2.新規作成・ネーム

提供者 : セルシス    更新日 : 2018/12/05   
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使用したバージョン:CLIP STUDIO PAINT Ver.1.5.6
※本講座はDEBUT版ではご利用いただけない機能を使用しています。

マンガの下描きの前に、ネームを描きます。ネームとは、おおまかな絵でストーリーや構図といった内容を固めるために描くものです。

[1]準備・新規ファイルの作成
[2]ネーム用レイヤーの設定
[3]ネームの描画
[4]ネームの完成

[1]準備・新規ファイルの作成

最初に、モノクロマンガに適した設定で新しいキャンバスを作成します。

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[ファイル]メニュー(Mac OS X版は[CLIP STUDIO PAINT]メニュー)→[環境設定]→[定規・単位]を選択すると、用紙やブラシサイズなどの単位を[px]または[mm]に変更できます。[単位]の[長さの単位]を、使用したい単位に設定し、[OK]をクリックします。


1. [ファイル]メニュー→[新規]を選択します。
[新規]ダイアログの[作品の用途]から、[コミック]を選択します。サイズなどを設定し、[プリセット]から[A4判モノクロ(600dpi)]を選択します。その他の設定は、下記のように設定しました。



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EXでは、複数ページの漫画作品を作成できます。その場合は、[複数ページ]をオンにして、ページ数を指定します。
詳しくは、『作品を描くその前に』→『4.ページ管理【EX】』を参照してください。


2. [OK]をクリックすると、キャンバスが作成されます。



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表現色とは

表現色とは、ファイルやレイヤーの中で何種類の色を扱えるかを表す用語です。 CLIP STUDIO PAINTでは、レイヤーごとに、モノクロ、グレー、カラーの3種類の表現色を設定できます。下図は、同じ設定の[デコレーション]ツールで、表現色がそれぞれ「カラー」、「グレー」、「モノクロ(描画色:黒・白)」のレイヤーに描画した場合の例です。



表現色は、[新規ラスターレイヤー]ダイアログや[レイヤープロパティ]パレットなどで設定できます。



また、[新規]ダイアログの[基本表現色]を設定しておくと、キャンバスに新規レイヤーを作成するときに、自動的に設定した表現色のレイヤーが作成されます。



モノクロ

1種類または2種類の色と、透明を扱える表現色です。完全な2階調のデータ(2値画像)を作成できます。設定によって、描画色(レイヤーで扱う色)を黒と透明、白と透明、黒と白と透明に切り替えられます。

モノクロ印刷用のマンガ原稿を作成するときは、表現色を「モノクロ」にしておくことをおすすめします。



レイヤーの表現色をモノクロにすると、アンチエイリアスや階調のある描画ツールで描画しても、2値データとして描画されます。また、黒・白・透明以外の色を用いて描画した場合は、濃い色は[黒]、薄い色は[白]で表示されます。

モノクロ印刷用に階調のある表現をしたい場合は、表現色がグレーやカラーのレイヤーに描画してから、[レイヤープロパティ]パレットの[トーン]を有効にします。トーンに変換することで擬似的に階調のある表現ができます。

グレー

256色の無彩色を扱える表現色です。
黒と透明、白と透明、黒と白の組み合わせを設定でき、それぞれ256段階に混色した色を使用できます。
階調のある白黒画像や、Webサイトなどのディスプレイ上で表示するモノクロ画像で使用します。



カラー

およそ1677万色を扱える表現色です。
人間の目で区別できるほとんどすべての色を扱えます。カラーイラスト、カラーマンガなど、有彩色の画像で使用します。

レイヤーアイコンについて

モノクロ、グレー、カラーのレイヤーには、下図のレイヤーアイコンが表示されます。
モノクロ、グレーのアイコンの右下の四角は、使用している描画色を表します。



ただし、[基本表現色]に設定した色は、[レイヤー]パレット上のレイヤーにアイコンが表示されません。


[2]ネーム用レイヤーの設定

初期設定のラスターレイヤーをネームや下描きなどを描画するのに最適な設定に変更します。

レイヤー名の変更

[レイヤー]パレットで、「レイヤー1」のレイヤー名をダブルクリックして、レイヤー名を「ネーム」に変更します。



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パレットが表示されていない時は[ウィンドウ]メニューでパレットを表示できます。


