4.下描き
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はじめにラフや下描きをつくり、頭の中にあるイメージを描きおこします。イラストに直接使うものではないので、描かずに本番に取り掛かってもいいのですが、どんなものを描きたいのかが少しでもまとまっていたほうが、見る人にテーマや主張が伝わりやすい絵を描けると思います。
1.ラフを描く
[ファイル]メニュー→[新規作成]から、好きな大きさのキャンバスを作ります。今回は[A6(350dpi)]を横にして、横長のキャンバスにしてみました。A6サイズでカラー印刷をしたい場合に向いている設定です。
さっそくラフを描いていきます。[ツール]パレットから[鉛筆]ツールまたは[ペン]ツールを選択し、ラフを描いていきます。線の太さや色は何でも構いません。この段階では線の荒さや細かい形を気にするよりも、描きたい絵のイメージをどんどん形にすることが優先です。全体の構図を掴みやすいよう、キャンバス全体が見えるサイズでぐりぐり描きます。
今回の絵ではウェディングドレスのような白い服を着た女の子と、エスコート役(?)のうさぎさんを描くことにしました。背景には作成したパターンブラシを使って、ツタやバラを敷き詰めたいと思います。
2.下描きを描く
だいたいのイメージがまとまったところで、次は下描きです。ラフを描いたレイヤーの上に新しいレイヤーを作り、下描きを描いていきます。背景はパターンブラシなどを使って描いていく予定なので、下描きは女の子とうさぎさんの部分だけです。ラフをなぞりながら、細かいところを描き込んでいき、おおまかに線を整えていきます。
このときラフのレイヤーの不透明度を下げたり線の色を変えておいたりすると、作業しやすくなります。線の色を一度に変えるには、レイヤーを選択した状態で[透明部分をロック]アイコンを押してから、[編集]メニュー→[塗りつぶし]を使います。
■下描きのポイント
できるだけ迷い線を少なくして描いたほうが後々の作業が楽になるので、細部まで気を配りながら下描きしていきます。女の子の顔は正面~ややうつむきぎみで、目線はこちらを向かせました。うさぎさんは、ふたりの先にあるものを見つめるように顔をあげています。
髪の毛、特に前髪は、つむじや分け目がどこにあるかを考えながら線を引きます。輪郭から頭部全体の形を考えて、つむじから頭の形にそって線を下ろします。
長い後ろ髪は、風になびいています。洗濯物が風にはためくときに波打つように、髪の毛も曲線で、ふんわりと緩くカーブさせて描いていきます。
毛先はくるんと不規則な方向にカーブさせたりして、風に遊ばれている感じを出しました。
手は表情豊かです。関節に少々くねっとしたひねりが入ると、女性的な印象になります。
ドレスの裾にフリルを追加してみました。どんな装飾をつけるか、どのあたりに服のシワを描くかなども、この段階である程度描いておくと後が楽になります。
フリルや風をはらんだドレスの裾は、ひらがなの「つ」の形をつなげた波線を引くつもりで描いていきます。
ある程度細かいところまで描き込めたら下描きの完成です。
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