提供者 : セルシス    更新日 : 2015/06/30    作家 : 憂(ゆう)
閲覧数 : 12184回 総合評価 : 1件

1.描き起こし

イラスト全体の色が決まったら、テクスチャによって潰れてしまった絵の重要な部分をブラシで描き起こします。

全体を確認しながら、ひたすら描き込んでいきます。
基本は[ペン]ツールの[G]でなぞる→[水彩]ツールの[不透明水彩]で色を引き延ばす、の繰り返しです。
合成モード[スクリーン]のレイヤーに、白色やクリーム色で羽やドレス、人物の髪の毛などを描き込みます。

合成モード[乗算]のレイヤーに、こげ茶色で影を濃く描き込みます。

その他の部分も、レイヤーを多用してどんどん描き込んでいきます。

描き起こしが終わりました。

2.細かいパーツの追加

羽根の部分の宝石をつなぐ鎖を、オリジナルの[パターンブラシ]で描画します。

鎖の影は、レイヤーを複製してすぐ下に配置し、少しずらして表現します。レイヤーの不透明度を下げて合成モード[乗算]で重ねています。
宝石や鎖の光は、[加算(発光)]レイヤーを上に重ねて描き込みます。

目を描き込みます。

人間の眼球は外から見たときに、大きく「白目、黒目(虹彩とひとみ)、まつげ、まぶた、涙袋」などの部位に分かれます。
特に人物(の目)は人の注意を引きやすいので、この部位をどのように自分なりに描いていくかが、作家の腕の見せ所と言っても過言ではありません。
自分の場合は、その時々の絵の雰囲気によって眼球の大きさ、黒目の大きさを変えます。

目の描画で使用する色は、絵の中で使用している色を使うとまとまって見えるため、夜の湖が背景にあることと、黄金の装飾をまとっていることから、藍色とオレンジ色で塗りました。
光の入れ方は、漫画の絵をみて研究したり、ガラス玉などを見てその光を参考に描いたりしてもおもしろいかもしれません。

背景に白鳥をブラシで大まかに描き込み、[パターンブラシ]ツールでオリジナルの「ライト模様」(十字)を散らしました。

作者プロフィール:憂(ゆう)  (サイトURL:http://arcadia-art.com/index.html

群馬県出身、東京都在中。多摩美術大学グラフィックデザイン科卒。独特の色彩と装飾で構成されたイラストレーションを作成する。挿絵、CDジャケットデザイン、シンボルデザインなど幅広く活動中。

コメント
コメントはありません