12.ファイアーパターンの制作とレイアウト
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ここまでの工程で、だいたい必要な絵素材が完成しました。
背景の作成に入る前に、実寸サイズのキャンバスへ絵素材を配置していきましょう!
1.実寸サイズのキャンバスにメインイラストを配置する
入稿する印刷所が用意している表紙・裏表紙用テンプレートを開きます。
※ちなみに、ここではオリジナルのテンプレートで作成します。
原稿のテンプレートは、印刷所によってフォーマットが違うため、原稿のテンプレートは入稿する印刷所のものを使いしょう。
前回描いたメインイラストを、実寸サイズのキャンバスに持ってきます。
メインイラストのデータ内のレイヤーをすべて統合して1枚のレイヤーを作り、このレイヤーをコピーして、実寸サイズのキャンバス上に貼り付けます。
意外とミスしやすいことなのですが、左側が表紙で右側が裏表紙です。
逆にしてしまうと完成した本が大変なことになってしまうので注意!
2.ファイアーパターンの制作
ラフ画にのっとり、ファイアーパターンのデザインを作成します。
(1)配置したメインイラストのレイヤーの不透明度を10%に下げます。
(2)[ペン]ツールの[G]ペンで半分だけファイアーパターンを描きます。
このとき、『メインイラストがだいたいどのあたりにくるとカッコイイか』、『どんな形のファイアーパターンだと都合が良いか』という全体的なレイアウトを考えながら描いていきます。
(3)ファイアーパターンが描けたら、そのレイヤーを複製します。
複製した方のレイヤーをアクティブにしたら、[編集]メニュー→[移動と変形]→[左右反転]を選択して、ファイアーパターンを反転します。
(4)複製したファイアーパターンを[レイヤー移動]ツールで裏表紙の方へ移動させます。
位置が決まったら、2枚のファイアーパターンのレイヤーを1枚に結合しておきます。
(5)ファイアパターンの着色用レイヤーを作成して、1枚に結合したファイアーパターンのレイヤーの下に置きます。
ここに、[塗りつぶし]ツールで灰色を塗って一旦イメージを固めます。
灰色は仮の色で、ファイアーパターン部分をどんな色にするかはあとで決めます。この時点ではレイアウト第一!
3.レイアウト作業
続いて、先ほど描いた背景用の脇役キャラクターをメインイラスト同様、実寸サイズのキャンバスに持ってきます。
(1)レイヤーを1枚に統合した脇役キャラクターをそれぞれコピーして貼り付けます。
(2)大きめに作ってあるので、それぞれ縮小してサイズを統一させます。
(3)どのキャラを表紙用にするか、裏表紙用にするか、バランスを考えながらレイアウトします。
レイアウトは、キャラクターの位置を吟味したり、イラストを左右反転して組み合わせを変えたりします。
地味な作業に見えますが、かなり時間のかかる、むしろ時間をかけるべき工程です。
(4)だいたいの位置関係ができてきたらメインイラストの不透明度を100%に戻します。
仕上げ作業こそしておりませんが、だいぶ一番初めに作成したラフ画のイメージに近づいてきました!
どうでしょう、個々のイラストだった素材たちが融合し始めました。レイアウト作業の醍醐味ですね!
今回のテクニックをどんどん応用させてIllustStudioならではのレイアウト方法や調整方法を試してみてください。
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