表現色とレイヤーカラーの設定

初期設定の表現色[モノクロ]のレイヤーでは、黒か白の2色しか描画できません。ラフを鉛筆のような濃淡のあるタッチで描画するために、レイヤーの表現色を変更します。また、ネームとして描画した線の見分けがつきやすいように、[レイヤーカラー]で色を変更します。

1. [レイヤープロパティ]パレットの[表現色]から[グレー]を選択します。



2. [レイヤープロパティ]パレットの[レイヤーカラー]をクリックします。
[レイヤーカラー]は、レイヤー内に描かれた内容がすべて指定した色で表示される機能です。オンにすると、グレーで描画した内容が代替色の青色で表示されるようになり、描画内容の見分けがつけやすくなります。



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レイヤーカラーの編集

[レイヤープロパティ]パレットで[レイヤーカラー] をオンにすると、代替色を指定できます。カラー表示部をクリックすると、選択中の描画色に設定できます。[▼]アイコンをクリックすると、色を選択するダイアログが表示され、色を設定できます。色を設定すると、レイヤーの表示が、設定した色に切り替わります。描画内容ごとに色を変えれば区別をつけやすくできます。




下描きレイヤーの設定

[下描きレイヤー]に設定すると、レイヤーを表示していても選択や塗りつぶし時に、参照先から除外できます。また、印刷や書き出しの対象からも外せます。

[下描きレイヤー]は、[レイヤー] パレットで「ネーム」レイヤーを選択し、パレット上部にある鉛筆マークの[下描きレイヤーに設定] アイコンをクリックして設定します。



[3]ネームの描画

キャンバスに表示されている「裁ち落とし枠」、「仕上がり枠」、「基本枠」を踏まえ、[鉛筆]ツールと[消しゴム]ツールを使い、ネームを描きます。

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ネームや下描きの基本的な描画方法について詳しくは、『イラストを描いてみよう基本編』→『2.ラフ・下描き』を参照してください。


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印刷・製本時に表示される範囲

下図の緑色の枠を「裁ち落とし幅」といいます。内側の線が「仕上がり枠」といい、印刷時に表示される範囲を示します。外側の線を「裁ち落とし枠」といい、印刷・断裁時にずれが発生した場合の予備の領域を示します。
「仕上がり枠」より内側にある枠は、「基本枠」といい、コマの基準になる枠です。



本は「仕上がり枠」に合わせて裁断しますが、ミリ単位でズレが生じる場合があります。そのため、予備としてこの「裁ち落とし幅」が設けられています。ページの端まで絵が入る場合は、「裁ち落とし幅」いっぱいに描画してください。
また、必ず印刷したい内容は「仕上がり枠」より内側に描画してください。ただし、綴じ位置など製本の仕様によっては、印刷した内容が見えなくなる場合があります。そのため、セリフやキャラクターの表情などの大事な内容は、「基本枠」より内側に描画しておくと安全です。



[4]ネームの完成

描いたり消したりを繰り返して、徐々にネームを仕上げていきます。ネームが完成しました。



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トンボと基本枠は、[表示]メニュー→[トンボ・基本枠]を選択すると、表示・非表示を切り替えられます。


コメント
hitsu4 2016/01/07 10:14
事故解決しました EXで同じ作業をした場合に表示されるのはキャンバスではなくて、ページ管理ウインドウなんですね
hitsu4 2016/01/07 10:05
自動的に新規レイヤーが作成されるって書いてありますけど、作成されないんですが... レイヤーアイコンも表示されませんし この説明見て分かる人はもとからスムーズに使えてる人だけなんじゃないですかね
zat 2015/04/14 12:05
アナログから入った人にはコマ枠の概念って難しいかも
onimusume999 2015/01/11 20:02
わかりやすいです
めい0511 2014/06/05 05:31
なるほど