2.ネームの作成とテキストの入力(ストーリーエディター)
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[1]ネームの作成
下準備が整ったら、ネームの制作を行います。
※ネームとは:おおまかな絵でストーリーや構図といった内容を固めるために描くものです。
(1)[レイヤー]パレットで、あらかじめ用意されているレイヤーを選択し、[レイヤープロパティ]パレットでレイヤーの表現色を[グレー]に変更してからネームを描いていきます。
※グレーのレイヤーはモノクロよりも滑らかに表示されるため、下描きなど完成原稿に反映しないレイヤーなどで使用することがあります。また、たとえグレーのレイヤーを完成原稿で使用していても、ペンの設定がモノクロ(アンチエイリアスのかからない設定)になっていれば影響はありません。
別途レイヤーを作る場合は、[レイヤー]メニュー→[新規ラスターレイヤー]を選択するか、または[レイヤー]パレット下部にある[新規ラスターレイヤー]ボタンをクリックして作成します。
POINT
[レイヤー]パレットなど、講座内で使用しているパレットが画面上にない場合は、上部[ウィンドウ]メニューから表示したいパレットを選択してチェックを入れると表示されます。
(2)次にツールパレットからをネームを描くときに使用するツールを選択します。今回は[ペン]ツールを使って作業していきますが、ネームに使用するツールはなんでもよいと思います。
(3)ネームを描いていきます。
セリフの位置やコマ割り、ポーズをざっくり決めます。アクションの場面なので、画面に動きが出るように、ナナメにコマを割っています。
(4)ネームを描き終えたら、[レイヤープロパティ]パレットで、[レイヤーカラー]を設定して色を変えます。
今回は水色にしました。これでこの上から行う下描きがやりやすくなります。
これでネームは完成です。
POINT
本講座で使用しているCLIP STUDIO PAINTはインターフェースの色を[濃色]に設定しています。
インターフェースの色は、[ファイル]メニュー→[環境設定]→[インターフェース]カテゴリの中の[カラー]で調整できます。
[2]テキストの入力
(1)セリフを打ち込みます。 [ツール]パレットから[テキスト]ツールを選択します。
(2)[ツールプロパティ]パレットを開き、フォントの設定をします。
[フォント]のプルダウンメニューから[ I-OTFアンチックStd B]を選択します。これは「イワタアンチック体B」というフォントで、CLIP STUDIO PAINTを購入するとダウンロードが可能になるマンガ用のフォントです。
※「イワタアンチック体B」は、EX / PRO版の各製品版限定特典です。DEBUT版ではご使用いただけません。
フォントサイズの設定は、今回は14ptで作成します。基本となるフォントサイズはこの時点で決めておくと後々楽になります。
仮に30Pの漫画を描いたとして、途中で基本のフォントサイズを変えようとすると、全ページ直さなければいけなくなり、修正するのが大変です。
(3)テキストを入力したい場所をクリックして、テキストを入力していきます。
※テキストツールの使い方について詳しくは、機能解説!トラの巻「テキストツールの使い方・基本編」「テキストツールの使い方・設定編」を参照してください。
ストーリーエディターを使ったテキストの入力【EXのみ】
テキスト・セリフだけのネームがある場合、[ストーリーエディター]機能を使うと一括で文字入力をすることができます。
(1)[ページ管理]メニュー→[テキスト編集]→[ストーリーエディターを開く]を選択します。
(2)[ストーリーエディター]が表示されたら、[ここにテキストを入力]の部分にテキストを入力します。
本講座は1ページのみの原稿ですが、複数ページのある作品ファイルの場合、すべてのページのテキストをここでまとめて入力し、ページの割り振りなどの管理ができます。※下図は、3ページある場合の例です。
セリフを分けたいときは、[Enter]キーを2回連続で押す(※)と、テキストボックスが分割されます。
※初期設定の場合は2回ですが、回数は[編集]メニュー→[環境設定]で変更できます。
(3)原稿用紙に戻るとテキストが作成されています。[オブジェクト]ツールで、位置を調整します。
次回は、コマ割りの工程を解説していきます。
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