ツールパレットをカスタマイズする

提供者 : セルシス    更新日 : 2015/06/30   
閲覧数 : 12238回 総合評価 : 2件
使用したバージョン:IllustStudio Ver.1.2.0

IllustStudioの[ツール]パレットは、より自分が使いやすいようにカスタマイズを行うことが可能です。[ツール]パレットを「自分専用」にしてみましょう。

■カスタマイズ例より

[1]ツールパレットについて

1.ツールパレットの表示


[ツール]パレットは、IllustStudioで作業する際に利用するツールを呼び出すためのパレットです。
初期起動時に選択したウィンドウレイアウトによって、下図のように表示が変わります。
※[ツール]パレットが表示されていない場合は、[パレット]メニュー→[ツール]を選択すると表示されます。


また、初期起動時だけでなく、[ウィンドウ]メニュー→[ウィンドウレイアウトを再選択]でレイアウトを再選択した場合も、選択したレイアウトによって[ツール]パレットの表示が変わります。
※[ウィンドウレイアウトの再選択]を実行すると、[ツール]パレット、ツールバー、パレットのリブ構成等の設定が初期化されます。


2.ツールオプション・ツールセットの表示


[ツール]パレットのツールアイコンは、クリックしてツールを選択するだけでなく、それぞれのツールの[ツールセット]や[ツールオプション]を表示させることができます。

■ツールセットの表示
ツールアイコンを長押しすると、[ツールセット]が一時的にポップアップ表示されます。ポップアップ表示を解除するには、同じツールアイコンをもう一度クリックするかキャンバスウィンドウ内をクリックすると消えます。


■ツールオプションの表示
ツールオプションを分離している場合は、ツールアイコンをダブルクリックすると、[ツールオプション]が一時的にポップアップ表示されます。[ツールオプション]を分離していない場合は、[ツールセット]がポップアップ表示されます。

[ツールオプション]設定は下記で変更できます。

・ツールオプションが分離されていない場合
[ツールセット]パレットで設定を変更できます。[ツールセット]パレットから設定を変更したいツールセットを選択し、もう一度同じツールセットをクリックすると[ツールオプション]が表示されます。


・ツールオプションが分離されている場合
[ツールオプション]パレットで設定を変更できます。


3.リブの移動


[ツール]パレット内のツールは、[リブ]とよばれるカテゴリに分類されています。

[リブ]は②のようにリブ内のツールアイコンがすべて表示されている状態と、③のように重ねて表示されている状態(「タブ化」といいます)があります。


「タブ化」されているリブは、グリップ(リブのタイトル部分)をクリックするとリブ内のツールアイコンが前面に表示されます。
タブ化されたリブは、リブのグリップをドラッグすることでリブ表示にしたり、位置を移動したりできます。


(1)タブ化されているリブのグリップをクリックします。

(2)そのままリブとリブの間にドラッグします。タブ化されていないリブも同様に移動できます。


また、グリップをドラッグする際に、ほかのリブのグリップ下に移動すれば、リブがタブ化されてパレットをコンパクトに表示できます。


4.ツールアイコンの移動


[Ctrl]キーを押下しながらツールアイコンをドラッグすると、[ツール]パレット内でアイコンを移動できます。


[Ctrl]キーを押下しながらツールアイコンをドラッグし、リブとリブの間にドロップすると、新しいリブを作成した上でツールアイコンが移動します。


5.ツールアイコンの削除


必要のないツールアイコンは、[ツール]パレットから簡単に削除できます。

(1)[Ctrl]キーを押下しながらツールアイコンをドラッグ、[ツール]パレットの外側にドロップします。


(2)下図の確認ダイアログが表示され、ここで[はい]を選択すると、[ツール]パレット上のツールアイコンが削除されます。



6.ツールセットの追加


[ツール]パレットには、ツールだけでなく、[ツールセット]も追加できます。

[ツールセット]パレットにある任意のツールセットを選択し、そのまま[ツール]パレットの任意の場所へドラッグすると、ツールパレットにアイコンが追加されます。


[2]ツールパレットのカスタム

[ツール]パレットの左上部にある[メニュー表示]をクリックすると[ツールパレットのカスタム]・[リブパレットの表示設定]が表示されます。


1.ツールパレットのカスタム


[メニュー表示]から[ツールパレットのカスタム]を選択すると、[ツールパレットのカスタム]ダイアログが表示されます。
このダイアログで、任意のツールやコマンドの追加、リブの追加・削除やリブ名の変更ができます。


