4.線画を補正する
閲覧数 : 21864回 総合評価 : 10件
背景を例に、白以外の紙に描いた線画の補正のコツを説明します。
この画像のままいきなり補正しようとするのはかなり難しいです。
全体的に黄色がかっているので、[フィルタ]メニュー→[カラーバランス]を選択し、シャドウ(=線画)とハイライト(=紙)部分の色調と明度の差をはっきりさせます。
表示された[カラーバランス]ダイアログの[プレビュー]にチェックを入れます。これで変更した結果を見ながら作業ができます。
まず[階調のバランス]から[シャドウ]にチェックをして、下図のように設定しました。
次に[階調のバランス]から[ハイライト]にチェックをして、下図のように設定しました。
線画が黄色系、紙が青系の色になり、多少見やすくなったので[OK]をクリックして、フィルタを適用します。
さらに[フィルタ]メニュー→[レベル補正]を選択して、線の強さを調整します。
このままだと他の線画と合わせる時に見にくそうなので、[フィルタ]メニュー→[色相・彩度・明度]を選択し、彩度を少し落として補正します。
紙のザラザラ感や汚れが残っていますが、むしろこれを生かしたいのでここでは特に気にしません。塗りの作業に入って、気になったら消せばいいです。
今回は一番白い部分が真っ白になっていればOKという程度のラフな補正で行きます。
他のパーツも同様に補正します。
重なっている部分をそれぞれ消して、線画がほぼできました。
各レイヤーに描かれた画像を統合して、1枚の画像にします。[レイヤー]パレットで右クリックし、メニューから[レイヤーをすべて統合]を選択します。
線画をこのまま使用してもいいのですが、できるだけデータを軽くしたいので白い部分を透明化します。
[レイヤー]パレットで線画のレイヤーを右クリックし、メニューから[レイヤーの変換]を選択します。
[レイヤーの変換]ダイアログが表示されます。[表現色]を「グレー(8bit)」に変更し、最後に[OK]をクリックします。
白い部分が透明化された線画が新規レイヤーで作成されます。
この作業をしておくと、あとから線画の色だけ変更できたりもするので何かと便利です。
最後に、レイヤーの内容を不意に編集してしまわないように、ロックをかけます。[レイヤー]パレットで線画のレイヤーを右クリックし、[レイヤーの設定]→[すべてをロック]を選択して、チェックをオンにします。
ロックされたレイヤーは、鍵のマークが付きます。
これで線画は完成です。下図は透明部分を表示しています。
次は、自作素材を使ったブラシ設定と下塗りについてです。
コメント