5.線画の読み込み
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主に、キャラクターや自然物など、曲線の多いモチーフはアナログで、人工物など、直線の多いモチーフはパソコンで線画を作るようにしています。
曲線にはアナログ特有のやわらかい線を生かし、直線にはCGの綺麗でシャープな線を生かすためです。
プリントアウトしたものをトレース台で透かしながら、線画を清書していきます。
画像はかなり大きめにプリントアウトしています。
鉛筆だとどうしても、パソコン上でペン入れするほど細く描けませんが、大きめに描いた線画をあとで縮小すれば、線も細く、またキレイに見せることができます。
鉛筆での清書は、消しゴムをかけすぎると汚くなってしまうため、なるべく一発で、キレイな線が引けるよう注意しつつ描いていきます。
線画はキャラクター、動物ごとに6枚に分けました。
これは、のちのち動物の位置を微妙に調整したりする際に、やりやすくするためです。
線画の清書が終わったら、1枚1枚スキャンしてパソコンに取り込みます。
(1)[ファイル]メニューから[読み込み]→[スキャン]を選択し、線画を1枚取り込みます。
白を透明に!
スキャンした画像はカラーレイヤーに取り込むと白地のある線画になります。
そのため線画を取り込んだレイヤーより下のレイヤーに彩色しても見えません。
カラー(32bit)レイヤーをグレー(8bit)レイヤーに変換すると白地が透明になります。
(1)白地を透過したいレイヤーを右クリックし、[レイヤーの変換]を選択します。
(2)[レイヤーの変換]ダイアログで[表現色]を[グレー(8bit)]に設定し[OK]をクリックします。
白が透明になり下の色が見えるようになります。
スキャンの際、ゴミがたくさん写ってしまっているので、ゴミを取り除きます。
(2)まず[ツール]パレットから[投げなわ選択]ツールを選択し、キャラの周りを大きく囲みます。
(3)[選択範囲ランチャー]から[選択範囲外をクリア]をクリックしてキャラの周りのゴミを有る程度消します。
(4)次に、[フィルタ]メニューから[明るさ・コントラスト]でコントラストを32程度まで上げます。
これでほとんどのゴミは見えなくなりましたが、原寸表示にして、キャラの内部なども確認し、ゴミがあったら適宜[消しゴム]ツールで消していきます。
他の動物たちの線画も、同じように処理をします。
[ゴミ取り]ツールと[ゴミ取り]フィルタ
IllustStudioにはスキャンした画像のクリンナップに便利な[ゴミ取り]ツールと[ゴミ取り]フィルタがあります。
小さなゴミ(点)を簡単に消すことができます。
線画をパソコン上で合成します。
下描きの画像をうすく表示させながら、それに沿って各線画を縮小し、画面に貼り込みます。
(1)[レイヤー]パレットから縮小させるレイヤーを選択します。
(2)[編集]メニューから[移動と変形]→[拡大・縮小]を選択します。
(3)[移動と変形プロパティ]パレットの[元画像の比率を維持]にチェックを入れます。
(4)赤いガイド線をドラッグし、下絵に線画を合わせます。
(5)同じように他の線画も下絵に合わせ縮小します。
レイヤーは、動物ごとに分けて名前をつけておきます。
構図のバランスを見ながら、下描きより若干キャラを小さめにしたり、位置を変えたりなど、微妙な配置の調整を行っています。
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