6.下描き②ディテールを描く
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1.円柱(棒状の物)を省略的に描く
手前の車止めと柵を描きます。
円やカーブを描くときは、本来ならば四角形を描いてから、その中に収めるように描くと正確に描きやすいのですが、せっかく丁寧に測っても、絵のパースに対して正確な『正方形』が描けなければ、円が楕円のようにつぶれて見えてしまいます。
かといって、正確な正方形を描くには…などと考えているとキリがないので、今回は、円柱の輪郭の幅を決めた後、定規へのスナップを外して、フリーハンドで線を引き、それらしく見えるように丸みをつける…という省略的な方法で描画します。
補助線について
①四角形に対角線を引くと、中心点を割り出せます。
②右上の角がキャンバス外になってしまい、対角線の交点を特定できなかったので、[直線]ツールの[ツールセット]にある[定規を作成]を使って直線の定規を作成し、対角線の変わりに交差させました。こうすれば、定規の交点を目安に「Shift+クリック」で対角線を引けます。
③上図ではわかりにくいですが、下図のように対角線と対角線を結ぶ線を引いて、脚の太さを揃えるための補助線を引いています。
補助線を参考にして、アタリの内側に収まるように線を引きます。
2.フカンの階段を描く
階段の段数は、2の倍数で分割しやすく、画面の中で丁度良い数に見える16段にします。
(1)手すりを描いたときと同じように、キャンバス外に出てしまう部分は直線定規で代用し、対角線を引いて階段になる等間隔線を引いていきます。
※パースのかかった等間隔線の引き方は、機能解説!トラの巻「パース描写-1点透視で学校の廊下を描く [2]従来の手法による等間隔線の作成①」をご覧ください。
(2)階段の手すりには、階段の線を参考にして支柱のアタリ線を入れます。
(3)次に、階段の右側に線を入れ、手すりを車止めの時と同じ方法で立体的にします。
階段と踊り場は角度が違うので、境目をつなぐために、角度の違う階段を2段追加してみました。
(3)奥にあるフェンスも描き入れます。
パース定規で引けない角度の直線は、すべて消失点を設定しているとキリがないので、全体から見ておかしくならないように気をつけながら「Shift+クリック」で描きます。
3.民家を描く
(1)まず、直方体と三角柱を重ねたような形を描きます。
(2)次に、屋根がどのくらいせり出すかを決めます。
(3)屋根に厚みを付け、トタン屋根の幅を出すために屋根の棟で等間隔を割り出します。
棟から伸びる線は、階段のパース定規を作成した時と同じ方法で、屋根用のパース定規を作成し、そこにスナップさせて引いています。
(4)窓や屋根の脇に雨どいを描き入れ、プランター、物干し台も追加して情報量を増やします。
民家はこれで描き終わりました。
さらにスズメ、踊り場の街灯、電柱、電柱の支線(電柱の脇にあるワイヤー)なども細かく描き入れます。
植物は線画で描くよりも、塗りの際に水彩ブラシのタッチで表現する方が得意なので、線画には描き入れません。
4.遠景を描く
遠景は、近景と同じように測ったり分割したりと手間をかけているときりがないので、正確さよりも雰囲気や密度を優先して、遠景用のパース定規で引ける線以外は「Shift+クリック」を使用し、目分量で線を引きます。
日本の民家のデザインは多種多様なので、写真を参考にしながら描くと絵に説得力を持たせられます。
遠景のトタン屋根の線やアンテナは、彩色がひと通り終わった後、様子を見ながら必要な分だけ付け足したいので、ここでは描きません。
下描きが終わりました。重なっている部分の不要な線を消してから、下描き用のレイヤーをすべて結合します。
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