3.背景と人物を同時に描き進める

簡単なラフを作った後は、ある程度描き込み、イラストの雰囲気を確かめていきます。

(1)背景に木を入れたいと思います。
ラフを描いたレイヤーの下に新しくレイヤーを作り、おおまかな木のシルエットを描いていきます。

(2)レイヤーをクリッピングフォルダ化して、木のシルエットに色をつけていきます。
[レイヤー]パレットの色を変えたいレイヤー(ここでは木を描いたレイヤー)の上で右クリックし、表示されたメニューから[クリッピングフォルダ化]を選びます。

するとこのようなフォルダが作られます。

(3)次に新規作成したレイヤーに[グラデーション]ツールで下のような色合いのグラデーションを描きます。

①[レイヤー]パレットの[新規ラスターレイヤー作成]をクリックし、ラスターレイヤーを作成します。

②[ツール]パレットから[グラデーション]ツールを選択します。[カラー]パレットから色を選択し、キャンバス上で上から下にドラッグすると、キャンバス全体にグラデーションが描かれます。

③[レイヤー]パレットの[新規ラスターレイヤー作成]をクリックし、もう一枚ラスターレイヤーを作成します。

④[ツール]パレットから[グラデーション]ツールを選択します。[カラー]パレットから色を選択し、キャンバス上で下から上にドラッグすると、キャンバス全体にグラデーションが描かれます。

⑤「レイヤー2」のレイヤーモードを[乗算]にします。

⑥「レイヤー2」の上で右クリックし、表示されたメニューから[下のレイヤーに結合]を選択します。

⑦レイヤーが結合したら、レイヤー名をダブルクリックして名前を書き換えます。ここでは「グラデーション」としました。

(4) 「グラデーション」レイヤーをクリッピングフォルダ内に格納し、「木」レイヤーの上に入るように配置します。

レイヤーの不透明度を調整します。

すると、背景の木の部分だけに[グラデーション]ツールで作った色が表示されます。

このように色が変化しました。

私の場合、この「クリッピングマスク」を多用しながら絵を描いています。
一箇所だけ色を変えたい時などにとても便利なので重宝しています。

この時点でのレイヤーはこのような感じです。「室内」レイヤーも「木」レイヤーと同じく、色味を変えるためクリッピングマスクを使いました。 ※「木[クリッピングフォルダ]」のレイヤー名は「背景：木」に書き直しました。