14.背景装飾の作成
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1.円状の装飾
円状の装飾を作成します。最初に、前回作成した[パターンブラシ]ツールの「リボンブラシ」と同じ手順で、このような装飾を描きました。
※このパターンは色を使って描いているため、下図では白色で描いた部分がわかりやすいように背景を黒くしています。
この装飾模様を、万華鏡ブラシを作成したときのように[移動と変形]の[上下反転]・[左右反転]・[回転]を使って、装飾で囲まれた輪を作ります。
2.背景ストライプを描く
新しいレイヤーにブラシサイズを大きめに設定した[ペン]ツールで、[Shift]キーを押しながら(※)縦のラインを描画し、ラインを描いたレイヤーを複製して、色を交互に変えて配置します。
※[Shift]キーを押しながら描画すると、定規を使わなくても直線が描けます。
これを繰り返してキャンバス全面に敷きますが、キャンバスの端にストライプがきれいに入らない場合は、[編集]メニュー→[移動と変形]を使い、左右の幅を調節してピッタリになるよう合わせます。
輪とストライプで背景ができました。
3.背景に素材を使う
あらかじめ撮影しておいた写真や、昔描いた絵など、数種類の画像を読み込んで輪の内側にレイアウトします。
重ねた画像レイヤーの不透明度を調整し、合成モードを[オーバーレイ][ハードライト][乗算]など画面の状況に応じて使い分けます。
4.背景色を塗る
背景にいろいろなレイヤーを重ねて見栄えの調整や複雑な色の変化を作ります。
今回は、背景素材以外に下図のようなレイヤーを重ねました。
①手前の人物と後ろの背景をより差別化するために、人物の周りやキャンバスの隅を暗めの色で大まかに塗ったレイヤーを合成モード[乗算]で重ねました。
②背景の風景全体の色味を青色にするためのレイヤーです。全体を青く塗りつぶしたレイヤーを合成モード[ソフトライト]で重ねています。青くしたくない部分は透明色で消しておきます。
③夜空を表現するためのレイヤーです。[レイヤー]パレットの最下層に重ねます。
5.イラスト全体にテクスチャを重ねる
最後に、手書き風でアンティークな落ち着いた質感を出すため、キャンバス全体にスキャンした布の画像をテクスチャとして重ねます。
(1)キャンバスに布の画像を読み込んだら、人物のレイヤーより上(この時点で一番上)に配置し、不透明度を57%に下げ、合成モードを[ハードライト]に設定します。
(2)[スタンプ]ツールを使ってキャンバス全体に伸ばしていきます。
(3)この画像をそのまま合成すると青っぽくなってしまうため、人物と全体の色味のバランスを考えて、フィルタ機能の[トーンカーブ]や[色調・彩度・明度]などで肌の血色や女の子らしい雰囲気を優先させて赤みのある色に調整します。
(4)最後に、テクスチャの影が落ちてまだらになり美しく仕上がらない顔の部分などは[消しゴム]ツールで消します。
これで、イラスト全体の色が決まりました。
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