ダイアログの上部で各ツールやメニューのコマンドが選択できます。

(1)必要なツールやコマンドを選択します。
(2)追加したいリブを選択します。
(3)[追加]ボタンをクリックします。


(4)[要素]に追加されたことを確認したら、ダイアログ下部の[OK]ボタンをクリックして登録を完了します。
(5)[ツール]パレットに、[ツールパレットのカスタム]ダイアログで登録したコマンドが追加されました。


[ツール]パレットに登録できるのはコマンドやツールだけでなく、[ツールセット]に登録されているツール設定内容そのものも含まれます。


[ツールパレットのカスタム]ダイアログ上部にある、[ツール]タブを選択すると、登録できるツール一覧が表示されます。右側にある[ツールセッ ト]で選択する内容によって、初期状態で登録されているような[ツール]そのものを登録するか、個別の[ツールルセットの内容]を登録するか選べます。

[ツールセット]で[(選択なし)]を選択すると、ツールそのものを登録します。
それ以外の内容を選択すると、[ツールセット]の内容を個別に登録します。


2.[ツールパレットのカスタム]ダイアログ詳細


[ツールパレットのカスタム]ダイアログの機能を解説しておきましょう。


①選択した[リブ]を作成、削除、または名前を変更します。
②選択した[要素(ツールやコマンド)]を削除します。
③選択した[要素(ツールやコマンド)]の名前を変更します。
④登録されている[要素(ツールやコマンド)]の順番を上下に移動します。
⑤ツールアイコンが表示されます。背景色の変更や自分で準備した画像に変更できます。
⑥[リブ表示]:ツールの表示方法をリブごと変更します。


・[アイコンと文字]
アイコンの横にツールやコマンドの名前が表示されます。

・[アイコン]
アイコンだけが表示されます。

・[文字]
ツールやコマンドの名前が文字だけ表示されます。

また、[ツールパレットのカスタム]ダイアログ下部にある[色選択リブの表示]にチェックを入れると。


[ツール]パレットの下部に、メインカラー、サブカラー、透明の色選択リブが表示されます。


[3]リブパレット表示設定

[ツール]パレットの左上にある[メニュー表示]から設定できる、[リブパレット表示設定]の詳細を紹介します。

■[一括設定]
[一括設定]では[ツール]パレットに表示されているすべてのリブの表示設定を一括で行います。


①グリップに表示される情報を選択します。


②最小化
最小化ではアイコンは表示されません。下図Aをクリックするとリブごとのツール一覧がポップアップで表示されます。Bの部分をダブルクリックするとリブ内にアイコンが表示される状態に戻ります。


③グリップの表示される場所を指定します。
[左グリップ]はグリップを左側に、[右グリップ]はグリップを右側に表示します。


■各リブの表示設定メニュー
リブごとのメニューも[一括設定]とほぼ同様ですが、[表示]の項目が増えています。この項目は、チェックを外すと、リブそのものが非表示なり、[ツール]パレットに表示されなくなります。


■グリップを右クリックして表示されるメニュー
グリップ上で右クリックすると、メニューが表示されます。
これらは[パレットメニューのカスタム]ダイアログで設定できる内容の一部です。普段の操作はグリップの右クリックメニューで操作できる内容で事足りるため、より深くカスタマイズをしたい場合に、[パレットメニューのカスタム]ダイアログを開くといいでしょう。


[4]使いやすい[ツール]パレットのカスタマイズ例

1.作業工程をメインにしたカスタマイズ例-工程ごとにリブを作る


[ツール]パレットに登録できるツールは、ツールそのものと、[ツールセット]内の設定の2種類あります。これらの特性を生かして、[ツール]パレットへの登録内容例を紹介します。下描きから着彩まで、自分に必要なツールだけを選択して、リブにまとめます。

