1.ツールの設定
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初めに、今回のイラストで使用するブラシを紹介します。
IllustStudioにはあらかじめ多くのツールセットが用意されていますが、それらの[ツールオプション]を調整することで、さらに自分の絵柄に合った使いやすいブラシにカスタマイズできます。
[ツールオプション]設定を変更するには、まず[パレット]メニュー→[ツールセット]を選択して[ツールセット]パレットを表示させます。
この[ツールセット]パレットで元になるツールセットを選択してから、もう一度ツールセットをクリックすると[ツールオプション]が表示されます。[ツールオプション]では、ブラシの描き味を決めるパラメータを調節できます。
※初回起動時に選択したウィンドウレイアウトによっては、[ツールセット]パレットから[ツールオプション]が分離している場合があります。
[ツールオプション]を大幅に変更する場合、最初から用意されているツールセットはそのまま残しておきたいので、新規ツールセットを作成してからカスタマイズします。
■新規ツールセットの作成方法
(1)[ツール]パレットからツールを選択します。
(2)[ツールセット]パレットで、カスタマイズ元になるツールセットをクリックして選択状態にします。
(3)[ツールセット]パレットの左上にある[新規ツールセット作成]アイコンをクリックし、表示されるダイアログに[設定の名前]を入力してから[OK]をクリックします。
(4)[ツールセット]パレットに、新規ツールセットが追加されます。
※新規ツールセットは、(2)で選択した元になるツールセットと同じパラメータで作成されます。
1.線画の作成に使用…「シャーペン」「G」
■ラフ
ラフは、[鉛筆]ツールにあらかじめ用意されているツールセットの[シャーペン]を使います。
A:[ブラシサイズ]を「3~5」くらいにすると、薄くなりすぎずちょうど良い描き味になります。
■線画
線画は、[ペン]ツールの[G]を使いますが、線画はベクターレイヤーで作成するので、ベクターデータの容量が少なくなるように、B:[後補正]にチェックを入れます。値はチェックを入れたときの初期状態のまま「2」にしておきます。
[ペン]ツールは[鉛筆]ツールよりも線がはっきりと描画されるので、A:[ブラシサイズ]は[鉛筆]ツールよりも小さい「2」に設定します。
2.彩色で主に使用…オリジナル「カスタム平筆」
[水彩]ツールの[ツールセット]パレットにあらかじめ登録されている[不透明水彩]を元に新規ツールセットを作成します。
A:[不透明度]の横にある[影響元]ボタンをクリックして[変化なし]を[ペンの筆圧]に変更します。またスライダーの最大値の縦棒を右端いっぱいの「100」まで移動します。
また、ある程度色ムラのある方がタッチに変化が出て描きやすいので、B:[絵の具量]は「70」、 D:[色延び]を「0」にしています。
レイヤー上で何も描かれていない透明な部分にも色が付けられるように、C:[絵の具濃度]は「100」です。
ポイントは、E:[ブラシ形状]です。角のある形状の方がタッチに変化を出しやすくなるので[円]から[四角]に変更しています。
F:[厚み]はストロークの方向で線の太さが変わるようにしたいので「25」にします。G:[向き]は描く物の角度によって都度変更します。
H:[間隔]を[固定]で「5」にします。
3.レイヤーの塗り分けなどで使用…オリジナル「水彩ベタ」
[水彩]ツールの[ツールセット]パレットにあらかじめ登録されている[不透明水彩]を元に新規ツールセットを作成します。
レイヤーの塗り分けでは、塗った部分の境目がぼやけると、絵が綺麗に仕上がらないので、E:[硬さ]が最大で、A:[不透明度]が「100」のブラシを使用します。B:[絵の具量]、C:[絵の具濃度]は「100」に設定し、D:[色延び]は「0(ゼロ)」にします。また、G:[手ブレ補正]もインジケータの色がひとつだけ付いている状態(「0」になります)にします。
ポイントは、ブラシサイズを除いた各項目の[影響元]を[変化なし]にして、ムラが一切できないようにすることです。
また、F:[間隔]は大きめのブラシサイズで描いてもストロークが滑らかになるように、[固定]で数値を「5」にしています。
4.薄く重ねる彩色で使用 …オリジナル「軟らかいエアブラシ」
[エアブラシ]ツールの[ツールセット]パレットにあらかじめ登録されている[ふんわり]を元に新規ツールセットを作成します。
このブラシは、仕上げで光の効果を入れるときなどに使用します。
A:[不透明度]はとりあえず「20」にしていますが、使用状況に応じて変更します。
B:[硬さ]は塗り後が見えると汚くなってしまうので一番低くしています。また、C:[間隔]を[固定]で「5」にし、D:[手ブレ補正]とE:[はらい]は全てオフにして、できるだけ処理が軽くなるようにしています。
5.消しゴムツール…オリジナル「薄い」
[消しゴム]ツールは、[ツールセット]パレットにあらかじめ登録されている[硬め]、[軟らかめ]、[ベクター用(交点消去)]をそのまま使用します。
さらに、エアブラシで塗った色を薄くしたいときに使用する「薄い」という名前の消しゴムも作成します。
[消しゴム]ツールの[ツールセット]パレットにあらかじめ登録されている[軟らかめ]を元に新規ツールセットを作成します。
B:[硬さ]を最低、C:[間隔]を[固定]で「5」にし、A:[不透明度]以外の[影響元]を[変化なし]にすることで、エアブラシと同じように塗り跡が残らない設定にしています。D:[手ブレ補正]とE:[はらい]も「軟らかいエアブラシ」と同じように設定します。
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