1.3D素材を使った構図の作成

提供者 : セルシス    更新日 : 2015/06/30    作家 : 富岡二郎(とみおかじろう)
閲覧数 : 17358回 総合評価 : 1件

1.キャンバスの作成

(1)イラストを描くための新規キャンバスを作成します。[ファイル]メニュー→[新規作成]を選択し、新規作成ダイアログを表示します。

[既定のサイズ]を「A4(350dpi)」に変更、[横]にチェックしキャンバスのの向きを横にします。

 

2.3D素材の操作

作成されたキャンバスに3Dを読み込みます。

まずは3D素材を用意します。今回はCLIPから、鉄之矢疾風さん作成の「学校の教室」を使用させて頂きました。
3D素材を使用する事で、パースが複雑な構図も格段に描きやすくなります。

(1)ダウンロードしたファイルの中の「学校_教室.zip」を解凍し、「学校_教室_Hi.lwo」をキャンバス上にドラッグアンドドロップします。

キャンバスには3Dオブジェクトが表示され、[レイヤー]パレットには「3Dワークスペース」というレイヤーフォルダが現れます。

 

(2)「3Dワークスペース」レイヤーフォルダのフォルダアイコンをダブルクリックし、「3Dワークスペースプロパティ」を表示させます。

 

(3)一番上の「カメラ」を選択し、「移動」や「回転」などを操作して全体のアングルを考えます。
※「カメラ」を選択しないと、パーツごとにアングルが操作されてしまい大きく構図が崩れます。

「壁」を非表示にして、「カメラ」の設定を下のようにします。

 

このような俯瞰のアングルに決まりました。

 

(4)下地として使いやすくするために輪郭線だけにします。
[3Dワークスペースプロパティ]パレットで、[輪郭線]「0.5mm」にし、「陰影」のチェックを外します。

 

3.構図を決める

アングルが決まったら、人物配置などの構図を考えていきます。

今回のイラストは、「朝の教室で蛍光灯の交換に奮闘する女の子達と、普通に登校してくるクラスメート達」というシチュエーションにしました。

手前の女の子達を基準に、全体のバランスや、それぞれの動作や表情を考えながら人物を配置します。

 

ラフの時点で既に、描きやすさを考慮して手前の人物と奥の人物でレイヤーを分けています。

これで、大まかな構図は決まりました

 

■POSE STUDIO

一番手前の人物は難しい体勢なので、ポーズ参考に「POSE STUDIO」を使用しています。
※今回POSE STUDIOを使用するのはデッサンの参考にするためであり、モデルに囚われ過ぎると、このイラストのような絵柄では逆に違和感が出る事もあります。

(1)[ファイル]メニュー → [読み込み]から[POSE STUDIO]を選択すると、POSE STUDIOが起動します。

 

今回女の子のポーズを作成するので、モデルも女性モデルに変更します。

(2)[ファイル]メニューから[デフォルトモデルの追加]→[モデル[POSESTUDIO女性]を追加]を選択します。

 

男性モデルと重なって、女性モデルが追加されます。

 

(3)[モデルレイヤー]タブを選択し「ポーズスタジオ(男性)」を非表示にします。

 

(4)手前の人物に合わせて、ポージングを編集します。
POSE STUDIOの詳しい使い方は、機能解説!トラの巻「POSESTUDIOで楽々作画~オリジナルのポーズを作成する~」をご覧ください。

手前の人物に合わせて、ポージングを編集しし、下のようになりました。

 

(5)POSE STUDIOの「ファイル」メニューから「書き出し」を選択します。

 

「画像の書き出しが終了しました」と表示されたら、「OK」をクリックします。

 

(6)POSE STUDIOを終了すると自動的にIllustStudioの画面になり、「POSE STUDIO」というレイヤーが作成されています。

このレイヤーを参考にしながら、手前の人物を描き込んでいきます。

作者プロフィール:富岡二郎(とみおかじろう)  (サイトURL:http://tomioka2.huruike.com

初めまして、富岡二郎といいます。意表を突く構図やシチュエーションを目指していきたいです。

コメント
コメントはありません