11.線画の加工
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ここで線画を加工していきます。
1.線画レイヤーの結合
「線画」フィルタフォルダを1枚の「線画」レイヤーに統合します。
[レイヤー]パレットの「線画」フィルタフォルダを選択した状態で右クリックし、表示されるメニューから[選択中のレイヤーを結合]を選びます。
(2)表示される[レイヤーの結合]ダイアログの[OK]ボタンをクリックすると、結合された「線画」レイヤーが[レイヤー]パレットに作成されます。
(3)「線画」フィルタフォルダは必要ないため、削除するか、または非表示にしておきます。
※ダイアログの[元のレイヤーを残す]のチェックを外すと「線画」フィルタフォルダは削除され、「線画」レイヤーのみ作成されます。
2.線画の色を変更する
線画を1枚のレイヤーに結合したら、線の色を変更します。
(1)「線画」レイヤーの上に新しいレイヤーを作成し、暗い茶色で塗りつぶします。
これを下の線画レイヤーにクリッピングします。
①塗りつぶしたレイヤーを選択した状態で右クリックし、表示されるメニューから[下のレイヤーでクリッピング]を選びます。
レイヤーアイコンの左側に赤線が表示され、クリッピング状態になります。
②クリッピングされると下のレイヤーに描画された部分(線画)のみ、塗りつぶしたレイヤーが表示されます。
黒で描いた線画が塗りつぶした色に変化しました。
塗りつぶした色が黒に近すぎたので、塗りつぶしレイヤーの色を[フィルタ]機能で調整してもう少し明るくします。
このように[下のレイヤーでクリッピング]機能を使えば、黒で描いた線画も後から自由な色に変更できます。
色が決まったら、塗りつぶしレイヤーと「線画」レイヤーを結合しておきます。
[レイヤー]パレットの塗りつぶしレイヤーを選択した状態で右クリックし、表示されるメニューから[下のレイヤーに結合]を選択すると、下の「線画」レイヤーに結合されます。
3.線画の加工
じわっと滲んだ、紙に描かれたようなアナログ感を出すため、線画を加工して少しぼかします。
手振れのガタガタをごまかすためというのもありますが、IllustStudioは手振れ補正機能が優秀なので、その効果は薄いかもしれません。
線画レイヤーをコピーし、コピーしたものを[フィルタ]機能の[ガウスぼかし]で少しぼかします。
(1)[レイヤー]パレットで「線画」レイヤーを選択し、右クリックで表示されるメニューから[レイヤーの複製]を選択して、「線画」レイヤーをコピーします。
「線画のコピー」レイヤーが作成されたら、名前を「ぼかし線画」にします。
(2)「ぼかし線画」レイヤーを選択した状態で、[フィルタ]メニュー→[ぼかし]→[ガウスぼかし]を選択します。
表示される[ガウスぼかし]ダイアログの[ぼかす範囲]を設定し、[OK]をクリックすると「ぼかし線画」レイヤーがぼかされます。
※ダイアログ右下にある[プレビュー]にチェックを入れると、[OK]をクリックする前にキャンバス上で効果を確認できます。
(3)この「ぼかし線画」レイヤーを元の「線画」レイヤーの下に配置し、レイヤーの合成モードを[焼き込みカラー]に変更し、[フィルタ]機能の[色相・彩度・明度]で[彩度]と[明度]を上げます。
上の「線画」レイヤーとあわせて表示すると下図のような感じに、じわっと滲んだような線画ができあがります。
これで完成のイメージがだいたいできあがってきました。
次は描き込みを進め、仕上げの工程を紹介します。
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