6.ストールの着色
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ストールを塗っていきます。今回は半透明のストールにしました。
塗り方自体は、準備段階で塗り分けた「ストール」レイヤーに[乗算]レイヤーを重ねて影を付けていくという方法で、今までと同じです。
ただ、クリッピングフォルダはフォルダ内の一番下のレイヤーの不透明度を下げると、フォルダ内の[乗算]レイヤーに描画した影も同じく半透明になってしまうので、ストールのような半透明のものを描くときはクリッピングフォルダを使わずに塗っていきます。
塗り分けてある「ストール」レイヤーを複製し、複製したレイヤーの合成モードを[乗算]に変更して着色していきます。[乗算]レイヤーに塗るときには必ずレイヤーパレットの[透明部分をロック]にチェックを入れておきます。また、元になる「ストール」レイヤーは不透明度を50%に下げておきます。
ドレスと同じ手順で、一通りストールの塗りが終わりました。
次に、[加算]レイヤーを使ってストールにハイライトを付けていきます。元の「ストール」レイヤーの不透明度を下げると、下に描いてあるものが透けて色が濁って見えてしまったり、ただ半透明なだけで地味な感じになったりしてしまうことがあります。そんな時はレイヤーの合成モードを[加算]にしてみましょう。
半透明の布を描く時には全てを透かすより、透けている部分と透けていない部分を作るときれいに見えます。光の当たっているところは透けないようにして、影の付いているところは透かします。
まず、光の当たっている透けない部分を描きます。白で塗りつぶされている元の「ストール」レイヤーの合成モードを[加算(発光)]にすると全体的に光があたり過ぎてしまうため、元の「ストール」レイヤーを複製して、合成モードを[加算(発光)]に変更します。複製した「ストール」レイヤーを黒で塗りつぶして、光が当たっている部分だけに色を付けていきます。
[加算(発光)]レイヤーはあまり色が出ないので、描画する色は何色でもいいと思います。今回は薄緑で影を付けたので、薄緑で色を付けてみました。
ハイライトを付けた時に[加算(発光)]レイヤーの不透明が100%のままだと、ギラギラした感じが出て不自然になってしまうことがあります。不透明度は不自然にならない程度に下げます。今回は50%にしました。
最後に、ストールとドレスが重なっている部分に、影を付けておきます。ドレスのクリッピングフォルダに新しく[乗算]レイヤーを追加してストールの影を塗りました。
この影を付けるのと付けないのでは全然印象が違ってきます。
物と物が重なってできた影は、服のしわよりも濃い色を付けると、存在感が出てきていい感じに見えます。
今回はドレスもストールも基本の色は白です。ドレスを塗る時は、白に塗りつぶした「ドレス」レイヤーに薄紫で影を付けていきました。ストールは、白に塗りつぶした「ストール」レイヤーに薄緑で色を付けました。
同じ白の服でも、何色で影を付けていくかによってだいぶ印象が変わります。薄ピンクや薄オレンジなどで影を付けても可愛らしくなると思います。色を塗る時はいろいろ試してみると面白いですよ。
以上で人物の着色が終わりです。
次回は、背景の着色と仕上げをします。
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