10.自然物の彩色
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今度はスズメと植物を塗ります。
人工物と違って複雑な形をしていて、後から陰影を付けるのが難しいので、陰影をつけながら質感も描き入れます。
1.スズメの彩色
スズメにはっきりとした影を付けてしまうと、羽根のフワフワさが表現しづらいので、塗り跡が目立たない柔らかいタッチで表現します。
2.植物の彩色
(1)次は植物です。踊り場の左側に草の一番明るい部分の色を塗った後、暗い色を足してヒュンヒュンと伸びる草の形を作っていきます。
ここもオリジナル[カスタム平筆]で描きます。
①草の先が細くなるように、ブラシの向きを「-」(90.0)にして、弧を描くようなストロークで描くと先が細くなります。
描きにくければ[ツールオプション]の[ブラシサイズ]の下限を低くして、筆圧で細くなるようにすると綺麗な草の形になります。
②ところどころにハイライトを入れると立体感が出ます。
また、彩度の低い、枯れ草のような黄色を加え、色に変化を出して単調にならないようにしています。
(2)同じようなタッチで均一に塗ってしまうと植物らしくならないので、場所によって影の色でぼかしたり、小さく円を描くようにして平たい葉を描き入れたりと工夫します。
(3)畑の作物は、他の草と違う植物だとわかるように、タッチを変えて描きました。
下図の部分は、ニンジンの葉っぱのつもりです。
また、作物が土から浮いて見えてしまわないように、土の方にうっすらと影を入れました。
3.フェンスの彩色
続けて植木を描いていきますが、その前にフェンスの網を描きます。
フェンスは、菱形の格子模様の画像を作って貼り付け、[自由変形]機能でパースに合わせて調整すると手軽に作成できるのですが、古びた感じを表現するために歪ませたかったので、あえて手描きしました。
※[自由変形]を使った画像の貼り付け方法は、機能解説!トラの巻「パース描写-1点透視で学校の廊下を描く [4]IllustStudioの機能を使った等間隔線の作成」をご覧ください。
手前と奥の網でそれぞれレイヤーを分けて、その間に植物を入れられるようにしています。
4.植木の彩色
ここまで描いた草は、透明部分をロックしたレイヤーに描き入れていたので、土・草の部分と踊り場のコンクリートの間が真っ二つになっています。
このままでは違和感があるので、踊り場とフェンスの上にもそれぞれ植物用のレイヤーを用意して、草や植木を描き足します。
植物の上に線画がかぶさっていますが、これは仕上げのときにまとめて修正します。
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