2.ラフを描いて構図を決める

提供者 : セルシス    更新日 : 2015/06/30    作家 : ざいん
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描画ツールの描き味をふまえた上でこんな絵にしようかな、というのを意識して描いたラフです。
全て1枚のレイヤー上に、[水彩]ツールの「不透明水彩」と[鉛筆]ツールの「中芯」でざっと描きました。

 

今回は遠景・中景・近景を意識した構図を取ってみました。
画面内の奥行きを出したい場合、塗りももちろん大事なのですが、構図を取る段階でこの三層に置くモチーフをしっかり決めると、空間が表現しやすくなります。

 

モチーフの置き方が意識的な分、パースの方は一点透視の単純なものに設定しました。
逆にモチーフの配置がここまではっきりしていない場合は、パースの方を工夫した方が良いかもしれません。

 

下描き

ラフを薄く表示しながら、作業ごとに新規にレイヤーをつくり、描き進みます。
新規レイヤーは、[レイヤー]パレットの[新規ラスターレイヤー作成]をクリックすると、新規ラスターレイヤーを作成できます。
レイヤー名は、レイヤー作成後に名前部分をダブルクリックすると変更できます。以降、これを繰り返します。

まずは、新規レイヤーをつくって[直線]ツールでパースを決めておきます。

POINT

このイラストは「1点透視法」で描かれています。
「1点透視法」とは、対象物を構成する直線が1つの消失点へと収束するように放射線状に描かれる技法です。奥行きを強調したい場合などに使用されます。

・アイレベル
人の目線の高さ、あるいはカメラの高さを表す線です。通常、画像の中央を通るように配置されます。

・消失点
パースの基準となるポイントです。対象物を構成する直線は、消失点に向かって描かれます。

 

ラフとパースを表示し、何をどこに置くか考えながら新規レイヤーでザッと背景の下描きをします。

 

更にまた新規レイヤーを作り、先ほどの下描きを元に描き進めます。綺麗な線でなくても良いですが、最低限どこに何があり、どういう構造をしたものなのか検討がつく程度に描きました。

 

先ほど描いた線画とラフを薄く表示しながら、今度は人物の下描きです。特に複雑な部分は無いので、ゆるい線で良いでしょう。

 

余計な重なりを消して、下描きの完成です。

 

ここまでのレイヤー構成です。

 

次は、この下書きを使ってアナログで線画を描きます。

作者プロフィール:ざいん  (サイトURL:http://777nnn.jugem.jp/

東京在住。最新の仕事は「iKILL」(渡辺浩弐・著/星海社FICTIONS)挿絵。彩度の高い色が好きです。

コメント
ちりぞう 2012/05/09 17:45
続きが楽しみです。