13.レイアウト、仕上げに入る前の下準備

提供者 : セルシス    更新日 : 2015/06/30    作家 : 壱(いち)
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さて前回は、実寸の本番用キャンバスにイラストを貼り付けて、大まかなレイアウトをするところまでした。
今回は、本格的にイラストを仕上げていく前に、作業が円滑に進められるようにちょっと整理してから始めましょう。

1.レイヤーをレイヤーフォルダに整理する

 

では、まずはレイヤーの整理。
レイアウト作業や仕上げにテクスチャを足していったりするとレイヤー構成がややこしくなっていきますので、パーツや素材ごとにレイヤーをフォルダ化していきます。

「レイヤーのフォルダ化」とは、[レイヤー]パレット内にレイヤーフォルダを作成して、その中に必要なレイヤーをまとめてわかりやすくすることです。[レイヤー]パレットの上部にあるフォルダアイコンをクリックすると簡単に作れるので、どんどん使って整理しましょう。

 

また、レイヤーと同じようにレイヤーフォルダにも名前をつけられます。できるだけ名前をつけて作業を進めていくことをオススメします。ちなみに現在の状態でのレイヤー構成はこんな感じです。

 

2.レイヤーマスクの作成

 

次に、表紙スペース(キャンバス左半分)と裏表紙スペース(キャンバス右半分)に、それぞれレイヤーマスクを作成します。

レイヤーマスクとは、マスキング作成した形からはみ出た部分を自動的に表示しないという、レイアウト作業などではかかせない機能のひとつです。
今回の場合、まず表紙部分と裏表紙部分にそれぞれマスクを作成しておきます。
レイヤーマスクを作っておけば、レイアウトを調整するときに背景のキャラクターを入れ替えたり移動したりしても、表紙に置く素材が裏表紙にかかってしまうような不都合が起こらなくなります。

 

レイヤーマスクの作成方法は簡単です! 実際の工程を見てみましょう。

[レイヤー]パレット上部にある[新規フィルタレイヤー作成]アイコンをクリックして[マスク(全領域を表示)]を選択します。


[レイヤー]パレットに、「マスク(全領域を表示)」レイヤーが作成されます。

 

レイヤーマスクには、マスクしたい(隠したい)部分を黒色の濃淡で描画します。
[マスク(全領域を表示)]マスクレイヤーの場合は、「黒」で塗ったエリアは下の絵が隠れ、「透明」で塗ると表示される仕組みです。それでは、実際の工程を見てみましょう。

(1)まず、裏表紙用のレイヤーマスクを作ります。裏表紙は右側なので、ここでは表紙にあたる左側半分を[矩形選択]ツールで選択します。

 

あとはここに黒色で塗りつぶしするだけ。これで完了。はみ出ていた部分が隠れてくれました。

 

マスクを作ってしまえば、レイヤーマスクより下に配置したレイヤーの絵をどんなに動かしてもマスクの領域までしか表示されないので、レイアウト作業をするときには無くてはならない機能です。覚えておいて損はありません。
※レイヤーマスクがフォルダに入っている場合は、同じフォルダ内にのみ適用されます。

 

作者プロフィール:壱(いち)

時々同人活動したり時々お仕事受けたりのよくあるタイプのボヘミアン絵師。 強弱のついた線とビビットなカラーと攻撃的なムーブを好む反面、メルヘンと自転車をこよなく愛するクセっ毛ショートの美少女(自称)という一面もあわせ持つ。

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