作業の流れごとに、リブを選択して自分が普段使うツールを選びやすく工夫します。
作業手順ごとにリブを分けると、ツールを探す手間が少し省けるようになります。

(1)[[ツール]パレットのカスタム]ダイアログで、作業工程ごとに[下描き用][清書用][着彩]の3つのリブを追加します。

(2)次に、必要なツール群を登録します。
[ツールパレットのカスタム]ダイアログの中央にある[▼追加]ボタンをクリックすると、選択したリブにツールが登録されます。同じリブに複数のツールなどを登録できます。


(3)ツール設定を登録すると、アイコン画像やアイコン背景色を変更できます。


ひとつのリブに同じツールを複数登録すると、初期設定のアイコンでは見分けがつかなくなるため、背景色やリブ表示を変えるだけでも見やすくなります。

描画系ツールには、予め背景色が設定されていますが、自分なりの色分けで統一しておくと、ツールを選びやすくなります。

POINT

ツールアイコン画像について


アイコン画像は横22ドット縦20ドットのBMP・JPEG・PNG・TIFF・PSD・Targa形式のファイルを読み込めます。


IllustStudioの[ドットペン]ツールなどでアイコンを作成して、任意のフォルダに保存します。
一度読み込んで登録したアイコン画像ファイルは削除してもIllustStudioに登録されたまま表示されます。


初期設定の[ツール]パレットで使用されているアイコン画像は、イラスタを初期設定のままインストールした場合C:\Program Files\CELSYS\IllustStudio1.0\Settings\Iconフォルダに保存されています。

自作のアイコンを作成する場合は、これらを参照するとよいでしょう。ただし、元から保存されているIconファイルなどを変更/削除してしまわないように注意が必要です。


(4)このように、[下描き用][清書用][着彩]のそれぞれのリブを作り、そこに必要なツールとツール設定を登録しました。

[下描き用]
[清書用]

[着彩]

2.頻繁に使うツールだけを集めるカスタマイズ例-ツールの仕分けとリブのタブ化


初期設定で[ツール]パレットに登録されているツールの中にも、作業をするうちに頻繁に使うツールとそうでないツールというのが出てくると思います。

自分が頻繁に使うツールアイコンだけを集めた「自分用リブ」を作成して、それ以外のツールアイコンをすべてもう一つの「あまりつかわないリブ」に登 録してからタブ化しておきます。[ツール]パレットからツールを消してしまうと再度登録するのは面倒ですが、仕分ておくだけなら[Ctrl]キー+ドラッ グで簡単にツールを移動できます。


また、リブごとに普段使わないツールアイコンを待避させるリブを作れば、リブでツールを分類した使いやすさと、パレットの表示の小型化を両立できます。

各リブに登録されているアイコンで頻繁に使わないものは[サブ描画]リブを作成、そちらに登録して、リブを元の[描画]リブに重ねます。


こうすると、[ツール]パレットは小さくなりましたが、ジャンルごとのリブ構造も利用できます。


3.作業スペースを増やすカスタマイズ例-[ツール]パレットを横長に変形させる


リブごとにツールアイコンは一覧表示できるようになっています。そこで、[ツール]パレットの形を変更して、使いやすい形にしてみましょう。

[ツール]パレットを横長にしてみます。


[ツール]パレットのアイコンがスマートにまとまりました。

ノートPCなどでイラスタを使用中など、ディスプレイの表示ピクセル数に制約があり、縦に長すぎる[ツール]パレットはすべてを表示できなくなる場 合があります。しかし、ワイド画面などのディスプレイであれば、横方向の表示範囲は広く、より[ツール]パレットを邪魔にならない場所に移動できます。

リブを2つにまとめた場合、すべてのツールアイコンを表示しても、この大きさにまとまります。


さらに、2つのうちのひとつをタブ化すれば一列で表示できます。


ディスプレイの使用状況にあわせて、より使いやすく[ツール]パレットもカスタマイズしてみましょう!

POINT

ワークスペースを保存する


ワークスペースを保存すれば、登録したワークスペースごとに[ツール]パレットの登録内容も切り替わります。作品のタッチごとに、ペンなどのツール設定を使い分けるためにもこの機能は有効です。

[ウィンドウ]メニュー→[ワークスペースに登録]で、現在のパレット配置や[ツール]パレットの登録内容を10種類まで登録できます。設定を呼び出す際はメニュー[ワークスペースの読み込み]で、必要なワークスペースを呼び出します。

コメント
翠河 2014/04/01 08:24
勉強になります