第2回「風車を回す」アニメーションを作る PaintMan(彩色)編
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彩色工程では、RETAS STUDIOのPaintManを使って着色します。
前回作成(書き出し)したデータがない場合は以下のサンプルデータ「練習-001-001-0001(彩色前)」をお使いください
サンプルデータ
(1)セルの準備
PaintManの初期画面です。
(1)[ファイル]メニューから[開く]→[カットフォルダ]で、STYLOSから書き出したカットフォルダを開きます。
(2)[フォルダの参照]で、対象のフォルダを選択します。
※今回ダウンロードしたサンプルフォルダを使用する場合は「練習001-001-0001(彩色前)」を選択します。
(3)[ファイルブラウザ]の[画像]タブで内容を表示します。
1枚目の画像をダブルクリックして開きます。
(4)セルを開いて確認します。
スキャナで取り込んだ画像と違って、基本的にSTYLOSで作画した画像に汚れ等はありません)
(2)色の準備
(1)[ウィンドウ]メニューから、[カラー]パレットを表示します。
(2)早速、色見本の設定をしましょう。
デフォルトの黒色から[HSV]の[V]値を「95」にします。
この限りなく白色に近い「灰色」を、アニメーション彩色では「白色」の代わりとして使います。
(3)キーボードの[Alt]キーを押しながら空いている[カラーボックス]をクリックして作成した描画色を登録します。
(4)同じ要領で、前の「灰色」の影色(H=0,S=0,V=70)を作成して、[カラーボックス]に登録します。
同じ要領で、「オレンジ色」の明色(H=30,S=75,V=95)を作成して、[カラーボックス]に登録します。
その一つ下に、「オレンジ色」の影色(H=30,S=75,V=70)を作成して、[カラーボックス]に登録します。
同じ要領で、「みどり色」の明色(H=150,S=50,V=90)を作成して、[カラーボックス]に登録します。
その一つ下に、「みどり色」の影色(H=150,S=50,V=60)を作成して、[カラーボックス]に登録します。
同じ要領で、「あずき色」の明色(H=330,S=90,V=80)を作成して、[カラーボックス]に登録します。
その一つ下に、「あずき色」の影色(H=330,S=90,V=50)を作成して、[カラーボックス]に登録します。
これで、使用する色の準備が整いました。
(3)セルの彩色
1.羽の彩色
(1)[ウィンドウ]メニューから[ツールオプション]パレットを選択して表示します。
(2)[ツール]パレットの[フィル]ツールと、[カラー]パレットに登録してある「灰色」の影色を選択します。
[ツールオプション]パレットで、「含み塗り」の「青色」にチェックを入れます。
[セル]ウィンドウで、「紙の内側」にあたる部分をクリックして「灰色の影色」を塗ります。
(3)同様に、「灰色の明色」を塗ります。
(4)同様に、「オレンジ色の影色」→「オレンジ色の明色」の順で色を塗ります。
これで、セルは塗り終わりました。
他の白色に見る部分は、コンポジット(撮影)時に「透明色」として扱われます。
(6)[ファイル]メニュー→[保存]でセルを保存します。
2.軸の彩色
(1)[ファイルブラウザ]で次のセルを開きます。
「風車」の「軸」の部分です。
(2)羽部分と同様に、[フィル]ツールで「みどり色の影色」と「みどり色の明色」を塗ります。
(3)塗り終わったら[ファイル]メニュー→[保存]を実行し、セルを保存します。
3.留め具の彩色
(1)[ファイルブラウザ]で次の[セル]を開いて、同様に「あずき色の影色」と「あずき色の明色」を塗ります。
(2)塗り終わったら[ファイル]メニュー→[保存]を実行し、セルを保存します。
(4)背景の彩色
さて、セル素材は完成ですが、大事な背景画がありません。
簡易的な背景画を、PaintManで作成しましょう。
(1)[ファイルブラウザ]で空欄をダブルクリックし、新規セルを開きます。
(2)[ツール]パレットの[グラデーション]ツールを使います。
(3)[カラー]パレットで「空色の開始色」になる「濃い青(H=240,S=80,V=100)」を選択します。
[ツールオプション]パレットで左側の[カラーポインタ](三角マーク)をクリックして、下の[描画色ボックス]をクリックします。
これでグラデーションの片側が濃い青になります。
(4)[カラー]パレットで「空色の終了色」になる「薄い青(H=240,S=30,V=100)」を選択します。
[ツールオプション]パレットで右側の[カラーポインタ](三角マーク)をクリックして、下の[描画色ボックス]をクリックします。
(5)[グラデーション]ツールで、[セル]ウィンドウを上から下に、縦方向にドラッグします。
(6)全面にグラデーションが掛かりました。
(7)[カラー]パレットで、「明るい灰色」を選択します。
(8)[ツール]パレットで、[ブラシ]ツールを選択します。
[ツールオプション]パレットの設定は以下の通りです。
(9)グラデーションで描画した[セル]ウィンドウに、「雲模様」を描き加えます。
(10)中の部分もそのまま[ブラシ]ツールで塗ります。
(グラデーションがかかっている部分だと、[フィル]ツールではうまく塗れない場合もあります。)
(11)少し遠くの「雲模様」もアレンジして描き加えます。
(12)塗り終わったら、保存してセルを閉じます。
これで、コンポジット(撮影)素材が整いました。
次回はこれらの素材を動かしてアニメーションに仕上げます。
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