13.コラージュの作成と着色
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次に、先ほどの塗りつぶしの方法とは少し変わったコラージュのような着色をします。
まずコラージュ用のレイヤーを作成します。
先ほどと同様に[マジックワンド]ツールで無作為に選択します。
例)月の部分をマジックワンドでランダムに選択しました。
今回は、塗りつぶしではなく、[編集]メニューから[特殊な描画]→[選択範囲を縁取り]を選択します。
すると、[選択範囲のフチ取り]ダイアログが出てきます。こちらで、縁取りの線の太さや、色の変更ができます。
今回は、縁取りの線の太さは、2.0px、色は白にしました。縁取りの太さは、基本的に2~3pxがベストです。 これでこのまま[OK]をクリックします。
すると、先ほど洗濯していた場所は白くなり、ベタ塗りにしたときとは違った雰囲気が出てきました。
この縁取った部分を[移動]ツールでドラックすると、右のように好きな場所に動かすことができます。
尚、素材作りには、2通りあります。
①は、上の工程で行ったように塗りつぶしではなく、[マジックワインド]ツールで無作為に選択し、フチ取りを作成したものです。
肉眼では見えにくいですが、細かい部分まで選択しているため遠目からみるとムラのある塗りつぶし状態に見えます。
②は、①の素材の外側の選択しレイヤー新規作成→縁取りで①の水色の塊のシルエットの縁取りを作りました。
①の素材のフチ取り方法
(1)①の素材を描いたレイヤーを選択します
(2)[矩形選択]系のツールを選択します。
(3)[ツールオプション]の設定を変更します。
シュリンク:シュリンク選択
複数参照:チェックを外す
(4)①の素材を囲みきるように選択すると、①の素材の外側を選択できます。
(5)新しいレイヤーを作成します。
(6)[編集]メニューから[特殊な描画]→[選択範囲をフチ取り]を選択します。
(7)[選択範囲をフチ取り]ダイアログを設定し[OK]をクリックします。
・[描画色]に塗りたい色を選択
・境界線上に描画にチェック
・線の太さ:2px
①の素材の外側をフチ取った素材が作成できました。
少し手はかかりますが、素材を作るたびに“色”や“選択の場所”を変え、[マジックワインド]ツールの[ツールオプション]にある[色の許容誤差]をコラージュ素材の大きさなどに合わせて変更し選択範囲を作ると、前もって作成した素材よりも、予想外の面白い素材が出てくることがあるので、ぜひ試してみてください。
アナログならではの面白いコラージュ素材作りなので、制作の時はこれが一番楽しかったりします。
■コラージュ素材の実用例
①は、ベタ塗り状態の塗りつぶしと違い、小さくはありますが塗りつぶしのムラでレイヤーの効果を合わせて使えばいろいろなことに活用できます。
コラージュは人物や、背景だけではなく、花、小物、湖など用途は様々です
こういった方法でアナログとのバランスを整えていきます。
コラージュを作成するときは、新規に各コラージュの素材ごとにレイヤーを作成しながら、縁取りや塗り潰しの素材を作り、移動選択ツールで、移動・拡大縮小して、好きなところに配置してコラージュのように組み合わせていくことで面白い発見が生まれます。
ただ、レイヤーが増えてどんどん重たくなるので、ある程度の段階まで進んだら、バックアップデータを取り、レイヤーを全て統合して、制作します。
②の境界線の素材は、全体の雰囲気作りや、水の反射の表現など、ちょっとしたアクセントにもなります。
例えば、足元の湖の波紋等の表現にも使うことができます。
※同系色の縁取りを作成し、乗算しています。
水色の部分に素材を乗せレイヤーをハードライトにしました。
その後、再度、別の色の縁取りと、塗りつぶしの素材を多用。
ソフトレイヤー、ハードライトなどを重ねて、様々な色合いの水を描きます。
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