POSESTUDIOで楽々作画~既存のポーズを使用する~
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使用したバージョン | :IllustStudio Ver.1.2.1 :POSE STUDIO Ver.1.0.2 |
POSE STUDIOはデッサン人形を3Dで自由に動かして、自由な角度で表示させることができるアプリです。IllustStudioからPOSE STUDIOを呼び出すことで、人物のアタリを作成してイラスト作成時に活用できます。
[1]IllustStudioとPOSE STUDIO 連携の流れ
1:IllustStudioでラフを描く
2:POSE STUDIOを呼び出す
3:ポーズを設定する
4:アングルを設定する
5:シーンを保存する
6:IllustStudioへ書き出す
7:IllustStudioでモデルを参照しながら描画する
POSE STUDIOには初期状態で「走り」「歩き」などの動作や感情などを表現した数多くの「ポーズ」が登録されています。簡単に呼び出して、POSE STUDIOの画面上で好きな角度で見ることができます。
ここではまずIllustStudioとPOSE STUDIOの連携の手順を確認しましょう。
[2]IllustStudioでラフを描く
IllustStudioで新規キャンバスを作成して、ラフを描きます。今回は走っている人物を描きたいと思います。
今回はPOSE STUDIOに登録されているポーズを参考にするので、人物のラフはどの向きに、どのあたりに置くか、程度にします。
[3]POSE STUDIOを呼び出す
1.IllustStudioからPOSE STUDIOの起動
IllustStudioからPOSE STUDIOを呼び出します。[ファイル]メニューから[読み込み]→[POSE STUDIO]を選択します。
IllustStudioがいったん画面から消えます。IllustStudioそのものは終了していないので、キャンバスに描いている絵は保持されています。念のため[読み込み]→[POSE STUDIO]で呼び出しを行う前に、キャンバスをファイル保存します。
POSE STUDIOが起動します。IllustStudioのキャンバスは緑色の枠内です。IllustStudioで描画していた内容がPOSE STUDIOの操作画面の奥に表示されていることを確認します。
POSE STUDIOがすでに起動している状態ではIllustStudioから[読み込み]→[POSE STUDIO]の操作を行うことができません。必ずあらかじめPOSE STUDIOを終了してから作業を行います。
2.POSE STUDIOでモデルを表示
起動したばかりのPOSE STUDIOにはモデルが1体表示されています。
起動後に表示されるモデルは男性の標準モデルです。
モデルを変更したい場合は[ファイル]メニューから[デフォルトモデルの追加]を選び、必要なモデルを選びます。
不必要なモデルはモデルレイヤーでモデルを選択して、[ファイル]メニューから[モデルを削除]または[モデルを削除]ボタンをクリックして削除します。
3DCGの心得があればモデルを自作することも可能です。また、CLIPサイトなどから様々なモデルをダウンロードできます。
ダウンロードしたモデルは[ファイル]メニューから[モデルを追加]または[モデルを追加]ボタンでモデルを呼び出せます。
[4]ポーズを呼び出す
1.ポーズライブラリを操作する
[ポーズライブラリ]にあるポーズを選んで、モデルにポーズを取らせることができます。
[ポーズライブラリ]が表示されていない場合はメニュー[ウィンドウ]から[ポーズライブラリ]を指定(ショートカットは[F5]キー)して表示します。
2.ポーズライブラリのボタン
今回は走っているポーズを作ります。POSE STUDIOには初期状態で走る動作のポーズがたくさん登録されているので、[ポーズライブラリ]から検索します。その際、ボタンを活用するともっと便利に検索できるようになっています。
検索のためのボタンをクリックして、探したいポーズを指定します。
・[プリセット]はPOSE STUDIOにあらかじめ登録されているポーズ
・[ユーザー]はユーザー作成のポーズ
・[全身]は全身のポーズ
・[ハンド]は手のひらモデルのポーズ
を表示します。
3.ポーズライブラリの検索
文字による検索は[検索ボックス]に必要な文字を入力します。今回は走っているポーズを探したいので検索窓に「走る」と入力します。ポーズライブラリ一覧に「走る」というキーワードで検索されたポーズが一覧できます。
