2.主線

[1]ラフの作成
[2]主線
[3]バランスを見る
[4]主線はパーツごとに分ける
[5]線の修正
[6]主線の完成

[1]ラフの作成

ラフは特に難しい事は考えずに、好きなブラシで描いていきましょう。
私の場合、イメージを掴みやすくするために、この段階でおおまかに色を乗せておきます。

ラフも線と塗りそれぞれ、大体のパーツごとにレイヤーを分けておきます。

　　 　　

[2]主線

主線を描いていきます。
私の場合、絵全体を柔らかく仕上げていきたいので、主線はデフォルトで用意されている[ペン]ツールを使いません。
『1.キャンバスとブラシの設定』で設定した「カスタムペン」を使用して描いていきます。

主線を描くポイントは、メリハリを付けることがキャラとしての存在感を出す秘訣です。
例えば顔周りの輪郭線は強い印象で引いていきます。
逆に髪の毛先とかは細く繊細な印象で引いていきます。

ラフを下に薄く敷いているのですが、線だけでなく塗りも薄く表示させておくと、完成図をよりイメージしながら主線を引いていくことができます。
線と塗りの表示の濃さはレイヤーそのものの[不透明度]や、ラフの上に白ベタのレイヤーを作って、その白ベタの[不透明度]で調整していきます。

　　 　　

[3]バランスを見る

時々、画面の表示を左右反転させて、バランスが崩れていないかを確認します。
ショートカットキーを設定しておけばワンタッチで確認できるので便利です。
実際に描いている絵のデータを反転させているのではなく、表示を左右逆転させているだけなので、描画処理も重くなりません。

[表示]メニュー→[回転・反転]→[左右反転]を選択すると、画像の表示が左右反転します。

　　 　　

[4]主線はパーツごとに分ける

もうひとつ主線を描くポイントとしては、レイヤーを分けておくことで、例えば髪の流れを描くとき、身体部分に重なるのを気にせずにストロークできるので気持ちの良い線になります。
重なった部分は、後から下になっているほうのパーツの線画を[消しゴム]ツールで消せば良いです。
また、あえて重なりを残したまま描いていくことで、本来は隠れているはずの身体のラインも描く必要が出てくるため、バランスが崩れていたりするのに気づきやすく、説得力のある線が引けます。

線画部分のレイヤー構造です。

　　 　　

[5]線の修正

足にかかっているフリルが少し短く感じましたので、修正します。
[消しゴム]ツールで消して描きなおしてもよいのですが、せっかく描いたのにやり直すのは時間がかかるので、[選択ペン]ツールを使用して強引に修正してみましょう。

[ツール]パレットから[選択範囲]を選び、[サブツール]パレットの[選択ペン]を選びます。

修正したい部分の線画のレイヤーを選択し、上から塗っていきます。そうすると、塗った部分に選択範囲が作成されます。続けて塗っていくと、選択範囲が繋がっていきます。

[ツール]パレットから[レイヤー移動]ツールを選び、選択した範囲の線画を動かします。

画面をドラッグしてずらすと隙間ができますので、選択範囲を解除し、[ペン]ツールで線を描き足して修正完了です。

手も同様に角度を修正します。
フリルと同様に[選択ペン]で選択範囲を作成します。

今度は移動ではなく回転ですので、[拡大・縮小・回転]を使います。
[拡大・縮小・回転]は、下記の方法で実行できます。

・[編集]メニュー→[変形]→[拡大・縮小・回転]を選択する。
・ショートカットキー[Ctrl]+[T]キーを押す。
・選択範囲があるときにでてくる選択範囲ランチャーから、[拡大・縮小・回転]を選択する。

[拡大・縮小・回転]を選択すると、マウスカーソルの表示が変わります。キャンバス上をドラッグすると、選択範囲内の画像が回転します。

画面をドラッグしてずらすと隙間ができますので、選択範囲を解除し、[ペン]ツールで描き足して修正完了です。

　　 　　

[6]主線の完成

紆余曲折しながら主線を引き終わりました。