11.人物の塗り分け
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準備ができたところで、まずは髪の毛から塗ります。[レイヤー]パレットで髪の毛のレイヤーを選択して、[フィルタ]メニュー→[色相・彩度・明度]を選択します。
[色相・彩度・明度]ダイアログが表示されたら、スライダーを調整して好みの色に変えます。
[エアブラシ]ツールのデフォルト設定から、[ふんわり]を選びます。ブラシサイズをかなり大きめ(140pixel以上)にして、軽くグラデーションを入れます。髪の先や顔の周りの髪の毛を薄く、髪の毛の多い部分を濃く塗ります。このグラデーションを入れることによって、髪の毛に微妙な透明感が出てきます。
次は、カスタマイズした[水彩]ツールで、アニメ塗りのコツで影を入れます。レイヤーはそのままです。すでに入れられたグラデーションによって、影の色を濃く薄く調整しながら塗っていきます。帽子の影も忘れずに。
[Alt]キーを押しながらクリックすると[スポイト]ツールになり、色が拾えます。
[ぼかしブラシ]ツールで影をぼかします。すべての影をぼかすのではなく、立体感を意識しながら、特定の影をぼかします。髪の毛からの距離が遠いほど影が柔らかく薄くなり、近いほど影が硬く濃くなります。これで髪の毛は一旦完成です。
次に服を塗ります。服のレイヤーの上にもう1つレイヤーを作って、そのレイヤーに右クリックします。表示されたメニューから[下のレイヤーでクリッピング]を選びます。
すると、今作ったレイヤーのサムネイルの左に赤いバーが表示されます。これはこのレイヤーが下のレイヤーにクリッピングされていることを表します。
影のレイヤーだとわかるように、レイヤー名を「shadow」に書き換えておきます。
では、服の影レイヤー「shadow」の合成モードを「通常」から「乗算」に変えます。
薄い紫で影を塗ります。下の「clothes(服)」レイヤーの「塗られている部分=不透明範囲」が、上の「shadow(影)」レイヤーのレイヤーマスクみたいな存在になっているので 、上のレイヤーにどう描いても下のレイヤーの不透明部分からはみだすことがありません。
下のレイヤーの透明度をロックして塗るだけという方法より、この方法は上のレイヤーのレイヤー合成モードを変えることができますので、より自由度が高いです。
影を塗り終わったら一旦影レイヤーを非表示にし、服レイヤーを選択します。
服レイヤーに白い縞模様を入れます。立体感を意識しながら、凸の部分は太く、凹の部分は細く描きます。
気に入らない部分は[投げなわ]ツールで囲んで選択範囲を作成し、[Ctrl]キー+[T]キーで変形させます。[移動と変形プロパティ]の[処置の種類]で[自由変形]を選択し、キャンバス上の四角いハンドルをドラッグすると変形します。
服からはみ出した部分は、線画のレイヤーを利用して削除します。
まず[レイヤー]パレットで線画レイヤーを選択し、[マジックワンド]ツールではみ出した領域をクリックして選択範囲を作成します。
[レイヤー]パレットで服レイヤーに戻って、[Delete]キーを押すとはみ出した部分を削除できます。
影レイヤーが上に乗算されているおかげで、白い縞模様の部分も黄色い布の部分も影が自然に見えます。
髪の毛と同じコツで影を一部だけぼかします。これで服は完成です。
他の部分も下地のグラデーションを作る→影を描く→影をぼかすという手順で塗ります。レギンスの色はなかなか決められないでいるのですが、後で変更もできますので一応白にしておきます。
これで人物の塗りはほぼ完成しました。
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