検索ボックスに入力したキーワードを頻繁に利用する場合は検索ワードをボタン化して登録できます。検索ボックスに文字が入力されている状態で[+]バーをクリックすると、検索ワードボタンが追加されます。
このボタンを削除するときはボタン上で右クリックして、メニュー[ブックマーク削除]を選択します。
今回は[プリセット]に用意されている[内股で走る左前]を呼び出しました。
[5]アングルを調整する
今回はプリセットで用意されたポーズをそのまま使うので、カメラのアングル、つまり「カメラの「角度」や「位置」を調整します。
1.カメラを調整する
[ツール]パレットから[カメラ]ツールを選択して、操作画面をドラッグします。
[カメラ]ツールを選択中は、3Dのモデルではなく、「カメラ」が移動します。自分がカメラマンになったときのことを想像してみましょう。カメラの位置が動くと、人物だけではなく、背景も一緒に動きますね。[カメラ]ツールを選択してドラッグすると、モデルの足下のグリッドも一緒に回転しています。
2.カメラの移動調整
カメラの移動方法の主たるものを紹介します。
■カメラの回転
ドラッグするとカメラが回り込みます。360°回転します。
■カメラの前後移動
[Shift]キーを押しながら画面上を上下にドラッグすると、カメラが前後に移動します。マウスの右ボタンを押しながら上下にドラッグしても同様の操作が行えます。
■カメラの移動
[Space]キーを押しながらドラッグすると、カメラが上下左右に移動します。マウスのホイールボタンを押しながらドラッグしても同様の操作が行えます。
[移動]ツールを選択している状態でも、モデルの外をドラッグするとカメラの回転/移動を行えます。しかし、誤ってポーズまで変更してしまう恐れがあるので、ポーズを修正する必要が無い場合は[カメラ]ツールを利用した方がトラブルが少なくなります。
間違ってポーズを変更してしまった場合はメニュー[編集]から[取り消し](ショートカット[Ctrl]+[Z]キー)を実行するとポーズを元に戻すことができます。
3.カメラの水平方向回転
カメラを水平方向に回転させる場合は[ロール]のスライダーを操作します。
4.パースの調整
パースのきつさを調整します。
■パースが弱い状態
足下のグリッドの角度が緩やかになっていることに注目します。
パースが弱い=遠くから望遠レンズでズーム撮影している状態です。
■パースが強い状態
足下のグリッドの角度がきつくなっていることに注目します。
パースが強い=近くで広角(ワイド)レンズで広角撮影している状態です。パースの強さを調整することによって、カメラレンズの望遠/広角の効果を再現できます。
[6]シーンを保存する
作成したモデルのポーズとアングルの組み合わせ(シーン)をファイルに保存しておきます。保存したシーンファイルを読み込めば、同じポーズ、アングルを再現できます。
[ファイル]メニューから[シーンを保存]を選ぶと、シーンファイルを保存します。シーンファイルにはモデルのポーズやアングルなどPOSE STUDIOで設定した内容がそのまま保存できます。
保存されたシーンファイルは[ファイル]メニューから[シーンを開く]を選択、シーンファイルを呼び出して構図を再現します。
[7]IllustStudioへ書き出す
モデルのポーズとアングルが決まったら、[ファイル]メニューから[書き出し]を選択します。
POSE STUDIOを単体で使用している際は[書き出し]を行うと画像ファイル保存のダイアログが表示されます。しかし、IllustStudioから呼び出された場合、画像ファイル保存は行われず「画像の書き出しが終了しました」という終了メッセージのみ表示されます。
[OK]をクリックすると書き出し作業は終了します。[ファイル]メニューから[終了]を選択して、POSE STUDIOを終了します。引き続きIllustStudioの操作画面が表示されます。
[8]IllustStudioでモデルを参照しながら描画する
IllustStudioにPOSE STUDIOで作成したモデルの様子が取り込まれています。
■IllustStudioのレイヤーパレット
IllustStudioにはモデル画像の登録された新しいレイヤーが用意されています。この画像を参照しながら人物を描きます。
3Dのモデルをなぞるのではなく、自分の描きたいキャラクターを優先できるように描いていきます。時々3Dモデルの表示を消しながら描くのも手です。
IllustStudioとPOSE STUDIOの連携をスムーズできるように、背景と人物のバランスを考えてPOSE STUDIO上で調整を行っておくと、その後の作業がスムーズに進みます。
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