7.着色
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先に女の子とうさぎさんから塗っていくことにします。なお、ここまでに女の子の前髪の線画を修正し、背景に後で使う予定の青~黄緑色のグラデーションで塗ったレイヤーを足しています。
1.肌の着色
肌の部分を塗り分けたレイヤーの上に、合成モードを[乗算]にしたレイヤーを作り、明るい赤で影をつけていきます。今は背景に暗い色を置いていますが仕上がりは明るい昼の景色になる予定なので、影の色も暗さを感じない、くすみのない色を使います。
(1)まず影になるところに、ベタ塗りで大雑把に影色をつけます。キャンバスの正面~左側あたりが光源と考えているので、印象が暗くならないよう肌の影は控えめに、色づく程度にしました。
(2)次に[消しゴム]ツールでサッとなでるように影の色を薄く消し、グラデーションをつくります。色の薄くなった影の上から、[エアブラシ]ツールや[水彩]ツールを使って色を塗り重ねて、影の形を整えていきます。
(3)お好みで頬や鼻などにハイライト(光)をいれます。
2.うさぎの着色
ぬいぐるみのうさぎさんを塗ります。うさぎさん自身の色をピンクにするか白にするか悩んでいたので、とりあえず薄い青で影をつけていくことにします。
肌の着色と同様に、影をベタ塗りしてから[消しゴム]ツールなどで影を薄くします。影をつけた後、うさぎさん自身の色をピンクから白に変えてみました。 合成モードを[乗算]にしたレイヤーで影を描いているので、影の色も同時に変化します。ついでに影の色が青だけでは寂しい気がしたので、[エアブラシ]ツールで影に赤味も入れてみました。
3.服の着色
服を塗ります。服、フリル、リボンの配色は今のところ「服を白っぽく」ということ以外は決めていません。影の色も地の色も、レイヤーさえ分けて描いておけば[塗りつぶし]で簡単に変更できるので、とりあえずここは、白に合う青色で影をつけていくことにします。
上の布地から塗っていきます。服のシワができる方向にそって、[水彩]ツールで影をつけていきます。シワの深いところは影も濃く描き、ゆるいシワは[ぼかしブラシ]ツールや[消しゴム]ツールで影を薄めて、地の色とグラデーションになるようにします。
影が1色だけでは少し深みが足りない気がしたので、合成モードを[乗算]にしたレイヤーをさらに追加して、シワの深いところに影を描いていきます。
フリルを塗っていきます。仮決定ですがフリルの色をピンクに変えてみたので、影の色も紫を使います。
フリルのシワに沿って[水彩]ツールで影をつけていきます。小さなフリルなので、影を細かくつけすぎると見た目の色が暗くなってしまいます。光の当たるところと影のできるところが交互にあると単純に考えて、ザッと軽く塗っていきます。そしてフリルの表裏をはっきりさせて立体感を出すため、合成モードを[乗算]にしたレイヤーを追加して、布の裏にあたる箇所をさらに濃く塗ります。
フリルの下にある布地を塗っていきます。ここも白い布地になることを想定して、青色で影をつけることにします。
[水彩]ツールで大まかに影をつけます。後から[消しゴム]ツールや[ぼかしブラシ]ツールで細かく修正していきますが、[水彩]ツールで塗るときも筆圧の強弱を利用して、影らしく見える色ムラを出すようにします。布の裏側が見えている箇所は、すべて影色で塗りつぶしておきます。
こちらの布の裾にもフリルがついているので、装飾をつけたいと思います。
(1)合成モードを[乗算]にしたレイヤーを追加し、エアブラシツールで布のふちに濃い青色をのせます。
(2)新しくレイヤーを作り、パターンブラシを使って花模様を等間隔に描いていきます。 パターンブラシの[ツールセット]で「花(ひまわり)」を選択して、[ブラシ形状]を[スタンプ]→[ツヤ花]に変更して使用します。
(3)布地がもっと軽やかに見えるように花の色を青から白に変えました。
ドレスの一番下の布を塗ります。地の色は今のところ黄色なので、赤味の強い紫色で影をつけることにします。
[水彩]ツールなどで影をつけます。裾がくしゅっとした感じを出したいので、裾から身体のほうへ向かって細かい影をたくさん入れます。影が多く細かいほど、薄くやわらかい布地のように見せることができます。[水彩]ツールや[消しゴム]ツールで色を薄めたり延ばしたりして、それらしい色ムラを作っていきます。 最後に影の色を紫からくすみのないピンク色に変更しました。印象が明るくなったように感じますね。
これで服はだいたい塗り終わりました。
4.リボンの着色
はじめにリボンの模様を描きます。頭のリボンを女の子らしいピンク色に変えて、[ペン]ツールで両端にラインを描きます。腰のリボンは白色に変えて、[エアブラシ]ツールで中央をピンク色に染めてみました。
合成モードを[乗算]にしたレイヤーを追加して影を描きます。リボンにピンク色が多いので、青味のある色を使って引き締めることにします。胸の青いリボンの影には濃い青色を使いました。
線画のシワを頼りに、[水彩]ツールなどでリボンに影を描き入れていきます。また、合成モードを[覆い焼きカラー]にしたレイヤーを追加してうっすらと光を描き入れました。
5.りんごの着色
りんごは肌や布と違って、つややかで硬いです。[水彩]ツールでざっくりと影色をつけたあと、[ぼかしブラシ]ツールで地の色となじませます。
影の色は合成モードを[乗算]に設定したレイヤーに、明るい青色で描きました。また、りんごのつやを表現するため、黄色で光を描きます。
合成モードを[オーバーレイ]にしたレイヤーを作り、りんごの左下に反射光を入れます。また、りんごの上側にハイライトを描いて、りんごが硬くてつややかに見えるようにします。
6.目の着色
目を塗ります。目は人物の印象に関わってくる大事な要素なので、特に丁寧に塗っていきます。瞳の影は、合成モードを[乗算]に設定したレイヤーにくすんだ青色で描きました。
白目の上部分にまつげが落とす影を描き、その影に合わせて瞳にも影と瞳孔を描き入れます。さらに[エアブラシ]ツールで瞳の上側に、まつげが落とす濃い影を描きます。
瞳の下側には合成モードを[通常]や[オーバーレイ]にしたレイヤーを使って、光として明るい緑色を入れます。その上に、さらに合成モードを[通常]にしたレイヤーを追加し、瞳下側の影に沿って、黄色で弧を描きます。 最後に、線画のレイヤーより上に新しくレイヤーを作り、白色で瞳のハイライトをくっきりと描き入れます。その際、ハイライトの瞳側になるほうにぼかしを入れると透明感が出ます。
7.髪の着色
女の命ともいうべき髪の毛の着色です。[水彩]ツールで、サッと軽く筆を動かして濃淡をつけながら合成モードを[乗算]にしたレイヤーに影を塗っていきます。ちなみに髪の色は少し明るめに変更しました。影の色には紫色を使っています。
髪のつやは合成モードを[覆い焼きカラー]や[オーバーレイ]にしたレイヤーを使って描きました。[エアブラシ]ツールで光源側の髪の色を全体的に明るくして、髪の方向に沿ってハイライトを描きます。前髪のハイライトは細かく強く、後ろ髪のハイライトは大きめです。線画を描いたときと同様に、つむじや髪の方向を意識しながら影や光を描き入れます。
最後に、影の色が少し単調なので、影を塗ったレイヤーの下にさらにレイヤーを追加し、濃い紫色で髪の内側や奥のほうに影をつけました。
これで女の子とうさぎさんの着色完了です。
次は背景に取り掛かります。
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