7.背景の着色
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1.背景の着色
背景を塗っていきます。前回着色した服やストールは、仕上げの段階で色を変更することがあるので、[乗算]レイヤーを重ねて影を付けていきましたが、背景は色を変更しないことが多いので、着色準備で塗り分けをしたレイヤーにそのまま影を付けてしまいます。
背景の柱、床、窓枠は全体的に光沢感を出すように塗っていきます。空は、[水彩]ツールの[ツールセット]にある[平筆]を使いました。[ツールオプション]パレットの[硬さ]のインジケータを「1」に設定して、グラデーションを作るように水色で塗っていきます。
窓ガラスも平行線定規を使って白で塗っていきます。
空には、レイヤーを追加して雲を描き込みました。雲は背景の一部なので、目立ちすぎないよう簡単に描いてあります。
背景の床により光沢感を出すため、合成モード[乗算]のレイヤーを追加して影(映り込み)を加えました。
2.バラを敷き詰める
床の上にバラを敷き詰めていきます。バラをひとつひとつ描いていくのは大変なので、少しだけバラを描き、それを複製して増やしていきます。
まず、ペン入れの段階で少しだけ描いておいたバラの主線に色を付けます。今回もクリッピングフォルダは使わずに、着色準備で塗り分けた「バラ」レイヤーを複製し、複製したレイヤーの合成モードを[乗算]に変更して着色します。着色が終わったら「バラ主線」レイヤー、影を塗った[乗算]レイヤー、「バラ」レイヤーを結合します。
次に、先程結合した「バラ」レイヤーの上で右クリック→[レイヤーの複製]を選択して「バラ」レイヤーのコピーを作成します。複製した「バラ」レイヤーをキャンバスの上で右クリックし、表示されるメニューから[移動と変形]→[拡大・縮小]を選択して、拡大縮小しながらバラを増やします。
少し複製したらレイヤーを結合し、それをまた複製していくと、徐々に大きなバラの塊ができていきます。全体の様子を見ながら必要なだけ作業をくりかえします。
最終的にここまでバラを敷き詰めました。
このままでは背景のバラが目立ちすぎてメインの女の子の邪魔をしているので、新しいレイヤーを作って色の調節をします。結合した「バラ」レイヤーを複製して、複製したレイヤーの合成モードを[加算]に変更し、赤紫色で塗りつぶしました。レイヤーの不透明度が100%のままだとギラギラして見えてしまうので、不透明度を30%に下げました。
色は少し落ち着きましたが、まだバラの主線部分などが目立っています。次は、「バラ」レイヤーの上に新しいレイヤー(合成モードは [通常]のまま)を追加して、「もや」のようなものを描きます。追加したレイヤーに、[平筆]の[ツールオプション]パレットの[硬さ]のインジケータを「1」に設定した筆で軽く色を付けます。ピンク色を使いました。
バラの主線が薄くなって、背景として落ち着いた印象になりました。
ついでに「バラ」レイヤーの下にも新しいレイヤーを追加して、同じくピンク色で「もや」を描きます。バラと床の境目がぼやけて、さらに背景になじみました。
目立ちすぎて困る部分には少しだけ「もや」を描いてみると、自然な感じに落ち着きます。色も水色を使ったり、黒に近いような暗い色を使ってみたりしても、また印象が違ってきます。色々試してみて、絵の雰囲気によって使い分けてみると楽しいと思います。
これで背景の着色は終わりです。
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