡張します。
※[選択範囲ランチャー]が表示されない場合は、[選択]メニュー→[選択範囲ランチャーの表示]にチェックを入れてください。
線画を描いたレイヤーの下に新しいレイヤーを作り、[選択範囲ランチャー]の一番右にある[塗りつぶし]アイコンをクリックして、やや明るい青で塗りつぶします。
バラに光と影をつけていきます。バラは、花びらが中心に巻きつくように重なって開いているので、線だけで描くのは難しいです。着色して光と影を描くことで、それらしい立体感を出していきます。
同時に、線画の色をバラの色に合わせて変えます。線画のレイヤーを選択し、[透明部分をロック]アイコンを押して線画以外の部分を保護します。光が当たって明るくなっている箇所は線の色も明るく、奥まって落ち込んでいる箇所は、花のどの色よりも暗く濃く塗っていきます。
バラの花だけでは寂しいので、葉も描き加えてみました。これで[パターンブラシ]として使用した際に、花どうしが重なっても、葉がいくらかの立体感を出してくれます。
絵を描き終えたらレイヤーを統合し、[投げなわ選択]ツールでバラの絵全体を選択範囲に入れます。[ツールセット]の「シュリンク選択」を使用しました。バラの花にぴったり沿って選択範囲が作成されます。
[編集]メニュー→[素材の登録]→[画像をブラシ素材に登録]を選択すると、[画像をブラシ素材に登録]ダイアログが出ます。また、キャンバスの上で右クリックして[パターンを登録]→[画像をブラシ素材に登録]を選択しても同様の画面が表示されます。
素材の名前を入力します。今回はこの絵をそのままブラシにしたいので[表現色:カラー(32bit)]にします。最後に、一番下の項目[ブラシ素材から新規ツールオプション設定を作成する]にチェックを入れて、[OK]を押します。
ちなみ[表現色]の設定を変えると、下図のように描画色が反映されるブラシも作れます。お気に入りの素材ができたら、複数の設定で登録しておくのがおすすめです。
これでバラの絵をブラシパターン素材に登録できました。あとは[ツールオプション]パレットでお好みの設定にすれば、オリジナルのブラシパターンが完成です。
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