2.線画

1.キャラクターの線画

線画を描く前に、まずはペン入れがしやすいように、下描きレイヤーの不透明度を下げて薄くしておきます(①)。その上に新しく[ラスターレイヤー]を作り(②)、線画を描いていきます。

薄くした下描きを元に、[鉛筆]ツールを使って線画を描きます。[鉛筆]ツールの[中芯]を選択します。
Ａ：ブラシサイズは描画に合わせて適宜調整します。

今回は、髪の線画を3.0px、それ以外を4.0pxのペンサイズで描画しました、筆圧で線に強弱を付けつつ描きます。

顔・髪・服などは、パーツごとにレイヤーをわけておきます。こうすると「服の線画を描き直したいんだけど、服を消すと髪も一緒に消えちゃう！」ということもなく、綺麗に描き直すことができます。あとで線画の色を変えるときにも便利です。

2.リボンの線画

リボンとレースの線画は選択範囲を使って描きます。なぜ普通に描かないかというと、1本ずつ線を描いていくよりも楽で綺麗に描けるからです。

まずは新規レイヤーを作り、[鉛筆]ツールでリボンの形に線を描きます。これがリボンの下地レイヤーになります。

次にレイヤーパレット左上のメニューボタン(①)を押し、[レイヤーから選択範囲](②)右[選択範囲の作成](③)をクリックします。
選択範囲にしたいレイヤーを右クリックしても同じ操作ができます。

これでリボンを描いた部分だけが選択されます。

「下地レイヤー」を非表示にし、新規レイヤーを作ります。

[編集]メニュー→[特殊な描画]→[選択範囲をフチ取り]を選びます。

[選択範囲をフチ取り]ダイアログで[線の太さ]を1.0pxに設定して[OK]ボタンをクリックします。

これでリボンの形にフチ取られました。選択範囲はもう必要ないので、[選択範囲]メニュー→[選択を解除]で解除します。

このままではおかしいので、[鉛筆]ツールでリボンの境目を描き込みます。

他の部分も同じようにして線を描き、いらないところは[消しゴム]ツールで消します。

3.レースの線画

次にレースの線画を描きます。[レイヤー]パレットの[新規レイヤー作成]ボタン(①)から、今度は[ベクターレイヤー](②)を作成します。

[ペン]ツールを使ってレースの模様を描きます。お花模様のレースにしたいので、[定規]メニュー→[対称定規]→[6点対称を作成]を選び、6点対称定規を作成します。

これで1枚花びらを描けば自動で花の形になります。

次に[定規]メニュー→[対称定規]→[線対称を作成]で線対称定規を作成し、先ほど描いた花の模様に中心を合わせたら、模様を描き込んでいきます。

定規はもう必要ないので、[Ctrl]キーを押しながらドラッグで定規を全選択し、[定規]メニュー→[ポイントを削除]で削除します。

このレイヤーを複製して、下描きを元に[レイヤー移動]ツールでレースを配置します。

※レイヤーの複製の仕方　複製したいレイヤーを、[新規ラスターレイヤー作成]ボタンにドラッグ＆ドロップ

服のレース部分は、[編集]メニュー→[移動と変形]から、[回転]・[自由変形]・[ゆがみ]・[メッシュ変形]などを使って服のカーブに合わせて配置します。[ベクターレイヤー]を使っているので、劣化することなく変形できます。

最後に、たくさん複製したレースのレイヤーをパーツごとにそれぞれ統合したら、リボンの時と同じように[選択範囲の作成]と[選択範囲をフチ取り]を使って線画を描きます。

これで線画は完成です。

次回は、着色前の下準備をします。