1.ブラシパターン素材:バラの制作

提供者 : セルシス    更新日 : 2015/06/30    作家 : ぱるたる
閲覧数 : 11612回 総合評価 : 1件

[パターンブラシ]ツールは好きな画像をブラシにして描画できる、非常に便利なツールです。IllustStudioには、あらかじめブラシパターン素材がたくさん登録されていますが、自分で好きな素材を作ることも可能です。凝ったイラストや模様なども、一度ブラシパターン素材として登録してしまえば、後から何度でも使うことができます。
今回のイラストで使用したブラシパターンのうち、「バラ」「アイビー」「柵」の3種類のブラシパターンは自作したものを使用しました。

はじめに新しいキャンバスを開き、バラを描いていきます。キャンバスサイズは、描きたい素材が収まるならどんな大きさでも構いません。まずは[ペン]ツールを使って、やや太めの線でバラの線画を描きます。

バラ線画

線画をもとに、バラを着色します。[投げなわ選択]ツールを選択し、[ツールセット]パレットで「内部選択」を選択します。
線画全体を選択範囲で囲うと、線画の内側の透明部分だけが選択されます。

ツールオプション

このままでは選択範囲が狭いので、拡張します。選択範囲の下に出る[選択範囲ランチャー]の、左から2番目の[選択範囲の拡張...]アイコンをクリックし[拡張幅]を1pxに設定して、選択範囲を拡張します。
※[選択範囲ランチャー]が表示されない場合は、[選択]メニュー→[選択範囲ランチャーの表示]にチェックを入れてください。

選択範囲の拡張

線画を描いたレイヤーの下に新しいレイヤーを作り、[選択範囲ランチャー]の一番右にある[塗りつぶし]アイコンをクリックして、やや明るい青で塗りつぶします。

塗りつぶし

バラに光と影をつけていきます。バラは、花びらが中心に巻きつくように重なって開いているので、線だけで描くのは難しいです。着色して光と影を描くことで、それらしい立体感を出していきます。

同時に、線画の色をバラの色に合わせて変えます。線画のレイヤーを選択し、[透明部分をロック]アイコンを押して線画以外の部分を保護します。光が当たって明るくなっている箇所は線の色も明るく、奥まって落ち込んでいる箇所は、花のどの色よりも暗く濃く塗っていきます。

陰影

バラの花だけでは寂しいので、葉も描き加えてみました。これで[パターンブラシ]として使用した際に、花どうしが重なっても、葉がいくらかの立体感を出してくれます。

葉

絵を描き終えたらレイヤーを統合し、[投げなわ選択]ツールでバラの絵全体を選択範囲に入れます。[ツールセット]の「シュリンク選択」を使用しました。バラの花にぴったり沿って選択範囲が作成されます。

[編集]メニュー→[素材の登録]→[画像をブラシ素材に登録]を選択すると、[画像をブラシ素材に登録]ダイアログが出ます。また、キャンバスの上で右クリックして[パターンを登録]→[画像をブラシ素材に登録]を選択しても同様の画面が表示されます。

素材に登録

素材の名前を入力します。今回はこの絵をそのままブラシにしたいので[表現色:カラー(32bit)]にします。最後に、一番下の項目[ブラシ素材から新規ツールオプション設定を作成する]にチェックを入れて、[OK]を押します。

ちなみ[表現色]の設定を変えると、下図のように描画色が反映されるブラシも作れます。お気に入りの素材ができたら、複数の設定で登録しておくのがおすすめです。

色登録

これでバラの絵をブラシパターン素材に登録できました。あとは[ツールオプション]パレットでお好みの設定にすれば、オリジナルのブラシパターンが完成です。

パターンブラシ完成

 

作者プロフィール:ぱるたる  (サイトURL:http://rpll.ninja-web.net/

うさぎなどの動物や可愛いモチーフが大好きな絵描き最近の仕事に、東方Projectトレーディングカード『東方雅華乱舞』カードイラストなど。

コメント
コメントはありません