5.カメラの操作
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もう一度、ダウンロードしたレーサーのデータを読み込みなおしてください。
コミスタやイラスタが作り出している3D仮想空間を[3Dワークスペース]と呼びます。このスペースには前述したとおりカメラが常に存在しています。
もしこの仮想空間の中に入り、真上から見下ろす事ができたら、ちょうど次のように見えるはずです。
画面上に現れているバイクの画像は、パソコンの中にいる優秀なカメラマンによって撮影されたものだという事です。これはリアル世界のカメラの概念とまったく同じです。
例えばカメラマンが下図のように少し右側に移動したとしましょう。
そうすると撮影される画像も以下のようになりますね。
このカメラマンの移動をコミスタやイラスタで行う手順を説明しましょう。
[カメラ]マニピュレータ操作手順
①[3Dワークスペースプロパティ]で[カメラ]を選択します。
②そうするとバイクの上に赤いクロスと青いクロスが出現します。これがカメラ用のマニピュレータです。
③青い矢印をつかんで右側に移動してみましょう。
④そうするとバイクの撮影アングルが変わるはずです。バイク自体の向きを変えるのに似ていますが、撮影者を移動させるのと、バイク自体の向きを変えるのでは根本的な部分が異なるという事です。
⑤今度は赤いクロスを右方向に動かして見ましょう。
⑥青いクロスではバイクのアングルが大きく変わったのに対して、赤いクロスの移動はまっすぐ横に移動したような結果になりましたね。
⑦つまり青いクロスを操作するとカメラマンは移動しながら撮影の向きを変える事になります。赤いクロスではカメラマンはそのままの向きで蟹歩きしたような状態になります。
カメラは[3Dワークスペースプロパティ]内で扱う
パソコンの中にいるカメラマンもリアル世界と同様に自分が写真にうつる事はありません。この性質上カメラマン自体を操作するにはマニピュレータを使用するよりも[3Dワークスペースプロパティ]で操作したほうが良いです。
では[3Dワークスペースプロパティ]内でカメラを操作してみましょう。
[3Dワークスペースプロパティ]でのカメラ操作
①カメラをクリックします。さきほどクリックしているとは思いますが、念のために確認してください。右側のスライダーに注目してください。バイクの時と違い、[前後]がなくなり、代わりに[距離]スライダーが使えるようになっています。
②[距離]スライダーを右側にスライドしてみましょう。バイクは遠くへ行くはずです。これはつまりカメラマンがバイクから遠ざかったからですね。
③逆に[距離]スライダーを左にスライドしてみましょう。バイクがぐっと近づいてきました。もちろんこれはカメラマンがバイクに接近したためです。
[3Dワークスペース]に読み込まれた被写体とカメラの関係がリアル世界にそっくりの仮想空間である事が理解していただきましたか。今一理解できなかった方も3Dとは絵をぐるぐるどんな方向にも回せる程度に思っていただいて、問題ありません。
今回のようにバイクが一台の場合には、カメラを操作する事とバイクを操作する事に見た目上さほどの差はありません。
大きな違いが出てくるのは2つ以上の3Dデータを読み込んだ時です。例えばバイクの後ろに建物を置いた時にカメラの意味がもっと重要になってきます。これに関しては連載中に説明しましょう。
ここまで来れば、あなたの描くキャラクターの背景に立ち並ぶビルをダイナミックに配置する事はもうすぐです。次回はもう一歩だけ進んでみましょう。
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