4.食卓におおまかな陰影をつける
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テーブル上アイテムに、色を確定しつつ大まかな陰影をつけていきます。
下塗りの段階で分けておいた、各レイヤーの透明部分をロックします。
透明部分をロック
レイヤーを「透明部分のロック」すると、レイヤーの透明部分への描画をロックします。透明部分にはみ出さずに、すでに描画した部分にのみ描画できます。
レイヤーパレットの[透明部分をロック]アイコンをクリックするとロックできます。
細かくパーツをレイヤー分けするのは中々にめんどくさい作業でしたが、我慢して整理整頓しておくことで、それぞれのパーツをロックできます。はみ出さずにパーツの内部だけを塗っていくことができ、便利です。
苦労の報われる瞬間です。
1.光源の設定
陰影をつけ始める前に、頭の中で良いので光源を設定します。
今回の光源はほぼ中天、微妙に奥方向としました。
場所は屋外で自然光、春の真昼頃の時間帯とします。
なので、光の指向性はあまり強くなく柔らかめ、光量豊富で回り込みの光もあり、光の当たり難い部分以外は比較的明るくするよう意識していきます。
2.ブラシのカスタム
ブラシは下塗りで使用した2つプラス、デフォルトの不透明水彩ブラシをちょっとカスタマイズしたブラシです。
このブラシは下地の色が混ざり、自然な混色には使いやすいのですが、重ねすぎると彩度が下がってしまいます。
用途によって、前回のペイント用のブラシと使い分けていきます。
今後の完成までの塗り作業は、特殊ブラシ以外はこの3種類で塗っていくことになります。
3.全体の調整 基本の考え
まずはおおまかな印象から作っていきます。
一部だけ描き込んでしまうと、全体のバランスを崩す要因となるので、テーブル上全体が同時進行になるように作業を進めます。
ポイントとしては、食べ物は色味を鮮やかに塗ると、新鮮で美味しそうに見えます。そのため、陰影をつける時は彩度を落とさないように気をつけます。
食べ物以外でも言えることなのですが、色を選ぶ時には明度よりも色相優先な気持ちで陰影の色を選びます。例えば影の部分なら、暗い色ではなく濃い色を選ぶという感じです。
ただし、あまりに彩度をあげすぎると自然物に見えなくなってしまうので程ほどに。
ラフの時に光の色を黄色~黄緑と決めてあるので、明るい部分は黄色・緑方向に、影部分はその逆へ色相をずらします。
塗る手順は、大きめのブラシで最初の調子を入れて、徐々にブラシを小さくしていきながら描き込んでいきます。
透明部分はロックされているので、はみだす心配はありません。
ブラシが小さいとムラが出てしまいますので、最初は思いっきり大きいブラシでごしごしいきます。
選択範囲の活用
基本は上記の手段でレイヤーごとに塗り進めていくのですが、例外の場合をコップで説明します。
コップもレイヤーは分けてあるのですが、透明なガラスなので全体の形を取った1つのレイヤーで塗ってしまったほうが表現しやすいのです。そこで、選択範囲を活用します。
[レイヤー]パレットでレイヤーのサムネイルをctrl+クリックすると、そのレイヤーの描画してある部分の選択範囲を作成できます。
[レイヤー]メニュー(もしくは[レイヤー]パレットメニュー)→[レイヤーから選択範囲]→[選択範囲を作成]でも、レイヤーの描画部分から選択範囲を作成できます。
上面部分だけ塗りたい場合は、上面の形を作ってあるレイヤー、「コップ2」のサムネイルをctrl+クリックして選択範囲を作ります。
そのまま描画用のレイヤーで塗り作業をすれば、上面の楕円形部分をはみ出さずに描きこむことができます。図では描画用のレイヤーは「レイヤー23」です。
下の図がレイヤー23が表示されている状態です。
塗り進めてテーブル上の陰影、色調の印象が固まってきました。
次は質感を描き込んでいきます。
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