2.線画を描く
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[1]線画を描く前の準備
[2]人物の線画
[3]背景の線画
[1]線画を描く前の準備
線画を描く前にレイヤーやレイヤーフォルダーを整理して準備をします。
(1)レイヤーフォルダーを作成し、前回描いたラフレイヤーをすべて選択して入れます。フォルダー名を「ラフ」に変更します。また、レイヤーフォルダーの不透明度を[12%]くらいに下げておきます。
(2)フォルダーの上層にレイヤーを作成し、レイヤー名を「人右」としました。
※レイヤーフォルダーを選択中に、フォルダーを閉じた状態で新規レイヤーを作成すると、フォルダーの外(上)にレイヤーが作成され、フォルダーを開いた状態だとフォルダー内に作成されます。
[2]人物の線画
キャンバス表示を[左右反転]や[右(左)回転]し、線を引きやすい角度に変えながら、[Gペン]サブツールで線画を描いていきます。
ペンの設定は、ペンの最小サイズを調整して、力を込めなくても線にほどよい強弱がつくよう何度も試し書きします。
※キャンバスの操作やショートカットについて詳しくはこちらをご覧ください。
※筆圧は[ファイル]メニュー→[筆圧検知レベルの調整]から調整できます。
ラフで全体のバランスをとってあるので、線画は端から描き込んでいきます。
■人物の線画を描くときに気を付けていること
自分の場合、つい綺麗な線を描こうとして勢い良く描いてしまいがちなんですが、あえてゆっくりと丁寧に線を引いていって、あとからなめらかにしたい部分を描きなおすという手順で描いています。
そうして有機的なあたたかみのある曲線と、無機質で綺麗な線のバランスを取ります。
線画
ラフの目の部分は、線画としても遜色ないように思えたため、そのまま線画に流用します。
ラフレイヤーから[投げなわ選択ツール]で目の部分を選択してコピーし、貼り付けます。
新しいレイヤー「レイヤー6のコピー」が作成されたら不透明度を100%にして線画の濃度に合わせます。
目はラフ時点でしっかりと描き込んでしまっていることが多いので、コピーしたものを整えて使うことも多いです。
その他のパーツもラフ線が気に入っている場合はコピーして使ってしまいます。
また、何度か描いたり修正しても気に入った線にならない部分があるときは、部分ごと消して描き直すと、意外とすんなり描けたりします。
時々、「ラフ」フォルダーを非表示にして描き、ラフにとらわれすぎないようにします。
レイヤーマスク
髪とシャボン玉のわっかが重なるのでレイヤーを分けておきます。
シャボン玉のわっかに隠れる部分の髪は、髪が描かれているレイヤーにレイヤーマスクを設定して、[消しゴム]ツールで消します。これでいつでもやり直しがききます。
※レイヤーマスクについて詳しくは、機能解説!トラの巻「レイヤーマスクを使いこなす1」を参照してください。
作業の途中で左右の人物でフォルダー分けしました。
人物が両方とも描けました。
色を塗ると線の印象がまた変わってしまうことがあるので、少し描いたところで仮にでも色を塗って確認します。
[3]背景の線画
(1)後ろの旗を描いていきます。まずはさっと紐の部分を描いて、別のレイヤーに旗を3枚描きます。
(2)旗のレイヤーを複製し、紐の部分に沿うように[編集]メニュー→[変形] [拡大・縮小・回転] で角度を調整しながら配置します。
この手順を繰り返して旗を増やしていきます。
はじめに旗を3枚描くのは、旗の形状がある程度不規則なほうが複製して増やしたときに自然に見えるからです。
(3)角度がきまったら、複製して増えた旗のレイヤーをひとつのレイヤーに結合しておきます。
※複数のレイヤーを結合するには、上下に連続しているレイヤーを[Shift]キーを押しながら複数選択した状態で右クリックし、表示されたメニューから[選択中のレイヤーを結合]を選択して結合します。
(4)他の背景の線画を描き進めます。
あとから修正しやすいように、部分ごとにレイヤーを分けておきます。
(5)皿やケーキは、[図形]ツール→[直][楕円]ツールを使って描いていきます。
全部の線画が描けました。
次回は彩色の工程に入ります。
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